「衝突は避けられない」責任を追及された角田裕毅は嘆き 一方のガスリーもスタート直後の“悲劇”を分析「ツノダに悪意はない」

2025年4月21日(月)17時0分 ココカラネクスト

レース開始早々にクラッシュし、無念のリタイアを余儀なくされた角田。(C)Getty Images

 オープニングラップで“事故”は起きた。

 現地時間4月20日にジェッタで開催されたF1の今季第5戦のサウジアラビア・グランプリ(GP)の決勝で、レッドブルの角田裕毅はレース開始直後にアルピーヌのピエール・ガスリーと接触。まさかのクラッシュでリタイアとなった。

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 昇格後最高となる8番手からのスタートとなった角田は、ポイント獲得に向けて意気込んでいたが、まさかの“悲劇”に見舞われた。混戦のまま迎えた第4コーナーで、強引に外側から追い抜こうとした9番手ガスリーのマシンと接触。スピンをしてコントロールを失った角田は第5コーナーの壁へ衝突。なんとか自走してピットインしたが、接触した右のフロント部分に残ったダメージは大きく、レース復帰は叶わなかった。

 スチュワードが「レーシングインシデント」と断定し、注意を与えながらも、双方に非がないとした今回のクラッシュ。しかし、一部の海外メディアは前方を走っていた角田に「非がある」という意見を提唱する。

 オランダの専門サイト『Racing News 365』は「レッドブルにとって悲惨なスタートとなった」と今回の事故を回想。「この事故は、ツノダがガスリーの車の左後部に衝突したことが原因で、ガスリーはバリアに接触して負傷した」と、24歳の日本人レーサーの責任を追及した。

 もっとも、当人たちの見解は競り合いの中で起きた「不運」という形で一致している。まず、後続から強引に追い抜こうと仕掛けた側のガスリーは、英メディア『Auto Sport』で「ブレーキングも上手くいき、ツノダの前にも出られた。彼がイン側にいるとわかっていたから、コーナーの出口ではできるだけスペースを空けた」と説明。その上で、こう続けている。

「しかし、すでに2輪がコースアウトしていて、内側の車輪が白線の内側に入っている状態を確認しないと追い越せなかった。彼に悪意はなかったと思っている。だけど、残念ながら直後に接触してしまい、僕の車がスピンしてしまったんだ」

 一方、「非がある」と責任を追及されもした角田は「自分か、ピエールのどちらかを責めるのは難しい。できる限りのことをして回避しようとしていた」と分析。「正直に言えば、あれ以上に上手くできたとは思えない」と持論を展開している。

「そうだね……。あれ以外に何ができたかはわからない。あそこから外側に出ようとするならお互いにある程度の予想はついていたと思う。ただ、彼の車体の半分が白線にのせていたらああいう衝突は避けられない。とにかく残念だ。スピードの面では僕は前にいたサインツにぶつかりそうになっていた。だから、どちらかが悪いとするのは難しいんじゃないかな」

 欲しかった結果を手にできそうだっただけに、悔しい週末となった。それでも「マシンの理解と個人的な成長という点で順調に進歩はしている」と前を向いた角田が、現地時間5月2日に行われるマイアミGPで好レースを披露できるかに注目だ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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