香川に求められる「リズムの変化」。見えてきた監督の傾向。シャルケとのダービー、先発は?

4月10日(日)9時44分 フットボールチャンネル

関心は欧州へ。陰に隠れがちなレヴィア・ダービー

 いつもは祭りの気配が漂うレヴィア・ダービーも、どこか大人しい。2016年4月10日のブンデスリーガ第29節、ボルシア・ドルトムントはアウェイでシャルケと対戦する。しかし世の関心事は、広く欧州にも向けられている。

 12日に行われたチャンピオンズリーグの準々決勝1stレグでは、ボルフスブルクがレアル・マドリーを2-0で下す快挙を成し遂げた。他でもないドルトムントは、ヨーロッパリーグで“ユルゲン・クロップ率いる”リバプールとの戦いの真っ只中にある。レヴィア・ダービーは、どこか陰に隠れた印象だ。

 今、シャルケが不安定な状態であることも関係しているだろう。前節のインゴルシュタット戦は0-3で落として、順位を7位に下げている。同試合でU-21ドイツ代表主将MFレオン・ゴレツカが、肩を痛めて離脱することになった。

 監督アンドレ・ブライテンライターは、クラース・ヤン・フンテラールをここ2試合連続でベンチスタートさせているが、ホルスト・ヘルトSDは、オランダ代表FWのダービーにおける重要性を4日付の『キッカー』誌に述べている。

「クラース・ヤンは、ゴールを決めるだけではなく、メンタリティをピッチに持ち込む選手だ。ダービーではメンタリティが重要なんだ」

 首脳陣の間で若干のズレが生じている。また、ヘルトSDは今季限りでの退任が決まっている。後任は、現在マインツでSDを務めるクリスティアン・ハイデル氏だ。シャルケそのものが、変革の時期にあるのである。

 もちろんだからといって、ダービーの重要性が衰えることはない。BVBの監督トーマス・トゥヘルは「何としても勝ちたい」と意気込む。

地元メディアは香川を先発と予想

 同時にトゥヘルはローテーションを行うことを示唆した。14日には、アウェイでEL準々決勝の2ndレグ、リバプール戦が控えている。7日の1stレグでは出番のなかった香川真司に、シャルケとのダービーで出場機会は訪れるだろうか。

 起用法を振り返るとトゥヘルは、あるゲームについてフィジカル的な要素が強く求められると判断した場合、香川よりもゴンサロ・カストロやヘンリク・ムヒタリアンを重用するようだ。「戦術的な理由」でベンチ外となった3月5日のバイエルン戦が、その最たる例だろう。

 ではシャルケ戦は、BVBがフィジカルを前面に押し出して戦うゲームとなるのだろうか。インゴルシュタット戦で、離脱したゴレツカとボランチでコンビを組んだヨハネス・ガイスや、内田篤人の不在を埋める右SBのジュニオール・カイサラ、また本職はボランチだがCBで起用されているロマン・ノイシュテッターなど、シャルケは決して1対1が得意とは言えない選手たちがバイタルエリアを固めている。

 ローテーションが行われることと、そうしたシャルケDF陣の特徴を踏まえれば、7日のリバプール戦のように、香川に全く出番が与えられないということはなさそうだ。7日付の『キッカー』誌は香川を先発と予想する。またイルカイ・ギュンドアンの復帰も予想されている。

ビッグマッチに必要な「楽しむ」気持ち

 出場となれば香川には、攻撃時のリズムを整えることが求められるだろう。先のリバプール戦でドルトムントは、ボールを奪った後で不用意に攻め急ぐところがあった。攻撃が単調で変化に乏しかった。得点はセットプレーからの1点に留まっている。

 確かにカストロはフィジカル面で長けているが、バイタルエリアで前を向いた時、アイデアに欠けるところがある。攻撃の奥行きをチームに持ち込むことが、シャルケ戦の香川には必要とされるだろう。それはまたギュンドアンにも言える。

 前半戦のダービーではヘディングで先制ゴールを決めたように、香川はシャルケに対して苦手意識はないはずだ。トゥヘルが「こういうビッグマッチは楽しむべき」と言うように、代表ウィークが明けて少し先発から遠ざかっているが、こういう時だからこそ「楽しむ」気持ちも必要になってくるのかもしれない。

 そしてどこか目立たないレヴィア・ダービーも、当日はシャルケとドルトムントのファンの熱で大いに盛り上がるはずだ。

(文:本田千尋)

【了】

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