“多度おろし”が吹き荒れる!安定感を見せた重永亜斗夢と進化した石川遼が激突した最終日【ツアーの深層】

4月17日(火)17時29分 ALBA.Net

最後まで接戦を繰り広げて大会を盛り上げた2人(撮影:佐々木啓)

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重永亜斗夢のツアー初優勝に終わった国内開幕戦。石川遼が1打差に迫るプレッシャーをはねのけて逃げ切り、18番グリーンで家族と抱き合った重永。「アメリカだと普通に見られる光景ですが、ああいった人間模様が見られたのは最高でしたね」と、JGTOのコースセッティング・アドバイザーの田島創志は印象的なシーンを振り返る。この感動の瞬間を迎えるまでは、石川との激闘に加えて強烈な風にも悩まされた。


■日によって顔を変える“多度おろし”

初日こそ穏やかな天候となったが、2日目からは強い風が選手たちを苦しめた。「4日間で真逆の風が吹いていました。初日と3日目は南風、2日目と4日目は北風。“多度おろし”といわれるほどの風で、このコースは北風が吹くと特に難しくなります」と田島は語る。

北風が吹いたときに中でもポイントとなるのが、7番と8番のパー4。「ティショットがアゲンストになるので、距離が出ずに難しい。7番は風が抜けるようにつくられていて、8番のティショットでは、正面から風を受けることになる。左ドッグレッグのホールなので、セカンドからは右から真横の風になるうえに、グリーンは左に傾斜していてボールを止めづらい。難しくなりましたよね」。最終日のホールごとの難易度を見ると、パーに対して8番が+0.242、7番が+0.152。8番は1位、7番は3位の難易度だ。「風下に向かって、次のショットを残すマネジメントをしつつ攻めていくのが大事。その意味では、そういう点で優れている金庚泰が伸ばしてくるのは想像できました」。

■重永が見せた風とプレッシャーに負けない安定感

最終日は2バーディ・2ボギー・1ダブルボギーの2オーバーとスコアを落としたが、優勝争いに加え、石川、片山晋呉のビッグネーム2人とのラウンドにも負けない安定感を見せた。「普段どおりにプレーしていたのかなと思います。彼の長所の、腹をくくってガンと打てる思い切りの良さが感じられたので、あれを続けていけば、勝つチャンスが増えてくると思います」。

重永自身は、単独首位に立った2日目に「今年から、ドローを打ちたいのに、フェード気味になってしまっていて、気持ちが悪い」とショットの不調を語ったが、最終ラウンドではもち球のドローが活躍。「17番のティショットなんかは完璧でしたね。左からのフォローに対してしっかりドローを打てていましたし、セカンドショットも、ドローを打って風とぶつけて止めていたので。2オンして、両方ともいいショットに見えました」と17番ではイーグル逃しのバーディを奪った。

■去年の秋から圧倒的な進化を見せた石川遼

一方で、重永と優勝争いを繰り広げた石川には、昨年10月の国内復帰時からの変化が見られた。「去年の秋ごろのようなミスは、今回ほとんどない。今までだったらミスしているような、17番のティショットでも完璧に打っていました。去年は、クラブが常に体の前にあるように素振りをしていたんですが、今年はヘッドを一度自分の後ろに外すような仕草をして、そこからシャフトのねじり戻しを使いながら戻す動きになっていると感じます。本人の理想にはまだ達していないと思いますが、今後、ほとんどの優勝争いに絡んでくると思います」と、今後の可能性を語る。

■20代の活躍が期待できる18年シーズン

29歳の重永、26歳の石川に加え、20代の若手選手の活躍が見られた開幕戦。とくに活躍が期待できる選手として田島が挙げたのが、10位タイに入った小鯛竜也、5位タイの永野竜太郎だ。「永野選手もいいプレーをしていましたし、重永選手の活躍で刺激も受けたのではないでしょうか。星野陸也なども含め、20代がいい活躍をしていました。彼らは、ある程度海外でも戦えるミニマムな飛距離を持っているので、これからの日本ツアーを引っ張っていくと思います」。

解説・田島創志(たじま・そうし)/1976年9月25日生まれ。ツアー通算1勝。2000年にプロ転向し、03年『久光製薬KBCオーガスタ』で初日から首位を守り、完全優勝。青木功JGTO(日本ゴルフツアー機構)体制では、トーナメント管理委員会 コースセッティング・アドバイザーを務める

<ゴルフ情報ALBA.Net>

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