甲子園「秀岳館だけには優勝させるな」という雰囲気あった

4月6日(水)16時0分 NEWSポストセブン

秀岳館の強引な手法には反発も多かったという

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 春のセンバツ初優勝目前で散った熊本・秀岳館高校──。彼らが敗退したことに高野連は、胸をなでおろしているという。事の発端は一回戦の花咲徳栄戦。秀岳館は「サイン盗み」を疑われ、球審が試合を中断して同校の鍛治舎巧監督に注意した。


「試合後、鍛治舎監督は“紛らわしいことをやってはダメ。注意されて残念だ”と反省の素振りでしたが、額面通りに受け取った高野連関係者はいない。鍛治舎監督はサイン盗みが横行する社会人野球の監督を長年務めており、高野連は“確信犯”と見ているようです」(スポーツ紙記者)


 元々、秀岳館への風当たりは強かった。同校は熊本の高校だが、ベンチ入りメンバーに熊本出身者はゼロ。東北代表の「八戸学院光星」「青森山田」にも県外出身者が多いが、その2校と秀岳館には違いがある。


「鍛治舎監督はパナソニック野球部監督時代、大阪のボーイズリーグの名門『オール枚方ボーイズ』を兼任して、2013年にはチームを史上初の中学硬式野球5冠に導きました。


 そして2年前、秀岳館の監督に就任する際、その5冠メンバーを根こそぎ同校にスカウトした。大阪や東京の甲子園常連校に入学できなかった球児が越境したケースとは異なり、チーム丸ごと、他県に“移籍”するのは前代未聞です」(同前)


 こうして「3年以内に日本一」になると公言してスタートした鍛治舎監督。だが、その強引な手法に批判は多かった。


「今大会のスタメンメンバーのうち7人が枚方ボーイズ出身で、高野連内部では“大阪第2代表だ”と揶揄されています」(同前)


 高野連が秀岳館を問題視するのは、高校野球の「理念」があった。


「教育の一環として、地道に生徒を指導するのが高校野球の本筋です。鍛治舎監督の手法は、とても教育の一環とは言えません。地元の方々も熊本出身者ゼロのチームじゃ愛着も湧きませんし、応援する気も失せてしまう。


“佐伯天皇”と呼ばれた佐伯達夫・元高野連会長なら、このチームに出場権を与えていないと思います」(高野連関係者)


 高校野球のイメージを壊しかねないため、高野連内部では「秀岳館だけには優勝させるな」という雰囲気が流れた。


 こうした批判について秀岳館に話を聞いた。



「鍛治舎監督の下に選手が集まり、レギュラーとなったのが、たまたま大阪出身の子供たちだった。彼らに刺激を受けて熊本の子たちもレギュラーを目指しますし、それが熊本のレベルアップにもつながると思います」(教頭)


 高野連と秀岳館の戦いは、まだ続きそうだ。


※週刊ポスト2016年4月15日号

NEWSポストセブン

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