驚異の「.042」が物語る今永昇太の“異質” カブス捕手が「捕れない」と漏らした球が示す防御率0.00の理由
2024年4月14日(日)16時22分 ココカラネクスト
デビューから快投を続けている今永。(C)Getty Images
メジャーリーグに飛び込んだ“日本人ルーキー”が躍動を続けている。
現地時間4月13日、カブスの今永昇太が、敵地でのマリナーズ戦に先発。5回1/3(90球)を投げ、被安打5、4奪三振、1失点(自責0)で無傷の2勝目を挙げた。
【動画】大谷翔平も豪快三振 今永昇太の「異質な」4シームをチェック
この日も相手打線を見事にねじ伏せた。初回を三者凡退で終え、メジャーデビューから11イニング連続無失点という球団記録に並んだ今永は、2回に味方の失策が絡む形で1点を失うも後続をピシャリ。その後もスコアボードに「0」を並べ、カブスが1点をリードした6回1死二、三塁で降板したが、2番手のマーク・ライターJr.がピンチを凌ぎ、勝利投手となった。
ここまでの今永は登板3試合(15回1/3)で、防御率0.00(※今回の失点は失策で出した走者のため自責はゼロ)をキープ。メジャー両リーグで「自責点」が公式記録になってからデビューから3試合で4イニング以上を投げ、自責点0だった史上5人目の投手となった。
文字通りの無双ぶりだ。この快投を支えるのは、女房役を務めるカブスのベテラン捕手ヤン・ゴームズが「思っているよりもボールが早く来て、捕球するタイミングが遅れた。きれいに捕球できなかったんだ」と語っていた“異質”な4シームである。
その凄みは何よりもデータが物語る。メジャーリーグのありとあらゆるデータをまとめている公式サイト『Baseball Savant』によれば、今永が4シームを投げている割合は66.7%。投球の半分以上を費やしているにもかかわらず、被打率は.042と、全くと言っていいほど打たれていない。
さらに驚くべきは球威を物語るスピン量だ。昨季のMLBにおいて4シームの平均回転数は2234。しかし、今永のそれは2404を記録。多士済々の投手たちが居並ぶメジャーでも平均を凌駕しているのだ。
メジャー屈指と言っても過言ではない直球に加え、空振り率68.4%とハイアベレージを残しているスプリットが交われば、まさに鬼に金棒。今永の快投も納得である。
果たして、ここからどこまで無失点投球を続けるのか。日本球界が生んだ名左腕の投球から目が離せない。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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