ぶっつけ本番でドライブ。ミディアムで自己ベスト記録の岩佐歩夢に「素直に驚いた」【ルーキー・フォーカス/F1第4戦】

2025年4月17日(木)18時0分 AUTOSPORT web


 2025年F1第4戦バーレーンGPの金曜日のフリー走行1回目では、グランプリを2回以上スタートしていないドライバーたちが6人出走した。その6位人とは、ディーノ・ベガノビッチ(フェラーリ)、岩佐歩夢(レッドブル)、フレデリック・ベスティ(メルセデス)、フェリペ・ドルゴヴィッチ(アストンマーティン)、平川亮(ハース)、ルーク・ブラウニング(ウイリアムズ)だ。


 このうち、リサーブドライバーなのが岩佐、ベスティ、ドゥルゴビッチ、平川の4人で、ベガノビッチとブラウニングはそれぞれのチームの育成システムに所属しているドライバーだ。




2025年F1第4戦バーレーンGP フレデリック・ベスティ(メルセデス)


2025年F1第4戦バーレーンGP フェリペ・ドルゴヴィッチ(アストンマーティン)


2025年F1第4戦バーレーンGPフリー走行1回目 ディーノ・ベガノビッチ(フェラーリ)


2025年F1第4戦バーレーンGPフリー走行1回目 ルーク・ブラウニング(ウイリアムズ)

 バーレーンGPのフリー走行1回目では、この6人のうち5人がチームメイトのベストタイムを上回ることができなかった。マックス・フェルスタッペンに代わってフリー走行1回目に出場し、19番手に終わった岩佐歩夢もそのうちのひとりだ。レッドブルのガレージで仕事をしているホンダ・レーシング(HRC)の折原伸太郎(トラックサイドゼネラルマネージャー)は岩佐のパフォーマンスを次のように分析する。


「事前にシミュレーターに乗らずにぶっつけ本番で実車を走らせたにもかかわらず、チームから与えられたメニューをきちんとこなしていました」


 岩佐がレッドブルの最新のマシンを走らせるのは、今回が初めて。通常ならチームは初めて運転するドライバーにはグランプリ前にシミュレーターに乗ってもらう。前戦日本GPからレッドブルに移籍した角田裕毅も2日間レッドブルのシミュレーターに乗ってから、本番を迎えていた。


 しかも、1日かけて行うテストとは異なり、グランプリ期間中のセッションは60分しかないので、そのなかでクルマの性能を最大限引き出すのは簡単なことではない。それでも、岩佐は淡々とプログラムをこなしていただけでなく、フェルスタッペンのレースエンジニアを務める“GP”ことジャンピエロ・ランビアーゼと組んで、セットアップ変更も行っていた。


「セッティングはベースはマックスのものです。そこから、GPとともにセットアップを変更していました。自己ベストタイムはミディアムで出したもの。素直に驚きました」(折原GM)



2025年F1第4戦バーレーンGPフリー走行1回目 岩佐歩夢(レッドブル)


2025年F1第4戦バーレーンGP 岩佐歩夢(レッドブル)

 フリー走行1回目で17番手だった平川は、1週間の前の日本GPでアルピーヌからフリー走行に出場したばかり。ハースの2025年型マシンを駆るのは、ぶっつけ本番だった。ただし、平川は昨年12月のアブダビでのタイヤテストでハースを走らせていた経験が役に立ったと語った。


 ハースの小松礼雄代表は次のように評価する。


「亮はブレーキに関しては少し苦労したと思いますが、それ以外は非常にいい仕事をしたと思います。フィードバックもよく、態度も素晴らしかったです。昨年のアブダビでのテストで見せたプロフェッショナルさと同じレベルでした」


 チームはすでに5月30日に開幕するスペインGPのフリー走行1回目でも平川を起用することを発表しており、次回の走行までにブレーキ時のフィーリングの改善を行う必要があるだろう。


 なお、岩佐も平川もサウジアラビアGPが行われる週末はそれぞれレギュラードライバーとしてのレースがあるため、サウジアラビアへは帯同していない。だが、岩佐に関しては、金曜日までに交代要員として必要があれば、現在ランキングトップのスーパーフォーミュラでのレース活動を休止して、すぐに現地に向かうことになっているという。しかし、土曜日以降に交代の要請があっても、飛行時間の関係から対応はできない。その場合はトラブルに見舞われたマシンとドライバーは欠場し、チームは1台のみで戦うことになる。



2025年F1第4戦バーレーンGPフリー走行1回目 平川亮(ハース)


2025年F1第4戦バーレーンGP 平川亮(ハース)

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