F1を知り尽くす重鎮の発言が波紋 王者フェルスタッペンの現状に辛辣意見「踏み込みが出来ないならツノダみたいな普通のドライバー」

2025年4月18日(金)6時0分 ココカラネクスト

思うようなドライビングが出来ずに、不満を募らせているフェルスタッペン。(C)Getty Images

 レース業界の酸いも甘いも知る人物の発言が波紋を呼んでいる。

 元F1マネージャーで、ジャーナリストのピーター・ウィンザー氏が、英ポッドキャスト番組『Cameron CC』に出演。F1の名門レッドブルが、独自マシン『RB21』のブレーキ問題を解決しなければ、エースのマックス・フェルスタッペンは「ユウキ・ツノダみたいな普通のドライバーになる」と指摘した。

【動画】フェルスタッペン嘆く…ピットストップで右フロントタイヤが上手くはずれず

 エースの不振は常勝軍団にとっても由々しき事態ではある。去る4月13日に行われたバーレーンGP決勝では、昇格2戦目を迎えた角田裕毅が9位入賞を果たし、チーム加入後初となるポイントを獲得。評価を高めた一方で、エースのフェルスタッペンは全体6位と低迷。ピットイン時での信号機トラブルなど、アクシデントが続いた中でブレーキに苦労し、ポジションを失ってしまった。

 ドライバーズ選手権でトップのランド・ノリス(マクラーレン)に8ポイント差をつけられての3位に後退したフェルスタッペン。レース後に「ピットストップがうまくいったとしても、他のタイヤを選択したとしても、それ以上は不可能だった」と振り返ったエースの現状を受け、ウィンザー氏は「マックス(フェルスタッペン)にとってあのようなことが起こるのは恐ろしいことに違いない。大きな疑問は、なぜあのようなことが起きているのかということだ」と予期せぬアクシデントを糾弾。その上で本人が不満を募らせた『RB21』のブレーキの課題にもメスを入れた。

「彼(フェルスタッペン)は、よくブレーキについて話している。それなのに、彼はよく『フロントエンドがダメだ、ターンインしない、グリップがない、(タイヤマネジメントが)とても難しい』と話すんだ。マックスのブレーキの使い方は、他のすべてのドライバーとはまったく違う。例えば、ランド・ノリスなら決して使わないような方法で、彼はコーナーの進入時にブレーキを使っている」

 フェルスタッペンのドライビングスキルが、他のドライバーたちとは一線を画すものであると語るウィンザー氏。ウィリアムズやフェラーリといった名門でレースマネージャーを歴任してきた目利きは、辛辣な物言いを続ける。

「つまりブレーキングはマックスのコーナー進入方法の一部であり、彼独自のマシンのフロントの使い方なんだ。もし彼がコーナーに早めに進入し、正しいラインポイントだと分かっているところまで減速していくときに、その美しいバランス感覚を発揮するために必要なブレーキペダルの感触や踏み込みが出来ないのなら、彼は普通のレーシングドライバーになる。つまりユウキ・ツノダと同じようなもの。そして彼が伝えられることは他に何もない」

 この危機的な状況をいかに打破していくのか。今こそフェルスタッペンには「エース」としての真価が問われているのかもしれない。セカンドドライバーの角田にも大きな影響を及ぼすだけに、『RB21』の状態改善の行方は興味深いものになりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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