“夢の劇場”でのシーソーゲームはマンUに軍配！　延長後半終了間際の2得点でリヨンに5－4勝利

　ヨーロッパリーグ（EL）準々決勝・セカンドレグが17日に行われ、マンチェスター・ユナイテッド（イングランド）とリヨン（フランス）が対戦した。

　リーグフェーズを3位で突破したマンチェスター・ユナイテッドは、ラウンド16でレアル・ソシエダと激突。2戦合計5−2と地力の差を見せつけながら準々決勝進出を決め、8年ぶりのEL制覇に向けて歩みを進めている。敵地でリヨンと対戦したファーストレグは、終了間際に同点弾を許して2−2で終了。今回のセカンドレグは本拠地『オールド・トラッフォード』でキックオフを迎える。

　試合は序盤からホームチームが攻勢を強め、立ち上がりの10分に幸先よくスコアを動かす。ハーフウェーライン右よりヌサイル・マズラウィが浮き球のスルーパスを送り、抜け出したブルーノ・フェルナンデスがボックス内に折り返しを供給。ニアで受けたアレハンドロ・ガルナチョが鋭くマーカーを縦に突破しながらマイナス方向にラストパスを出すと、最後はマヌエル・ウガルテがダイレクトで合わせて先制点を挙げた。

　さらに前半アディショナルタイム、カウンターの流れからガルナチョが自陣で倒されフリーキックを獲得。リードするマンチェスター・ユナイテッドは時間帯を意識しながらゆっくりとプレーを再開させ、短く繋ぎながらポゼッションをスタートさせる。すると、最終ラインでボールを持ったハリー・マグワイアが前線にロングフィード。反応したディオゴ・ダロトがマーカーとのコンタクトを制してボールを収め、右足でネットを揺らして追加点をマークした。

　追い込まれたリヨンも71分に反撃。敵陣右サイドでフリーキックを得ると、キッカーを務めたティアゴ・アルマダが右足でクロスを入れる。一度は相手選手にクリアされたものの、こぼれ球をペナルティエリア内でムサ・ニアカテがヘディング。ゴール前に流れたボールをアレクサンドル・ラカゼットが頭で後方に逸らし、飛び込んできたコランタン・トリッソがヘディングで合わせて1点差に迫る。

　流れを掴んだアウェイチームは、77分に敵陣中央でパスを受けたトリッソが左サイドに展開。マリック・フォファナが右足に持ち替えてクロスを入れると、大外でエインズリー・メイトランド・ナイルズがワンタッチで右足を振る。ボールはゴール前を通過してファーに流れ、待ち受けるニコラス・タグリアフィコがダイレクトでシュート。GKに弾かれたセカンドをラカゼットが押し込むが、タグリアフィコのシュートがすでにゴールラインを割っており、リヨンが同点に追いついた。

　しかし、リヨンは89分にトリッソが2枚目のイエローカードで退場に。勝負は延長戦へ突入し、数的有利のマンチェスター・ユナイテッドがゲームを優勢に進める。そんななか、105分にリヨンが一歩前に出る。GKからパスを繋いで前進すると、フォファナが左サイドをスピードに乗りながらドリブル。ボックス手前で相手選手にストップされたが、こぼれ球を拾ったラヤン・シェルキが左足でゴール右下を打ち抜き、10人のリヨンが逆転した。

　その後、109分にリヨンがラカゼットのPKで追加点を奪取。一方のマンチェスター・ユナイテッドも、114分にB・フェルナンデスがPKを沈めて再び1点差とする。絶体絶命のホームチームだったが、120分に途中投入のコビー・メイヌーが起死回生の同点弾を奪い取る。勢いそのまま、わずか1分後にはマグワイアが劇的な勝ち越しゴールをマーク。結局、セカンドレグは5−4で終了し、マンチェスター・ユナイテッドが2戦合計7−6で勝ち抜きを決めた。準決勝・ファーストレグは来月1日に行われ、マンチェスター・ユナイテッドはアスレティック・ビルバオと対戦する。

【スコア】

マンチェスター・ユナイテッド　5−4（2戦合計：7−6）　リヨン

【得点者】

1−0　10分　マヌエル・ウガルテ（マンチェスター・ユナイテッド）
2−0　45＋1分　ディオゴ・ダロト（マンチェスター・ユナイテッド）
2−1　71分　コランタン・トリッソ（リヨン）
2−2　77分　ニコラス・タグリアフィコ（リヨン）
2−3　104分　ラヤン・シェルキ（リヨン）
2−4　109分　アレクサンドル・ラカゼット（PK／リヨン）
3−4　114分　ブルーノ・フェルナンデス（PK／マンチェスター・ユナイテッド）
4−4　120分　コビー・メイヌー（マンチェスター・ユナイテッド）
5−4　120＋1分　ハリー・マグワイア（マンチェスター・ユナイテッド）