赤旗2回、FCY1回の荒れ模様。予選前のFP3はフェラーリ勢が群を抜く速さを披露【第2戦イモラ】
2025年4月19日(土)19時9分 AUTOSPORT web

4月19日、フェラーリのお膝元であるイモラ・サーキットで、2025年WEC世界耐久選手権第2戦『イモラ6時間レース』のFP3が行われ、フェラーリAFコルセの51号車フェラーリ499P(アレッサンドロ・ピエール・グイディ/ジェームス・カラド/アントニオ・ジョビナッツィ組)が予選直前のセッションでトップにつけた。
一日を通して雲が広がり朝方の雨の影響も受けた走行初日から一転し、予選日は晴天に恵まれた。気温18℃、路面温度は25℃まで上がったFP3だったが、序盤からアクシデントが相次ぐ。
開始5分でアレックス・リンがドライブする12号車キャデラックVシリーズ.R(キャデラック・ハーツ・チーム・JOTA)がターン18でクラッシュを喫し、これが1回目の赤旗の原因に。約10分間の中断を経てセッションが再開されたが、わずか4分後にふたたび赤旗が提示される。今度は85号車ポルシェ911 GT3 R(アイアン・デイムス)のスピンと83号車フェラーリ499P(AFコルセ)のストップが同時に発生した。後者はマシントラブルによるものでロバート・クビサが自主的にマシンを停めた。
残り32分でセッション再開。各車がタイムを伸ばしていくなか、38号車キャデラックがターン4のグラベルに捕まる。名手セバスチャン・ブルデーがターン3でコントロールを失ったかたちだ。マシン回収のためフルコースイエローが導入された後、残り22分で解除されている。
リスタート後は、50号車フェラーリを駆るアントニオ・フォコが、この時点でトップに立っていた姉妹車51号車フェラーリを1分30秒335で逆転する。しかしすぐにジョビナッツィがタイムを更新。チームメイトのタイムを0.063秒上回り再逆転に成功した。これでふたたび51号車、50号車の並びとなった。
ハイパーカークラスは終盤のタイムアップは見られず、FP3はフェラーリ499Pのワン・ツーに終わり、3番手にはストフェル・バンドーンのドライブで1分31秒670を記録した94号車プジョー9X8(プジョー・トタルエナジーズ)が入っている。
4番手はFCYの原因となった38号車キャデラック。平川亮組の8号車トヨタGR010ハイブリッドは1分31秒743で5番手、プジョーの93号車が6番手、アルピーヌの36号車・35号車A424が7番手と8番手に並んだ。35号車と首位51号車の間には2秒020のギャップがある。
LMGT3クラスは終盤までタイムの更新があり、残り7分でアレッシオ・ロベラ駆る21号車フェラーリ296 GT3(ビスタAFコルセ)が1分43秒068を記録してトップに立った後、78号車レクサスRC F GT3(アコーディスASPチーム)でベン・バーニコートの代役を務めているエステバン・マッソンが、さらにコンマ2秒縮めてクラス首位に。タイムは1分42秒852だった。
姉妹車の21号車とともに一時はワン・ツーを築いていた54号車フェラーリは最終的に3番手となった。クラス4番手には残り1分でのアタックを決めたアウグスト・ファーフスの31号車BMW M4 GT3(チームWRT)が滑り込み、87号車レクサスを5番手に追いやっている。
母国レースとなるバレンティーノ・ロッシを擁する46号車BMWがクラス6番手。開幕戦でポールポジションを獲得した95号車マクラーレン720S GT3エボ(ユナイテッド・オートスポーツ)はトップから0.584秒おくれの7番手に。トップ8の最後は60号車メルセデスAMG GT3エボ(アイアン・リンクス)となっている。
WEC第2戦イモラの予選は、このあと14時30分(日本時間21時30分)から行われる予定だ。