バルサMSNは“諸刃の剣”? 苦しむネイマール、1on1で一度も勝てず…。3冠連覇へ復活なるか

4月10日(日)10時33分 フットボールチャンネル

“異変”続くバルサ。相性悪いアノエタで敗戦

 リーガエスパニョーラ、コパ・デル・レイを通してこれで7試合連続、バルセロナはレアル・ソシエダの本拠地エスタディオ・アノエタで勝利から見放されている。

 スポーツにおいて“相性”は確かに存在する。F1ならコースや天候、テニスならコートの種類、野球ならピッチャーとバッターにスタジアムと気候…多くの競技においても単純な戦力差を覆す効力を度々発揮している。

 とはいえ、バルセロナが代表ウィーク明け以降、明らかにパフォーマンスを落としていることも事実。レアル・マドリーとのクラシコではホームで敗れ、アトレティコとのCLベスト8では勝ちはしたもののアウェイゴールを奪われた。

 そして、このレアル・ソシエダ戦でもバルサの“異変”は続いていた。

 レアル・ソシエダは、ニュートラルなシステムはアンカーを置いた4-1-2-3だが、守備時にはウイングのオヤルサバルとシャビ・プリエトが大きく下がって4-1-4-1ともいえる形を敷いた。

 そして、DFラインと4と中盤の4が極端に近い地位で2つのラインを作ることでバルセロナの中盤と前線を分断。ラフィーニャとアルダ・トゥランのインサイドハーフ2枚は効果的なパスを出せず、ネイマール、ムニル、メッシの3トップは良い形でボールを受けることができなかった。

ボールが渡らず沈黙したメッシとネイマール

 このような展開となった要因には、スアレスの不在もある。自らの得点だけでなく、常に周囲がプレーしやすい状況を作り出すように前線で動くスアレスのプレーはメッシとネイマールにとって重要なものだった。

 前後からの支援を受けられなかった2人のパフォーマンスは、明らかにいつものそれではなかった。

 前半の45分間で2人が記録した1on1での勝利は、29分にメッシがシャビ・プリエトをかわした1回のみ。本来であれば90分を通して各10回前後は記録するだけに、極端に少ない数字といえる。

 さらにチャンスメイクの数でも前半はネイマールによる1回のみ。ルイス・エンリケ監督はハーフタイムでラフィーニャに代えてイニエスタを投入。連戦の疲労を考慮してベンチスタートとしたが、結局は早い時間での起用を迫られる結果となった。

 それでもチームの状態は上向かず、マスチェラーノがDFラインから18本のロングパスを送るもメッシとネイマールにボールが渡らず、決定的なチャンスを作り出すことができなかった。

疲労はピークに? 低調なネイマールの状態

 特に、ここ3試合での状態が気になるのがネイマール。この試合のネイマールのスタッツを見ると、ボールタッチ76回、パス51本、チャンスメイク1回、1on1チャレンジ4回、シュート数2本うち枠内1本。特に1on1は1度も勝利できず、全くといっていいほど攻撃に絡むことができなかった。

 データサイト『Who Scored.com』のレーティングで、ここ最近で最も高評価だった3月16日のCLアーセナル戦のスタッツを見ると、ボールタッチ89回、パス63本、チャンスメイク6回、1on1チャレンジ10回、シュート数3本うち枠内3本、そして1得点。すべての面でクオリティの違いを見せつけていた。

 もちろん長いシーズンには浮き沈みもあり、春先は心身ともに疲労を強く感じる時期でもある。特に今季は日本への遠征やブラジル代表での試合、ピッチ外での騒動に加えてメッシが負傷により戦線を離脱していた序盤には完全にバルセロナの中心人物として攻撃を牽引してチームを支えていただけに、今が疲労のピークでもあるだろう。

 それでも試合は待ってはくれない。13日にはアトレティコとのCLベスト8の2ndレグがアウェイで行われる。今季のバルセロナが88/89、89/90シーズンのACミラン以来となる欧州連覇、そしてリーガ、コパ含めた3冠連覇は“MSN”の力が100%で揃わなければ不可能である。

 レベルが高すぎるが故に代わりを見つけることができないこの3トップは、最大の武器にして最大の悩みどころともなってしまっているのかもしれない。

(文:海老沢純一)

【了】

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