ドゥエ&クヴァラがスーパーゴール! PSGがヴィラに3発逆転、2年連続CLの4強入りへ前進

2025年4月10日(木)5時54分 サッカーキング

クヴァラツヘリア(右)が左足で豪快逆転弾を叩き込む [写真]=Getty Images

 チャンピオンズリーグ(CL)・準々決勝ファーストレグが9日に行われ、パリ・サンジェルマン(PSG/フランス)とアストン・ヴィラ(イングランド)が対戦した。

 欧州最高の戦いも、いよいよ準々決勝がスタートした。同ステージの2日目となる9日には、クラブが長らく切望し続けてきたタイトルに挑むPSGが、本拠地『パルク・デ・プランス』に、42シーズンぶりにCLを戦うアストン・ヴィラを迎える。

 ホームチームのPSGは既にリーグ・アン4連覇を決めており、良い感触を持って欧州最高峰の戦いに臨むことができる。今季のCLでは、リーグフェーズ第5節終了時点で1勝1分3敗とスタートダッシュに失敗したものの、ここからザルツブルク(オーストリア)、マンチェスター・シティ(イングランド)、シュトゥットガルト(ドイツ)に3連勝。リーグフェーズを15位で終えると、決勝トーナメントプレーオフでは、スタッド・ブレスト(フランス)との同国対決で10−0と完勝。ラウンド16では、リーグフェーズを首位通過したリヴァプール(イングランド)と対戦し、PK戦にまでもつれ込む激闘の末に勝利を掴み取った。

 対するアストン・ヴィラは、現在プレミアリーグで7位につけており、来季のCL出場権を争っている。CLではリーグフェーズで5勝1分2敗と好成績を残し、8位に入ってラウンド16へストレートイン。そのラウンド16ではクラブ・ブルッヘ(ベルギー)を2戦合計6−1で破り、8強入りを決めた。

 キックオフ前には両チームのスターティングメンバーが発表。PSGはキャプテンのマルキーニョスが出場停止の影響で不在のため、センターバックはウィリアム・パチョとルーカス・ベラウドのコンビ。アクラフ・ハキミ、ヴィティーニャ、ウスマン・デンベレらの主力が先発に名を連ねる。一方で、アストン・ヴィラもユーリ・ティーレマンス、マーカス・ラッシュフォード、モーガン・ロジャーズらの主力がスタメン入り。古巣対戦となるマルコ・アセンシオ、膝に不安のあるオリー・ワトキンスらがベンチから出番を待つ。

 そんな両者によるゲームでは、序盤からPSGがボールを保持。各選手がポジションを入れ替えながら、流動的な攻撃を見せていく。一方で、アストン・ヴィラはブロックを組んでバイタルエリアを封鎖。中央への侵入を許さず、PSGの攻撃陣の狙いを遮断する。

 PSGはミドルシュートも活用してゴールに迫っていき、18分にはハキミが思い切り良く右足を振り抜くも、シュートはGKエミリアーノ・マルティネスの正面。23分にはボックス右の深い位置まで侵入したデンベレがマイナスへ落とし、ヴィティーニャが右足でミドルシュートを放ったが、ここはわずかに枠の外。

 アストン・ヴィラは守備面では手応えを得られている一方、カウンターへ転じるシーンは限られていたが、35分には“ワンチャンス”をモノにしてみせる。自陣右サイド高い位置でヌーノ・メンデスからボールを奪ったジョン・マッギンが、敵陣まで持ち運んで左サイドへ展開すると、ボールを受けたラッシュフォードは、背後への動きを見せたティーレマンスを見逃さない。ボックス左に入ったティーレマンスがダイレクトで折り返すと、ファーサイドでフリーになったロジャーズが押し込み、アウェイチームが均衡を破った。

 ホームで先手を取られたPSGだったが、直後の38分にはビッグチャンスを構築。右サイドからドリブルで掻い潜ったデンベレからの折り返しを、ドゥエがダイレクトで狙うも、逆を突かれたなかでGKマルティネスが間一髪で掻き出す。PSGとしては同点のチャンスを逃したかに思えたが、このプレーで獲得した右コーナーキックをショートで繋ぎ、左サイドまでボールを持っていくと、大外で待っていたドゥエがカットインを開始。対峙したロジャーズを振り切って右足を振り抜くと、狙い澄ました一撃はクロスバーに当たってゴールに吸い込まれ、PSGが試合を振り出しに戻した。

 1−1で後半へ折り返すと、立ち上がりの49分には再びスコアが動く。PSGは自陣右サイドでボールを奪ったところから素早く攻撃へ転じ、ハキミ、ファビアン・ルイスと繋いで、左サイド大外のクヴァラツヘリアにボールを届ける。後半頭から入ったアクセル・ディサシと対峙したクヴァラツヘリアは、足裏を使ったボールタッチで縦へ持ち出すと、左足での強烈な一撃でニア上を射抜く。クヴァラツヘリアによるしなやかな一連のプレーで、PSGが試合をひっくり返した。

 1点を追いかけることになったアストン・ヴィラが前への圧力を強めると、PSGは58分に見事なロングカウンターを披露。自陣左サイドでクリアボールを拾ったクヴァラツヘリアが、見事なターンでマッギンを抜き去り、背後のスペースへスルーパスを送る。抜け出したドゥエが中央へ折り返すと、ファビアンがスルーしたボールにハキミが反応。中央へ持ち出して左足を振ったが、ここはGKマルティネスに弾き出された。

 突き放しにかかるPSGは71分、ボックス右のスペースへ侵入したハキミが角度のないところからグラウンダーの一撃を叩き込んだが、ここはオフサイドのため得点は認められない。直後にはアストン・ヴィラがチャンスを作り出し、ボックス左の位置でロジャーズがフリーで右足を振ったが、GKジャンルイジ・ドンナルンマに防がれ、同点ゴールとはならない。

 アストン・ヴィラは80分に3枚の交代カードを切る。アマドゥ・オナナ、イアン・マートセン、オリー・ワトキンスを送り出し、同点のチャンスを伺うが、一方で最低限の1点差でホームへ戻ることも考慮し、不要なリスクは背負わない。

 このまま後半アディショナルタイムに突入し、規定の3分間が経過するかと思われたが、この日のPSGはこのままでは終わらない。敵陣中央で顔を上げたデンベレがスルーパスを送ると、ボックス左のスペースへ侵入したヌーノ・メンデスがキックフェイントでGKマルティネスの体勢を崩し、無人のゴールへ流し込む。PSGが大きな追加点を奪い、試合はこのままタイムアップを迎えた。

 この結果、PSGがホーム開催のファーストレグを3−1で制し、昨シーズンに続いての準決勝進出へ一歩リードした。セカンドレグはおよそ1週間後の15日に行われ、アストン・ヴィラが本拠地『ヴィラ・パーク』にPSGを迎える。

【スコア】
パリ・サンジェルマン 3−1 アストン・ヴィラ

【得点者】
0−1 35分 モーガン・ロジャーズ(アストン・ヴィラ)
1−1 39分 デジレ・ドゥエ(パリ・サンジェルマン)
2−1 49分 フヴィチャ・クヴァラツヘリア(パリ・サンジェルマン)
3−1 90+2分 ヌーノ・メンデス(パリ・サンジェルマン)

【スターティングメンバー】
パリ・サンジェルマン(4−3−3)
GK:ジャンルイジ・ドンナルンマ
DF:アクラフ・ハキミ、ルーカス・ベラウド、ウィリアム・パチョ、ヌーノ・メンデス
MF:ヴィティーニャ、ジョアン・ネヴェス、ファビアン・ルイス(72分 ウォーレン・ザイール・エメリ)
FW:デジレ・ドゥエ(72分 ブラッドリー・バルコラ)、ウスマン・デンベレ、フヴィチャ・クヴァラツヘリア(90+3分 ゴンサロ・ラモス)

アストン・ヴィラ(4−2−3−1)
GK:エミリアーノ・マルティネス
DF:マティ・キャッシュ(46分 アクセル・ディサシ)、エズリ・コンサ、パウ・トーレス、リュカ・ディニュ
MF:ユーリ・ティーレマンス(80分 イアン・マートセン)、ブバカル・カマラ;モーガン・ロジャーズ(59分 マルコ・アセンシオ)、ジョン・マッギン(80分 アマドゥ・オナナ)、ジェイコブ・ラムジー
FW:マーカス・ラッシュフォード(80分 オリー・ワトキンス)


【ハイライト動画】ドゥエ&クヴァラが豪快弾!トドメはN・メンデス

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