改めて注目される水原氏の「致命的な裏切り」に新たな疑惑 なりふり構わぬ行動に「まだ隠し持っているのではないか」

2024年4月13日(土)17時16分 ココカラネクスト

様々な大谷への裏切り行為が明らかになった水原容疑者(C)Getty Images

 ドジャース・大谷翔平の口座から約24億5000万円を不正に送金したとして銀行詐欺の疑いで訴追された元通訳の水原一平容疑者は日本時間13日朝、ロサンゼルス市内の地裁に出廷した。

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 法廷内に姿を現した水原容疑者は上下黒のスーツに白シャツ姿、両足は当初、金属の足かせで拘束されていたがその後、同席の弁護士の要請で外されたという。

 同容疑者が公の場に姿を現すのは3月20日に行われたドジャース・パドレス戦以来、その試合後、違法賭博の一件が明らかになり球団を解雇されていた。

 今回、大谷に成りすまして、同口座から巨額の資金を流出させていたことが明らかになった。胴元に不正送金した金額はこれまで450万ドル(約6億8000万円)以上とされていたが、このたび連邦捜査局の調べにより1600万ドル(約24億5000万円)にものぼることが明らかになった。

 裁判所では保釈についての手続きが行われ、保釈金は2万5000ドル、(約382万5000円)、カリフォルニア州中央地区を離れることはできず、大谷とも接触することは禁じられた。パスポートを返上し、今後はギャンブル依存症の更生プログラムなどを受けることも条件となった。

 その後、水原容疑者の代理人を務めるマイケル・フリードマン弁護士が声明を発表。その中では「彼は大谷氏、ドジャース、メジャーリーグ、そして彼の家族に謝罪したいと望んでいる」とされ、当局から示されたギャンブル依存症のプログラムも望んでいるとした。

 一方、現地11日に行われた連邦地検の会見から今回の1大スキャンダルの全容が明かされたが、その中では2021年9月に違法賭博に手を染めて以来、賭博頻度は1日平均25回、計1万9000回にも及んだという。

 賭博で勝った額が約1億4220万ドル(約218億円)に対し、負けた額が約1億8290万ドル(約280億円)で損失分は4070万ドル(約62億円)に上ったという。

 大谷の口座から多額の送金を行っていた一方で、賭けの勝ち分は自分名義の口座に振り込ませていたことも伝わってきた。

 明らかになる金額のすべてがスケールが大きすぎてにわかに信じがたいが、さらに大谷の信頼を裏切る事象としてクローズアップされているのは24年1月から3月にかけて、大谷の口座を使い約1000枚のベースボールカードを購入したことにもある。その費用は32万5000ドル(約5000万円)にも上り、購入したカードは「ジェイ・ミン」の偽名でドジャースに送られ、クラブハウス担当に自分に届けるよう手配されていたとされる。

 その中には大谷のカードも含まれていたという。今回の違法賭博をめぐっては、水原容疑者は野球には賭けていないと供述しているが、これまで支えてきた大事なパートナーの野球カードを転売を目的に購入していたとなれば、気持ちは完全に離れていたともいえ、致命的な裏切り行為といえそうだ。すでにその時点で巨額資金を大谷口座から動かしており、見境なくなっていた様子が分かる。

 司法当局が明らかにした胴元とのやり取りの中では暗号通貨によっても巨額損失を出したと告白しており、自身も認める「ギャンブル依存症」の深さには闇を感じさせる。

 これだけ巨額の損失を出しながら、2万5000ドル(約380万円)の保釈金を納付できたことにも「このお金はどこから出てきたのか?」という疑問の声も浮上している。

 様々な方法で金策に走っていたとも伝えられる中で、保釈金の供出先も不透明となっていることでネット上では「実はまだ(お金を)隠し持っているのではないか」という疑念の声もある。

 くしくも水原氏が出廷したこの日、大谷は本拠地で行われたパドレス戦で松井秀喜氏と並ぶメジャー日本人選手最多に並ぶ175本塁打、通算1000安打と節目の記録を飾った。

 騒動に区切りをつけ、前を向いて進んでいく姿勢を鮮明に示していた。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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