元F1王者ジェンソン・バトンも参戦の電動SUV・オフロード選手権「エクストリームE」の特徴と課題とは?

4月11日(日)11時0分 ココカラネクスト

 今季からスタートした電動SUVによるオフロード選手権「エクストリームE」の開幕戦がこのほど、サウジアラビアで開催され、元F1王者、ニコ・ロズベルグ氏が設立した「ロズベルグXレーシング」(ヨハン・クリストファーソン/モリー・テーラー組)が最初のウイナーに輝いた。

 電動フォーミュラカーで争い、今季からF1と同じ国際自動車連盟の世界選手権となった「フォーミュラE」の姉妹シリーズで、電気自動車の普及が世界的に進む中で、モータースポーツの将来を占う試金石の大会として注目を集めた。

3台混走で争われたエクスリームE開幕戦の決勝(エクストリームE提供)


 レースフォーマットも競争系スポーツのいいとこ取りをしているほか、ジェンダーの観点も先取りしている。車両は最大出力550馬力を発生するワンメイク専用車両「オデッセイ21)」を使い、男女のペアが2周のレースを1周ずつを担当。1周を終えるとドライバー交代するルールで、複数ドライバーで戦う仏ルマン24時間レースや日本のスーパーGTにも通じるものがある。

 年間5戦のオフロード選手権で、デザート(砂漠、サウジアラビア)、オーシャン(海岸、セネガル)、アークティック(北極圏、グリーンランド)、アマゾン(熱帯雨林地域、ブラジル)、グラシエ(氷河、アルゼンチン)の5つの異なる地形や気象条件を舞台に争われる。

 出場したのは9チーム9台。ロズベルグ氏のほか、F1現役王者のルイス・ハミルトン(英国)が世界ラリー選手権シリーズ9連覇のセバスチャン・ローブ(フランス)を起用してオーナーチームを送り込んだ。元F1王者のジェンソン・バトン(英国)、ダカールラリーで4度王者となったカルロス・サインツSr(スペイン)はチームオーナー兼ドライバーとして参戦した。

 開幕戦はサウジアラビア開催となったダカールラリーでも使われたウラーの砂漠で開催され、1周は約8・8キロ。砂漠の周りは岩山で囲まれ、周回コースは平たんな場所もあれば、急勾配のダウンヒルのセクションもある。クロスカントリーラリーのスプリントレース版で、決勝、準決勝などは3台による混走。いくつもの旗門を通過することから、冬季競技のスノーボードクロスにも形態が似ている。

優勝したロズベルグXレーシング 左からオーナーの元F1王者ニコ・ロズベルグ氏、テーラー、クリストファーソン(エクストリームE提供)


 ただ、ラリー系の競技と異なるのはコドライバー、ナビゲーターが助手席に座らない点だ。基本的には走行中はドライバー1人。周回コースでレイアウトも変わらないため、コドライバーがわざわざ方向やペースを指示する必要もないというわけだ。

 競技中にはパンクや、横転事故、マシン同士によるクラッシュなど一定のスペクタクル性は見られたが、開幕戦に限ってはマシンから砂煙が巻き起こるため、先頭を奪われた車両は前方の視界をさえぎられ、接近戦ができず、順位変動があったのはスタート直後だけだった。1周を終えた時点で女性ドライバーと交代したものの、ほぼ単独走行で、デッドヒートのようなものは残念ながらなかった。

 視界不良の問題は大会に入ってからも話し合われ、競技を混走ではなく、1台ずつが走行するタイムトライアル方式に変更するようエントラント側から提案されたようだ。が、逆にレースにこだわる陣営もあり、予選が1台ずつのアタックになった以外は、計画通りに混走で行われた。

 エクストリームEのアレハンドロ・アガグ創設者兼最高経営責任者(CEO)は「想像以上だった。完璧な週末のために脚本を書くとしたら、大会2日間に起きたこと以上のものは出来上がらなかっただろう」とコメント。記念すべき初の大会は何とか成功裏に終わったようだ。

 次戦は5月29、30日に西アフリカのセネガルで実施される。会場はアフリカ開催だったころのダカールラリーでゴール地だったラックローズ(ローズ湖)だ。海砂も混じって砂塵もそれほど立ちにくいことから、激しい接近戦が期待される。

[文・写真/中日スポーツ・鶴田真也]

トーチュウF1エクスプレス(http://f1express.cnc.ne.jp/)


※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。



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