3年ぶり予選突破の地元大会で逆転V狙う大里桃子 「このコースは何があるかわからない」

2025年4月20日(日)8時0分 ALBA Net

地元ファンの歓声に応えた大里桃子。今度こそ上位入りだ!(撮影:佐々木啓)

<KKT杯バンテリンレディス 2日目◇19日◇熊本空港カントリークラブ(熊本県)◇6565ヤード・パー72>

アマチュアも含めて12人の熊本出身者が出場するなかで、大里桃子が最上位の7位で決勝ラウンドに進んだ。18位から出て、5バーディ・2ボギーの「69」で回り、トータル4アンダー。ムービングデーにスコアを伸ばした26歳は胸を張ってクラブハウスに戻ってきた。


「ショットでチャンスにつけられたし、パットもしっかり決めることができた。いいラウンドだったと思います」

この大会は熊本国府高2年の2015年に初出場し、今回で5年連続9度目の出場だが、これまでの予選通過は2021年(48位タイ)、22年(32位タイ)の2度しかなかった。平瀬真由美、不動裕理上田桃子古閑美保、竹田麗央という5人の年間女王を輩出した女子ゴルフ大国の熊本。目の肥えた“火の国”のファンの期待に応えようとする思いは完全に裏目に出ていた。23年はトータル11オーバーの97位で予選落ち。初日には自己ワーストの「84」を叩く、悪夢も経験した。

「頑張ろうという思いが強すぎるんです。完全に空回りですね。でも、今年は調子も悪くなかったので、あまり心配はしていませんでした。いい状態で入ることができました」

その言葉通り、この日の「69」はこの大会では、21年大会の2日目にマークした「67」以来となる2度目の60台。4番で1.5メートル、5番で5メートルを沈めた連続バーディで流れをつかみ、パー5の9番は3打目をピンそば30センチにぴたり。後半は2バーディ・2ボギーのパープレーだったが、16番の10ヤードのチップインバーディには「課題だったアプローチでバーディが取れてよかった」と勝負の最終日に向けて、大きな自信も手に入れた。

同じ1998年度生まれの勝みなみは、鹿児島高1年の15歳のときに出場した14年にアマチュア優勝を果たした。その大会に大里はボランティアとして参加していた。担当は速報本部でのスコア入力。「パソコンでカチャカチャしていました。でも、みなみの優勝は18番グリーンの脇で見ていました」。担当者の粋な計らいで黄金世代の始まりとなったツアー最年少優勝(当時)の瞬間を間近で目撃させてもらった。「いつか私も…」。夢と目標は明確に定まった。

ジュニア会員で、小学生のころから数えきれないほどラウンドしてきたホームコースでの地元大会。3年ぶりに経験する最終日は3打差を追いかける。「きのうも、きょうも知り合いがたくさん応援に来てくれて、すごく力をもらっている。熊本での試合はここしかないし、やっぱり目指したいタイトル。トップとは少し差があるけど、このコースはすべてが難しい。何があるか分からないと思っています」。

背中を押してくれる熱い声援が力となる。地の利も生かして目指すはツアー4勝目。今年は重圧とは無縁だ。(文・臼杵孝志)


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