【E-1選手権2025】日本代表候補50名をポジション別に徹底分析
2025年4月11日(金)14時0分 FOOTBALL TRIBE

3月20日に行われた2026FIFAワールドカップ・アジア最終予選のバーレーン戦に勝利し、8大会連続8回目の本大会出場を掴んだサッカー日本代表。予選2試合を残し、ここまでの8戦では6勝2分と未だに無敗。総得点24、総失点はわずか2として、過去苦しんできた最終予選で圧巻の強さを見せ突破を決めている。
そんな日本代表にとって、W杯本大会前に控えている国際大会が7月に韓国で開催される『EAFF E-1サッカー選手権2025』だ。W杯予選などとは異なり、国際Aマッチ期間でない日程で開催されるこの大会。過去の例を見ても国内組がメインに招集され、東アジアのライバルたちとしのぎを削ってきた。今やA代表の大半を海外組が占める日本代表において、国内組選手の数少ないアピールの場と言っても過言ではないだろう。ここでは今季Jリーグで活躍する選手の中から、E-1選手権の日本代表として招集に期待のかかる選手たちをポジション別に50名紹介する。

GK(ゴールキーパー)
- 大迫敬介(サンフレッチェ広島)
- 小島亨介(柏レイソル)
- シュミット・ダニエル(名古屋グランパス)
- 谷晃生(町田ゼルビア)
- 早川友基(鹿島アントラーズ)
- 前川黛也(ヴィッセル神戸)
最終予選では鈴木彩艶(パルマ/イタリア)の起用が続いているGK。国内組からの選出は、鈴木の控えに回る形で招集され続けている大迫敬介と谷晃生の名前がまず挙がってくる。ともにJリーグ上位クラブの守護神であり、日本代表を率いる森保一監督とは東京五輪でも共に戦い信頼関係も十分に構築できていると言えよう。
次に過去の招集歴からシュミット・ダニエル、前川黛也、小島亨介が挙がる。シュミットと小島は今季より新天地へ活躍の場を移しているが、すでに守護神としての地位を確立。特に小島は昨季残留争いに巻き込まれた柏レイソルを立て直す原動力にもなっていることから評価も高まっていることだろう。
また、過去に招集のない選手の中からは鹿島アントラーズの早川友基を推したい。Jリーグ屈指の名門クラブで若い頃から守護神を務め、今季も上位争いを繰り広げる鹿島で堂々ゴールマウスを守っている。セービング力もさることながら、正確なフィードで一気にチャンスメイクも可能であるため、守備だけでなく攻撃面での貢献も大いに期待できる。

DF(ディフェンダー)
- 荒木隼人(サンフレッチェ広島)
- 岡村大八(町田ゼルビア)
- 古賀太陽(柏レイソル)
- 鈴木淳之介(湘南ベルマーレ)
- 関川郁万(鹿島アントラーズ)
- 高井幸大(川崎フロンターレ)
- 中谷進之介(ガンバ大阪)
- 佐々木旭(川崎フロンターレ)
- 高木践(清水エスパルス)
- 中野就斗(サンフレッチェ広島)
- 中山雄太(町田ゼルビア)
- 濃野公人(鹿島アントラーズ)
- 畑大雅(湘南ベルマーレ)
- 三浦颯太(川崎フロンターレ)
センターバックでは、最終予選でも招集され出場もあった高井幸大が筆頭だろう。クラブでも代表でも20歳ながら物怖じしないプレーの数々からはすでに安心感すら覚える。過去に招集されていた選手ではサンフレッチェ広島の守備の要である荒木隼人、昨季ガンバ大阪へ加入しチームを立て直した中谷進之介が挙げられる。ともにDFラインの中核を務められる選手であり、国内組の守備ラインを統率する活躍が期待できる。同じく最終ラインの要という面では、柏の古賀太陽も候補の1人と言えよう。
また、対人の強さで定評のある岡村大八と関川郁万も代表で見てみたい選手たちだ。特に関川はクラブで日本代表としても経験のある植田直通と不動の守備陣を形成し、相手のボールを弾き返す高さと強さに加え精度の高いフィードでも貢献できる。同じく最後尾からのボール供給という面では鈴木淳之介も候補に挙がりそうだ。昨季の後半戦からクラブでも定位置を掴んでおり、今季も継続して高いパフォーマンスを発揮していることから招集が期待される。
センターバックとサイドバックを兼任できる選手としては、まず直近の3月シリーズでも招集された中山雄太が挙がる。さらに過去にA代表招集歴のない選手では広島で昨季ブレイクした中野就斗や攻撃参加と対人の強さを併せ持つ佐々木旭、加えて今季3年ぶりにJ1へ戻ってきた清水エスパルスを支える大卒2年目の高木践も将来性のある選手だ。
もちろん、純粋なサイドの選手でも有望株は多くいる。その中からここでは3名を挙げたい。1人目は昨季ルーキーイヤーながら鹿島の主力として活躍し9ゴールをマークした濃野公人。今季も変わらずクラブの主軸を担う若手には、早くから代表に絡んでほしいものだ。2人目はパリ世代の畑大雅。パリ五輪への出場は叶わなかったが、サイドで快速を飛ばし丁寧なラストパスやシュートなど抜群の攻撃力を誇る。そして3人目は昨年元日のタイ戦でデビューした三浦颯太。今季開幕から好調な川崎フロンターレで早くも4アシストを挙げる活躍を見せており、改めて代表で見てみたい選手の1人と言えよう。

MF(ミッドフィルダー)
- 宇野禅斗(清水エスパルス)
- 川﨑颯太(京都サンガ)
- 川辺駿(サンフレッチェ広島)
- 熊坂光希(柏レイソル)
- 田中聡(サンフレッチェ広島)
- 田中駿汰(セレッソ大阪)
- 河原創(川崎フロンターレ)
- 森田晃樹(東京ヴェルディ)
- 渡辺皓太(横浜F・マリノス)
- 小泉佳穂(柏レイソル)
- 紺野和也(アビスパ福岡)
- 佐々木大樹(ヴィッセル神戸)
- 東俊希(サンフレッチェ広島)
- 樋口雄太(鹿島アントラーズ)
- 平戸太貴(京都サンガ)
- 脇坂泰斗(川崎フロンターレ)
- 渡邊凌磨(浦和レッズ)
中盤の底は特に若手の有望株が多数いる。最もA代表に近い存在はパリ五輪にも出場した川﨑颯太か。若くして京都サンガのキャプテンも務め、積極的なプレスやボールを奪い取る技術に長ける。同世代の田中聡も間違いなく候補の1人。今季より広島へ活躍の場を移し、新天地でも変わらず中盤の底で豊富な運動量を活かし相手のチャンスの芽を刈り取って攻撃へとつなげている。また、清水の宇野禅斗や柏の熊坂光希も今季の活躍が光る選手たちだ。ともに開幕からチーム内で不動の地位を確立しており、シーズンが進むにつれてさらなる成長も期待できる。
もちろん、中堅世代にも代表で見てみたい選手は多い。すでに代表経験のある川辺駿や過去大学時代にA代表デビューを果たしている田中駿汰。あるいは東京ヴェルディの攻守の要である森田晃樹や小柄ながら豊富な運動量と身体の強さが武器の渡辺皓太、河原創といった選手たちも十分に候補として挙げられる。
中盤の攻撃的な選手ではパスやドリブル、ミドルシュートなど総合力の高い選手として脇坂泰斗や渡邊凌磨を推したい。ともに決定的な仕事の出来るプレーヤーであることに疑いの余地はなく、国内組がメインとなればチームの主軸となれる選手たちだ。また、セットプレーのキッカーも含めキックの精度でチャンスを作り出せる選手として東俊希、樋口雄太、平戸太貴の3選手を挙げたい。相手を圧倒した今回のアジア最終予選においても攻めあぐねる場面は多くあった。そんな状況でも1つのセットプレーを決定機に繋げられる彼らのような選手の力は必ずや求められるだろう。そのほかには、ドリブルで違いを作れる紺野和也やパスと動き出しで相手守備陣を乱せる小泉佳穂、空中戦にも強い佐々木大樹といった個性豊かな選手たちの招集にも期待したい。

FW(フォワード)
- 北野颯太(セレッソ大阪)
- 北川航也(清水エスパルス)
- 木村勇大(東京ヴェルディ)
- ジャーメイン良(サンフレッチェ広島)
- 鈴木章斗(湘南ベルマーレ)
- 鈴木優磨(鹿島アントラーズ)
- 相馬勇紀(町田ゼルビア)
- 中村草太(サンフレッチェ広島)
- 西村拓真(町田ゼルビア)
- 原大智(京都サンガ)
- 福田翔生(湘南ベルマーレ)
- 宮代大聖(ヴィッセル神戸)
- 山田新(川崎フロンターレ)
所属クラブでFW登録されている選手の中にはサイドやシャドーの位置で輝く選手も多い。代表的な選手で言えば町田ゼルビアの攻撃を支える相馬勇紀と西村拓真の2選手。特に相馬は前回大会にも出場し3ゴールを挙げ得点王に輝いた選手であり、実績の面でも頼もしい存在だ。同様の働きが期待できる選手では、今季ブレイクの兆しを見せている北野颯太と中村草太が挙がる。いずれもリーグ戦ではすでに複数ゴールをマークしており、出場時間に差はあるが攻撃を牽引する重要な役割を担っている。
最前線のオールラウンダーとして周囲を活かす働きにも期待できるのは北川航也、鈴木優磨、ジャーメイン良、原大智といった選手たち。北川と鈴木優に関しては過去に招集歴があるもののしばらく代表から遠ざかっており、今季の活躍も踏まえて今一度見てみたい選手たちだ。ジャーメインと原は得点力もさることながら長身を活かしたポストプレーも魅力の選手。特にジャーメインは昨季日本人最多タイとなる19ゴールを挙げており、代表に呼ばれる資格は十分と言えよう。得点力と言えばそんなジャーメインと同じく昨年19ゴールを挙げている山田新をはじめ木村勇大、鈴木章斗、福田翔生、宮代大聖といった昨季二桁ゴールを記録した選手たちも十分に候補となり得る。