【米国はこう見ている】やはり「ライアンの呪い」? ダルビッシュに続き、レ軍先発の軸が離脱

4月12日(日)15時12分 フルカウント

今年も故障者続出に苦しむレンジャーズ、左腕ホランドも60日DL入り

 レンジャーズがダルビッシュ有投手に続いて先発投手の柱を故障で欠くことになり、早くも記録的な数の故障者を出した昨年の悪夢再現となっている。

 左腕のデレク・ホランド投手が、10日(日本時間11日)のホーム開幕戦アストロズ戦でわずか1回9球を投げた後、肩甲下筋の炎症で降板。メジャー通算51勝の左腕は60日間の故障者リスト(DL)入りすることが決まった。

 レンジャーズでは、ダルビッシュがすでに右肘靭帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)を受け、今季絶望となっている

「すごく動揺している。バカなことをしないように気をつけていたのに‥」

 地元紙ダラス・モーニング・ニュースによると、ホランドは精密検査の結果を聞き、竦然とした様子で語ったという。

 ホランドは昨年、キャンプ前に自宅の階段で愛犬と戯れた際に転落。左膝の故障で内視鏡手術を受けて長期離脱しただけに、このミスを繰り返さないように慎重な調整を進めていた。ダルビッシュが右肘靭帯損傷でトミー・ジョン手術を受けることになった後には「去年、彼がしてくれたことの借りを返したい」と活躍を誓っていたが、まさかの重傷となった。

 周囲は異変を感じていたようだ。ホランドはアストロズの2番打者スプリンガーの2球目と3球目に速球を投げたが、時速は86マイル(138キロ)と85マイル(136キロ)。レンジャーズのエルビス・アンドラス内野手は「チェンジアップを投げているのかと思った」と語っている。この時に、肩甲骨に鋭い痛みを感じていたという。

昨年は記録的な数の故障者続出に苦しみ、今季も早くも“野戦病院”に

 1回で降板したエース左腕は、少なくとも2か月間は離脱する。アンドラスは「ダルビッシュがいなくなった後、僕たちは全てを彼に託していた。彼がキーマンだったんだ。でも、僕たちは前に進むしかない。勝利を目指すことを諦めることはできない。誰が試合に出ようと、自分たちの仕事をすることだけを考える。去年のことを考える暇はない」と悲壮な決意を明かしている。

 ダルビッシュは今季絶望となった。2011年に14勝、12年に18勝を挙げている左腕のマット・ハリソン投手は、持病の腰痛でここ2年間の先発は計6試合のみ。昨年、下背の手術を受け、今季も60日間DLで開幕を迎えた。

 さらに、ホランドも離脱したことで、万全なら合計50勝を計算できる先発の三本柱が不在となった。昨季、開幕直後に活躍した有望株の左腕マーティン・ペレス投手もトミー・ジョン手術によるリハビリ中だ。

 昨年、ア・リーグ西地区最下位に低迷したレンジャーズは、先発投手を中心に記録的な数の故障者を出した。野手を含め、1年間で40人がマウンドに上るという異常事態に。選手のDL入りの回数はメジャートップの33回で、2位ロッキーズの30回を凌いだ。ロン・ワシントン前監督も私生活の問題でシーズン終盤に退任するなどトラブルだらけだったが、負の連鎖は今季も続いている。

 故障者が出ているのは先発投手だけではない。カブスからフリーエージェントで加入した藤川球児投手も、右足付け根の張りで15日DL入り。リーグ屈指のプロスペクトと期待されたジュリクソン・プロファー内野手は肩の手術を受け、2年連続で欠場が確定した。秋信守外野手も腰痛で離脱中。ライアン・ルア外野手は右足首のねんざで15日DLに入った。

 開幕直後に“野戦病院”と化しているレンジャーズで再び囁かれるのは、かつての大投手の呪いだ。

ファンやメディアが囁く「ノーラン・ライアンの呪い」

 ダラス・モーニング・ニュースでは、ダルビッシュの右肘靭帯損傷が発覚直後の3月7日に「国内の反応。ノーラン・ライアンの呪いを恨め。レンジャーズは最下位に終わる」という見出しで全米の反応を特集していた。

 ノーラン・ライアンは、通算324勝を挙げ、ノーヒットノーランを史上最多の7度も達成している名投手。通算5714奪三振もメジャー歴代最多の金字塔で、殿堂入りも果たしている。

 ライアン氏は、現役時代を締めくくったレンジャーズの球団社長に2008年に就任後、CEO(最高経営責任者)として球団経営に尽力していたが、2013年10月31日に辞任。だが、辞任というのは形だけで、実際は球団から放逐されたとの見方が、地元メディアのみならず、ファンの間でも共通認識となっている。

 ライアン氏の退団後にレンジャーズが故障者続出に見舞われていることから、ファンや地元メディアは「呪い」として疑っている。ダルビッシュの故障発覚時には「ライアンの呪い」に関する報道が相次ぎ、今度はホランドまで故障に倒れた。

 嘘か真か。2004年のワールドシリーズ制覇までレッドソックスが苦しみ抜いた「バンビーノ(ベーブ・ルース)の呪い」、106年も世界一に立つことができないカブスの「ヤギの呪い」に続く、強烈な“呪縛”の存在が現実味を帯びるほど、レンジャーズの故障の螺旋は先が見えない。

フルカウント

「ダルビッシュ」をもっと詳しく

「ダルビッシュ」のニュース

トピックス

BIGLOBE
トップへ