GRスープラ GT4がST-Zクラス初PP獲得も「余裕はないです」と久保凜太郎【S耐第2戦SUGO】

2021年4月17日(土)20時0分 AUTOSPORT web

 4月17日、スーパー耐久シリーズ2021 Powered by Hankookの第2戦『SUGOスーパー耐久3時間レース』の公式予選が行われ、14台が参戦する激戦のST-ZクラスはC.S.I RacingのFABULOUS GRMI GR SUPRA GT4(鈴木宏和/久保凜太郎/塩津佑介/佐藤公哉)がポールポジションを獲得した。2021年シーズンからST-Zクラスに参戦を開始したトヨタGRスープラ GT4にとっても、初のST-Zクラスポールポジションとなった。


 好天に恵まれた前日の占有走行から一転、公式予選はウエットコンディションとなった。ST-Zクラスが出走するグループ1 Aドライバー予選では鈴木宏和が計測2周目にクラストップタイムとなる1分39秒585を記録する幸先のいい出出しとなった。


 Aドライバー予選終了から45分後にスタートしたグループ1 Bドライバー予選では、久保凜太郎が計測1周目にクラス7番手となる1分38秒561を記録。その結果、A、Bドライバーの合算で2番手につけたJMS RACING AMG GT4 with B-MAX(今田信宏/関口雄飛/DRAGON)に0.035秒差を築いて第2戦のポールポジションを獲得することとなった。


 今シーズン初ポールポジションを獲得し、Aドライバー予選でも最速タイムを記録した鈴木だが、「もう少し行きたかったですね」と自身のアタックを振り返る。


「クルマも2戦目ですし、僕もウエットで乗ったのは今朝のフリー走行が初めてでしたので、まったくデータがないなかでのアタックでした。それでも、1分38秒台には入りたかったなと思いますし、もう少しで行けたと思います」


 そう語った鈴木は福島県出身であり、スポーツランドSUGOはホームコースとなる。


「311号車は『3.11』ですよね。僕は福島出身で、東日本大震災の際に被災しているので、そういった想いも込めて、ホームコースであるSUGOのレースは優勝したいですね」


 なお、311号車のカーナンバーの由来は、2019年シーズンからST-4クラスに参戦する同チームのGRGarage⽔⼾インター GR86に続いて付けられたものだ。しかし、「それでも意味がある」と感じたと鈴木は語った。


「明日はドライでのレースになると思います。ドライのセットは悪くないですし、自分たちのペースを守りながら、淡々と戦っていきます」


■久保「正直、一番プレッシャーがかかっているレース」


 Bドライバー予選を担当した久保は、「僕が乗る直前に行われていたグループ2 Bドライバー予選を走った310号車の細川慎弥選手から『もう結構ドライになってきているよ』ってことを聞いたので、アタックのタイミングを遅らせました。路面が乾いて、よりコンディションがいいときにアタックしようと思ったので、だいたい5分くらいはピットで待ってからアタックに入りました。でも朝のフリー走行の雨量とも全然違ったので、少しセットを外したなというのはあります」と自身の予選を振り返る。


「GRスープラGT4はショートホイールベースのクルマなので、SUGOはわりとあっている方だと思います。ただ、フリー走行や予選で、ライバル勢の力が見えたという感じでもないです。さまざまなクルマ、さまざまなドライバーがいるので、ポールスタートだからといって、めちゃめちゃ調子がいいとは思ってはいません」


「明日の決勝は3時間のフルプッシュで、どんなに苦しくてもプッシュし続けたら優勝できるかな、と厳し目に感じています。アドバンテージは全然ないと思っていますし、余裕はないですね」と明日の決勝に向けては慎重だ。


 そんなC.S.I Racingだが、ST-Zだけではなく、ST-4クラスを戦う310号車GRGarage⽔⼾インター GR86もクラスポールポジションを獲得しており、2台体制となってから初めてのWポール獲得という記念すべき1日となった。


「2台とも、優勝したいですね。実は311号車は東北のスポンサーさんが多いのです。Aドライバーの鈴木選手も福島出身ですし、車名にもある『FABULOUS(ファビュラス)』さんも福島県郡山市にあるゴルフウェアショップさんです。なので、そういった意味でもSUGOは落とせないレースだなと、正直、一番プレッシャーがかかっているレースだと思います」


 鈴木、久保、そしてC.S.I Racingの2台にとって重要な一戦となるスーパー耐久シリーズ2021 Powered by Hankookの第2戦『SUGOスーパー耐久3時間レース』の決勝レースは、8時45分からグループ2(ST-2、ST-3、ST-4、ST-5)が、続いて14時からグループ1(ST-X、ST-Z、ST-TCR、ST-Q、ST-1)のそれぞれ3時間で行われる。

ST-Zクラスポールを獲得したFABULOUS GRMI GRSUPRAGT4(鈴木宏和/久保凜太郎/塩津佑介/佐藤公哉)
ST-4クラスポールを獲得したGRGarage⽔⼾インター GR86(坪井翔/細川慎弥/堀尾⾵充)

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