火の国決戦で選手が手を焼きそうな“難敵”が登場? 今季初の2連勝…ありえます!【大西翔太のSHOWTIME】

2025年4月18日(金)8時15分 ALBA Net

左から小祝さくら、安田祐香、菅楓華(撮影:佐々木啓)

<KKT杯バンテリンレディス 初日◇18日◇熊本空港カントリークラブ(熊本県)◇6565ヤード・パー72>

今週の国内女子ツアーは“火の国”熊本を舞台に、シーズン第6戦が行われる。昨年は、地元勢の竹田麗央がツアー初優勝を挙げ、その後の飛躍のきっかけにした試合だ。さて、今年はどんな展開に? 青木瀬令奈のコーチ兼キャディを務める大西翔太氏が、現地からそれを占う。


■硬い地面、穂の存在…ガマンの展開が続きそう

昨年の竹田、2023年の岩井明愛が7アンダー、そして22年の植竹希望が8アンダーと、直近3年間の優勝スコアは一ケタにおさまっているが、大西氏は「8、9アンダーで落ち着きます」と、今年もロースコア合戦になると断言する。

その根拠は、フェアウェイ、グリーンともに硬く仕上がった地面にある。それに加え、ドッグレッグも多いため、会心のティショットが突き抜けて林に…という場面は、このコースでよく見る光景。「飛距離ではなく、どれだけ刻めるかです。無理をするとボギーが来ます。いかにマネジメントにフォーカスできるか、が勝負のカギになります」。まずはパーを取りにいくことが最優先。そのため、ガマンの展開になる、と説明する。

さらに、先週までのコースにはなかった、こんな季節柄の“難敵”も難易度に拍車をかける。「今週から芝に穂が出てきました。これだけでもアプローチが一気に難しくなります。強く(クラブが)入る、ちゃっくりする…、そんな状況にいかに対応できるかも重要になります」。ティショットからカップインまで、神経をすり減らすことになりそうだ。

■2週連続優勝もあり得る!

そんなコースで活躍を期待する選手としてまず挙げたのが、大西氏が「第二のコーチ」として指導する安田祐香だ。「状態もいいですし、アプローチやパターのタッチもコースに合っています。2週連続もあると思います」と力を込める。先週、4ホールに及ぶプレーオフを制して通算2勝目を挙げた24歳は、メンタルの成長も目を見張るもの。今季初の連勝が見られるかもしれない。

また、小祝さくらも本命のひとり。開幕戦こそ予選落ちしたものの、その後は4試合でトップ10入りが2度と、今年も高水準の安定感が光る。「飛んで、曲がらない。考え方がハマれば、いつ優勝してもおかしくありません」。7季連続優勝を熊本で決める可能性は十分に考えられる。

そして、躍進続く菅楓華の存在も忘れることはできない。26位で終えた先週は今季初めてトップ10を外したが、やはり安定感はピカイチ。「心技体が整っている印象で、ドライバーからパターまでレベルが高いです」。19歳とは思えない熟練のプレーが、その期待を後押しする。

さらに、ここに割って入りそうな存在として、先週プレーオフで敗れた中村心と、こちらも開幕から存在感を発揮し続ける入谷響のルーキー2人。さらに、同じくプレーオフで惜しくも勝利を逃した河本結も好調を維持している。調子のよしあしが、反映されるコースというのも、その考えを補強する。

「風が吹く予報も出され、そうなるとグリーンはどんどん硬くなっていきます。アプローチも難しさを増しますし、とにかくネバーギブアップです! 諦めない人に優勝が転がりこんでくると、全員に伝えたいですね」。最後は“火の国決戦”らしい熱い言葉で締めくくられた。

解説・大西翔太(おおにし・しょうた)/1992年6月20日生まれ。名門・水城高校ゴルフ部出身。2015年より青木瀬令奈のキャディ兼コーチを務める。16年にはキャディを務める傍らPGAティーチングプロ会員の資格を取得した。ゴルフをメジャースポーツへと日夜情熱を燃やしている。21年には澁澤莉絵留ともコーチ契約を結んだ。また現在、安田祐香の指導にもあたっている。プロゴルファーの大西葵は実の妹。YouTube『大西翔太GOLF TV』も好評で、著書『軽く振ってきれいに飛ばす!! 飛距離アップの正解』が発売中。


<ゴルフ情報ALBA Net>

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