ハースのシートを失ったグロージャン、最後のF1テストのチャンスを掴む。すでにシート合わせも

2021年4月8日(木)15時15分 AUTOSPORT web

 ロマン・グロージャンのF1キャリアは、2020年第15戦バーレーンGPの1周目における激しい炎を伴う恐ろしい事故の前に、すでに終わることが分かっていた。グロージャンが2016年の創設以来所属していたハースは、彼とケビン・マグヌッセンに2021年の契約はないことをすでに伝えていたのだ。


 事故で九死に一生を得た後、2020年シーズンの終盤2戦を欠場することになったグロージャンは、最後にもう1度F1マシンをドライブしたいと語った。メルセデスF1のチーム代表を務めるトト・ウォルフは、他のF1チームがグロージャンにテストをさせないようなら、メルセデスがその機会を与えると明言した。


「もし(アブダビでのレースに)出られなければ、僕はすべてのF1チームに電話して、1月にプライベートテストをさせてもらえないか、僕にマシンで10周や15周を走らせてくれないか聞くつもりだ」とグロージャンは語っていた。

2020年F1第16戦サクヒールGP ロマン・グロージャン(ハース)&マリオンさん


 そして現在、グロージャンは名を明かしていないがF1チームでシート合わせを行っている。そのチームがメルセデスなのかどうかは不明だが、グロージャンは次のように述べた。


「僕はトトに電話をした。僕たちは計画を確定しているところだ」


 Netflixのドキュメンタリーシリーズである『Drive to Survive』では次のように言明された。


「我々は本日、グロージャンのシート合わせを撮影した。彼はあるチームとともに最後の走行をする」


 テストがメルセデスとのものなら、場所はシルバーストン・サーキットである可能性が高く、マシンは数年前のものになるだろう。


 グロージャンは今年、デイル・コイン・レーシングからインディカーシリーズに参戦する。しかし出場するのは常設サーキットおよびストリートサーキットのみだ。有名なインディアナポリス500を含むオーバルコースでのレースは含まれない。


 一方で彼の元チームメイトであるマグヌッセンは、アメリカのIMSAウェザーテック・スポーツカー選手権に参戦している。

ハースF1で5シーズンを過ごしたロマン・グロージャン。今年はデイル・コイン・レーシングからインディカーに参戦する
ロマン・グロージャン(デイル・コイン・レーシング)

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