香川が繰り返す「しっかりと」。冷静さと集中力、鮮やかなループ弾を生む“キーワード”

4月11日(月)11時33分 フットボールチャンネル

ELリバプール戦を見据えた先発メンバーに

 ブンデスリーガ第29節、ドルトムントとシャルケのダービーは2-2で終えた。先発出場した香川真司は、49分に鮮やかなループで先制点を決めた。試合後、限られた出場機会の中でも結果を残すための“キーワード”を語った。(取材・文:本田千尋)

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 鮮やかなループで先制ゴールを決めたにもかかわらず、試合後の香川真司は満足してはいなかった。

 2016年4月10日のブンデスリーガ第29節、ボルシア・ドルトムントはアウェイでFCシャルケ04と戦う。伝統のレヴィア・ダービーだ。

 しかしシャルケのファンからすると、肩透かしを食らったところもあったかもしれない。BVBの監督トーマス・トゥヘルは、14日のヨーロッパリーグ、アウェイでの対リバプール戦をはっきりと意識した先発メンバーを組んだ。

 香川、ラモス、シャヒン、プリシッチといった、4月に入ってから主に途中出場で起用されていた選手たちが先発に名を連ねた。一方で、オーバメヤン、ロイス、ムヒタリアン、カストロといったいわゆる先発組は、ベンチからのスタートとなっている。

 香川は「メンバーも代わりましたし、フォーメーションも変わって、難しさがあるのはわかっていた」と振り返った。予告通り、ダービーの舞台でトゥヘルは積極的にローテーションを組んできた。

 フンメルス、ソクラティス、ベンダーの3バックに、ギンターとドゥルムの両ウイングバック、中盤の底にシャヒン、右寄りのボランチにライトナー、インサイドハーフに香川とプリシッチ、そしてワントップにラモスだ。

 どうしてもリバプール戦を意識せざるを得ず、少し不慣れなメンバーでシャルケとのダービーを戦う、という難しい状況だったが、香川は前半から積極的に動いた。大きな身振り手振りで、味方に指示を出す。攻撃に変化を加えて、チャンスを演出する。

プレーと結果で示した香川

 21分、香川からのロングパスを右サイドの高い位置で受けたギンターが、ダイレクトで中に折り返す。ライトナーが胸でトラップしてシュートを打つが、戻ったホイビェルグにブロックされる。

「しっかりと試合に入ることを意識しましたし、集中して試合ができた」

 結果やプレーで示すしかない。出場機会のなかった7日のリバプール戦から「しっかりと」切り替えて、香川はレヴィア・ダービーに入った。ピッチ上の気力の充実は、前半戦を思い起こさせる。

 そして49分。ライトナーとのワンツーから、ペナルティエリアに入るか入らないかのところで、香川がループを打つ。ボールは速めの弧を描いて、ネットに叩きつけられた。1-0。

「しっかりと冷静に試合に入れていましたから、ああいう判断ができたと思います。しっかりと試合に集中して入れたから、ああいうゴールが生まれたと思います」

 香川は、プレーと結果で示した。

 しかし喜びも束の間、51分、同点に追い付かれてしまう。カイサラの右からの折り返しを、ビュルキが弾いたところを、サネが詰める。1-1。

 後半開始直後に、フンメルスに代わってムヒタリアンが入る。リバプール戦を見据えた交代だろう。ムヒタリアンは右サイドにポジションを取り、ドルトムントは左右非対称の形を取った。そこで、少し混乱が生まれたのかもしれない。

スコアは2-2。ドローに悔しさを募らせる

 56分には、ムヒタリアンのFKから、ギンターが頭でねじ込んでドルトムントが勝ち越しに成功する。2-1。しかし65分にソクラティスがフンテラールをエリア内で倒して、PKを与えてしまう。フンテラールがきっちり決める。2-2。

 ドルトムントは代表ウィークが明けてから、ブレーメン戦、リバプール戦と続けてディフェンスが不安定な姿を見せている。ブレーメン戦でも先制に成功しながら立て続けに2失点し、リバプール戦ではアウェイゴールを先制で献上した。

 香川は「二回勝ち越していて、すぐ失点するっていうのは、失点の仕方も悪かった」と、ビュルキは「僕らは集中してもっと良く守るべきだった」と振り返っている。もちろん全ての試合を0に抑えることは不可能だが、ディフェンスの安定性は、14日のリバプール戦に向けての課題と言えそうだ。

 試合は2-2のドローで終える。71分に訪れた、3点目を奪うチャンスをモノに出来なかったことで、試合後に香川は、悔しさを露わにする。ダービーでの勝利を逃したことはもちろんのこと、首位のバイエルン・ミュンヘンとの勝ち点差は7に開いた。逆転でのブンデスリーガ優勝は難しい。

 そうであればこそ、また「しっかりと試合に入ることを意識」して、「集中して」アウェイのリバプール戦に、レヴィア・ダービーでのゴールの感触を持ち込んでほしい。

(取材・文:本田千尋)

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