悪天候味方に逆転=川内「運命感じた」—ボストン・マラソン

4月17日(火)9時27分 時事通信

 冬のような寒さと強い風雨。灰色の過酷な風景が、川内には持ち味の粘りを発揮する最高の舞台に見えた。「寒いコンディションは得意。3位が目標だったけれど、優勝するチャンスがあると思った」。悪条件をものともせず、力強い走りでゴールを駆け抜けた。
 序盤はトップに立って集団を引っ張る場面もあったが、25キロすぎからペースが落ち、昨季の覇者キルイに1分以上も引き離された。それでも「気持ちを切らなければ、きょうのコンディションならいける」と自分を信じ、水が浮いた地面を懸命に蹴り続けた。
 コースは昨年末にテストランをして熟知。勝負は四つの坂を越えた終盤に来ると見ていた。狙い通り、市街地に入った40キロ付近。失速したキルイを視界に捉えると、風のように抜き去った。
 実業団に属さない「市民ランナー」。トレーニング代わりに数多くのレースをこなす独自のスタイルを貫き、昨年はマラソンを12度走った。
 地道な努力が実り、海外のメジャーレースを初制覇。「僕が勝つことを予想した人は誰もいなかったと思う。瀬古さんが勝った1987年に私が生まれたので運命を感じている」。伝統のレースで輝きを放った31歳のランナーは、表彰台で涙を流して右手を突き上げた。(ボストン時事)。 

[時事通信社]

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