1週目での不運なクラッシュは角田裕毅に非? 英BBCが辛辣意見を紹介「ガスリーよりもツノダの責任のほうが大きい」
2025年4月21日(月)12時0分 ココカラネクスト

サウジアラビアで成果を出せずに肩を落とす角田。(C)Getty Images
不運なアクシデントに肩を落とすしかなかった。
現地時間4月20日、F1の今季第5戦のサウジアラビア・グランプリ(GP)の決勝が行われ、8番グリッドでスタートしたレッドブルの角田裕毅は、レース開始間もない1周目で、後続にいたアルピーヌのピエール・ガスリーと接触。無念のリタイアを余儀なくされた。
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前日のQ3で昇格後では最高位となる8番手に食い込んでいた角田。バーレーンGPに続くポイント獲得が見込まれていたが、オープニングラップで“事故”に見舞われた。4コーナーへ差しかかった直後、外側から強引に追い抜こうとしたガスリーのマシンと接触。コントロールを失った角田は第5コーナーの壁へ衝突した。
マシンが大きなダメージを負ったガスリーは、自力で動けずにリタイア。セーフティーカーが入った状況で、なんとか自走した角田はピットインこそしたが、接触した右のフロント部分に残ったダメージが大きいと判断されてリタイアとなった。
1周の平均速度が時速250kmというトリッキーな超高速市街地コースが生んだアクシデントではあった。実際、スチュワードは「1周目に起きたのはレーシングインシデント」と断定。ガスリー、そして角田にもペナルティを科すことはしなかった。
ゆえに当人も「僕に何ができたかのはわからない」と無念さを口にする。レース後にF1公式サイトのフラッシュインタビューに応じた角田は、こう続けている。
「すごくトリッキーだったし、レーシングインシデントだったと僕は思っている。スペースがなくて何もできなかったし、外に避けると別のクラッシュの危険もあった。(7番グリッドの)カルロス・サインツの後ろでスピードをコントロールしていたけど……。今は1周でも多く(このマシンで)ラップを重ねたい時期なので、もっとレースでのラップを経験したかった。序盤でこうなってしまったのは非常に残念だ」
無論、多くの海外メディアも、双方が“どうしようもなかった”という見方を強める。英衛星放送『Sky Sports』の解説者で、元F1レーサーのマーティン・ブランドル氏は、「残念ながら、これは順位争いが激しくなるオープニングラップでよく起こる事故だった」と指摘している。
一方でレース序盤のクラッシュの原因が「ツノダにある」という声も小さくない。英公共放送『BBC』は「ツノダの外側に迫った直後に、ガスリーがわずかにアンダーステアを起こしたため、両車は接触した」と問題の場面を描写。その上でマクラーレンからフォーミュラ−Eに参戦しているサム・バードの見解を伝えている。
「ガスリーよりもツノダの責任のほうが大きいね。他車の後部に接触すれば、ほとんどの場合で、そのドライバーの責任になるからだ」
次戦は、現地時間5月2日に行われるマイアミGPが舞台だ。連戦続きだった中で、少し時間が空くため、角田には難解なマシン『RB21』を乗りこなすために分析を深める期間が与えられる。果たして、24歳の若武者はふたたび復調の兆しを見せられるか。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]