トヨタ/GR、連覇を狙うWECイモラ初日は上位ならず「競争力の面で望んでいた位置にはいない」と可夢偉

2025年4月19日(土)9時14分 AUTOSPORT web


 4月18日、イタリアのイモラ・サーキットで2025年WEC世界耐久選手権第2戦『イモラ6時間レース』の走行がスタート。2回行われたフリープラクティスでTOYOTA GAZOO Racing(TGR)のGR010ハイブリッドは、マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ニック・デ・フリース組の7号車が総合8番手、セバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートレー/平川亮組の8号車が総合14番手で初日を終えた。


 昨年、TGRにとってのシーズン初勝利を挙げ、選手権タイトル争いへのスタートを切った舞台でもあるイモラ。一年ぶりとなる同地でのレースウイーク初日は、朝からの雨が降り、FP1は路面コンディションが変化するなかでのセッションとなった。



 TGRはそのFP1で、ウエットの序盤にレースエンジニアとドライバーが無線で“路面が乾いていく状況にどう対応するか”を確認し合い、15分ほど経過したところでレインタイヤからスリックタイヤへ交換した。


 WECイモラの週末は雨が予報されていることもあり、TGRは変わりやすい天候で路面がどう変化していくかを経験することが非常に重要である可能性とし、ドライバーやレースエンジニアが集中して話し合い、コンディションについて情報共有を行ったという。



7号車トヨタGR010ハイブリッド(TOYOTA GAZOO Racing)と50号車フェラーリ499P(フェラーリAFコルセ) 2025年WEC第2戦イモラ

 チームは続くFP2に向け、セッションのあいだにクルマのパフォーマンスを分析し改良点を探った。FP2は路面が乾きドライコンディションとなったため、TGRはタイヤのパフォーマンスと耐久性に重点を置き、昨年とは異なるソフトとミディアムコンパウンドタイヤの温まり方や変化をドライバーが感じ取ることができるように走行を進めていった。


 6人のドライバーを含むチームメンバーは、経験と知識を活かして初日の公式練習での情報を分析し、19日のFP3と予選に向けてGR010ハイブリッドを最適化していくとのこと。走行初日を終えたTGRドライバーのコメントは以下のとおりだ。


小林可夢偉(チーム代表兼7号車ドライバー)


「今日は天候に変化がありましたが、イモラにまた来ることができて嬉しいです。公式練習1回目はコンディションが変わっていく状況だったため、セッション序盤は少し難しい面がありましたが、ここイモラで路面が乾いていくコンディションを経験できたのは良かったです。走行プログラムを予定どおりこなし、順調な一日でした。まだ競争力の面で望んでいた位置にはいませんが、明日はチャンスを最大限に活かせるよう、これから夜を徹して作業を続けます」



小林可夢偉(7号車トヨタGR010ハイブリッド/TOYOTA GAZOO Racing) 2025年WEC第2戦イモラ

マイク・コンウェイ(7号車ドライバー)


「今日は走行プログラムをこなしただけだが、いくつかの変更とタイヤを試し、すべてがとてもスムーズに進んだ。今のところ、まだ我々はトップレベルとは言えないが、戦える位置にいるように見えるから、多くのポイント獲得を狙いたい。まだ改善の余地があり、データを分析して何ができるかを考える必要があるね。予選での上位を目指してプッシュし続けるよ」


ニック・デ・フリース(7号車ドライバー)


「我々にとって良い一日だった。ここイモラはとても素晴らしいサーキットだから、また走ることができて嬉しく、とても楽しむことができた。今日の練習走行はコース上がとても混んでいて、良いラップタイムを刻むのが難しかった。我々は混戦のなかにいるけど、トップを脅かすほどの強さはまだない。明日と明後日がどうなるか見てみよう」


セバスチャン・ブエミ(8号車ドライバー)


「今日は異なるコンディション下で多くの周回を重ね、明日へ向けて多くのデータを得ることができ、いい一日になった。2種類のコンパウンドのタイヤ摩耗にも良い感触を得た。今日の走行タイムでは、我々はあまり良い結果ではないように見えるが、週末に向けてすごく自信があるから、明日の走行が楽しみだよ」


ブレンドン・ハートレー(8号車ドライバー)


「トータルで見ると生産的な一日で、8号車のドライバー全員がクルマにとても満足していると思う。クルマの安定性をさらに向上させるためにセットアップを少し変更し、最適なバランスを探っているところだ。今のところ非常に順調に進んでいて、明日もこの調子でさらに進歩できることを願っているよ」


平川亮(8号車ドライバー)


「とても忙しい一日でした。異なるタイヤコンパウンドを試し、多くのことを学べたと思います。まだ詳細な分析が必要ですが、多くの周回をこなせたという点はポジティブです。公式練習2回目では、タイヤの特性を理解するためのロングランとともに、明日への準備として予選シミュレーションを何度か行いました。いつものように非常に厳しい戦いになると思うので、クルマのパフォーマンスを最大限に引き出すための車両セットアップをさらに進める必要があります。良い予選と決勝での接戦を期待しています」



平川亮とブレンドン・ハートレー(8号車トヨタGR010ハイブリッド/TOYOTA GAZOO Racing) 2025年WEC第2戦イモラ

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