かつては批判もあった「父親リスト入り」 大谷翔平の“育児休暇”に日本で驚きの声「世界一の野球選手ですら産休を取る」
2025年4月19日(土)16時0分 ココカラネクスト

真美子さんと家族を支えるべく、育児休暇を取る大谷。(C)Getty Images
微笑ましいニュースが球界を駆け巡った。現地時間4月18日、ドジャースの大谷翔平が、真美子夫人の出産に立ち会うためにMLBの産休制度である「父親リスト」に入り、チームを一時的に離脱することが明らかになった。
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昨年12月28日に自身のインスタグラムで真美子夫人が第1子を妊娠したことを発表していた大谷。当時に「もうすぐ私たち家族にリトルルーキーが加わることが待ちきれません!」と英文で喜びをつづっていた二刀流スターは、新たな家族を迎え入れるために奔走する。
試合前に敵地でのレンジャーズとの3連戦に帯同しないことを明言したデーブ・ロバーツ監督は、「彼と真美子の子どもはいつか産まれる。私が知っているのはそれだけ」と強調。「いつ戻ってくるか、いつ生まれるかは分からない。2人は一緒にいる。彼は睡眠が好きだけど、赤ちゃんが産まれる時は睡眠欲に耐えられるかな?」とにこやかに説明した。
日本では聞きなれない「父親リスト」は、メジャーリーグでも2011年に作られたばかりの制度だ。「Paternity Leave List(父親の育児休暇リスト)」と呼ばれ、選手自身の子どもが生まれる、または養子縁組をする際に利用が可能となる。期間は最短で1日、最長で3日。無論、リストに入っている期間も、給料が通常通りに支払われる。
2011年の導入当初はシーズン中の離脱を余儀なくされることから厳しい批判も渦巻いた同制度。2014年にはメッツのダニエル・マーフィーが使用した際に、一部のメディアやジャーナリストから「なぜ3日間も休む必要があるのか分からない」「チームを優先するべきじゃないのか」といった批判が噴出した。
だが、多くの選手が利用するように今では「利用するのは当たり前」という見方が強い。日本人選手でもダルビッシュ有や鈴木誠也らがリストに入り、家族との貴重な時間を過ごしてきた。
近々でも現地時間4月16日にレッドソックスのアレックス・ブレグマンが利用。もはや父親となる選手が使用しない理由はないとすら思われるようになっているだけに、今回の大谷の“権利行使”にも批判的な声は一切聞こえない。ロサンゼルスの日刊紙『Los Angeles Times』は「オオタニが育児休暇に入る」と大々的に報道し、「数多の栄光を手にしてきた彼は、今週末にグラウンド外で節目の瞬間を迎えようとしている」とリポートしている。
また、日本でもSNSで大谷の“育児休暇”に反響が殺到。Xでは「世界一の野球選手ですら産休を取る」「もう普通の人が『仕事で産休取れない』とは言えない」「素晴らしいシステム」「知らなかった」「素敵な父に拍手」「父親が得られる権利が自然なのがよい」と好意的な意見が目立った。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]