「イライラする」角田裕毅、“不可解ダウン”に本音 ドライバー泣かせのマシンを操る難しさ「プッシュしようとすると予測できない動きになる」
2025年4月20日(日)17時0分 ココカラネクスト

レッドブルが仕上げたマシン『RB21』。その操作は角田にとっても小さくない課題となる。(C)Getty Images
操作困難とされるマシンへの適応はやはり容易ではない。現地時間4月19日に行われたF1第5戦のサウジアラビア・グランプリ(GP)予選で、レッドブルの角田裕毅は昇格後では最高位となる予選8番手に食い込んだ。
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レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表が「今、ユウキは本当にこのマシンとチームで自分のやり方を見つけつつある。彼の落ち着きぶりには感心している」と評したように、結果的には良いパフォーマンスを披露した。
しかし、角田本人はチームを通じて「8番手で終えられてまずまず。でも、Q3最後のラップは混乱してしまい、もっと良い結果を期待していた」と吐露。ランド・ノリス(マクラーレン)のクラッシュによって赤旗中断となったQ3での失速を悔やんだ。
Q3の一回目のアタック時に生じたアクシデントが原因ではあった。それでも高みを見据える角田は、「まだ半分も理解していない」と語るマシン『RB21』に対する不安も口にする。
19日のレース後にF1公式サイトなどで「プッシュしようとすると予測できないことが起きる。だから1周をうまくまとめるのがかなり難しい」と語った角田は、レース中に攻め込んだ局面で、コントロールを失う『RB21』に頭を抱えた。
「もっとプッシュしようとすると、予測できない動きになる。だから限界に達するのが本当に難しくなる。なぜあんな落ち方をするのかは本当に分からない。レーシング・ブルズのマシンは最後の数秒、数ミリ秒まで絞り出すことはできたが、今は限界を見つけるのが難しいので、本当にイライラしている」
もっとも、『RB21』の操作性の不安定さは、他でもないレッドブルのエースドライバーであるマックス・フェルスタッペンも口にしている。19日にポールポジションを掴んだ27歳は、米スポーツ専門局『ESPN』で「本当にコース状況によって当たり外れがあるんだ。当然だけど、うまくいけば、競争力は増す。でも、うまくいかなかった時は、もっと難しくなる」と告白している。
シート交代を余儀なくされてきた数多のセカンドドライバーはもちろん、他でもないフェルスタッペンですらも苦心する『RB21』。そんな難マシンを乗りこなすためには、相当な時間を要するわけだが、角田は「本当に予測不可能ではある。ただ、難しさの一部は経験不足から来ていると思う。このチームでのレースはこれが3戦目。マシンに対する自信は高まっている」とさらなる躍進を誓った。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]