巨人 守乱で初借金...5位転落 鬼門マツダで3連敗 阿部監督「全く流れが来なかった」
2025年4月14日(月)5時30分 スポーツニッポン
◇セ・リーグ 巨人3—5広島(2025年4月13日 マツダ)
守乱で借金生活に突入した。巨人は13日、ミスが響き3—5で広島に惜敗。今季2度目の3連敗で昨年6月22日以来295日ぶりの借金1となり、5位に転落した。1—1の5回2死二塁から、エリエ・ヘルナンデス外野手(30)が中前打を後逸する失策で勝ち越しを許して、打者走者も生還。重盗失敗など攻守でミスを連発し、直近8試合で1勝6敗1分けと波に乗れない。
両手を膝につき、がっくりと下を向いた。1—1の5回2死二塁。前進守備のヘルナンデスは、小園の中前への打球に猛チャージ。二塁走者の生還阻止を狙ったが、イレギュラーした打球を後逸した。中堅フェンス手前まで転がる間に、打者走者も生還。結果的に大きな2失点だった。
「前で捕ろうと。アウトにするつもりでいった。バウンドが変わってしまって、ああいう結果になった」とヘルナンデス。極端な前進守備で捕球できていれば二塁走者は三塁で止まるタイミング、さらに前にはじいていれば1点のみで傷口は小さくて済んだ場面だった。1—4から吉川の2点二塁打などで1点差に迫った直後の7回も、外野守備からほころんだ。2死から小園の遊撃後方への飛球に、左翼の長野がスライディングキャッチを試みたが、グラブに当てながら捕球できず(記録は二塁打)。続く末包に左翼線適時二塁打を許して、再びリードを広げられた。
阿部監督はヘルナンデスの失策を「エラーしようと思ってしているわけじゃないからね。お互い必死の中でやっているから。本人が一番反省しているんじゃないですか」と責めなかった。だが、4年ぶりリーグ優勝を果たした昨季の58失策はリーグ最少。指揮官が掲げる競り勝つ野球で、ミスは命取りとなる。攻撃でも1—1に追いついた4回2死一、三塁で重盗失敗。指揮官が「動いてでも、なんとしてでも1点欲しかった」というサインだったが、捕手の二塁送球でスタートを切った三塁走者・ヘルナンデスが本塁憤死した。
今季初めてだったマツダスタジアムで3連敗。初戦は戸郷が自己ワーストの10失点で2軍調整となり、2戦目は67年9月13日の中日戦以来58年ぶりにスクイズの1失点のみでの0—1敗戦を喫した。
最終的には6勝5敗2分けと盛り返したが、昨季も7月9日の7戦目が初勝利だった敵地で今季初の借金生活に突入。阿部監督は「悔しいけれど、全く流れが来なかった。まだやり返せるチャンスは十分にある」と今季も逆襲の再現を誓った。(青森 正宣)