思わず応援したくなる!リーグ優勝できない意外な選手たち【2024】

2024年4月21日(日)14時0分 FOOTBALL TRIBE

写真:Getty Images

上位争い常連のビッグクラブに所属しているからといって、リーグタイトルの獲得を経験できるとは限らない。あのFWクリスティアーノ・ロナウド(アル・ナスル)でさえ未だワールドカップではトロフィーを掲げることができていないように、実力ある選手の所属とチームの優勝は必ずしもイコールでなく、それがサッカーの面白さとも言える。


今回は、ビッグクラブに所属しながらもリーグタイトルとは無縁の選手たちを紹介する。未だ栄光を掴めていない実力ある選手たちの存在を知れば、彼らをもっと応援したくなるに違いない。




ハリー・ケイン 写真:Getty Images

ハリー・ケイン


イングランド代表のエースストライカーとして同国の最多得点記録を持つFWハリー・ケインは、まさに無冠の帝王と呼ぶに相応しい人物だ。ユースからトップチームへ昇格した2009/10シーズン以降、長年トッテナム・ホットスパーで活躍したケインだが、317試合213得点という輝かしい成績を残しながらもこの間チームのリーグ優勝はなし。タイトルに恵まれないまま、2023/24シーズンにドイツの絶対的王者バイエルン・ミュンヘンに移籍した。


バイエルンは昨2022/23シーズンまで国内リーグで破竹の11連覇を達成しており、ケインにもついに悲願の瞬間が訪れると思われた。しかし、2023/24シーズンのブンデスリーガ(ドイツ1部)を制したのは、シャビ・アロンソ監督率いるバイエル・レバークーゼンだった。


またしてもリーグタイトルを逃したケインだが、それでも彼の実力を疑う者はいない。早くもブンデスリーガで30得点以上をマークしており、得点王になるのも時間の問題だろう。チームのみならずリーグ内でも絶対的なセンターフォワードとして君臨するケイン。タイトルを手にする日はそう遠くない。




クリスチャン・プリシッチ 写真:Getty Images

クリスチャン・プリシッチ


ボルシア・ドルトムント(ドイツ)、チェルシー(イングランド)、ACミラン(イタリア)と数々のビッグクラブを渡り歩いてきたアメリカ代表のFWクリスチャン・プリシッチ。彼もリーグタイトル経験がない選手の一人だ。


当時ドルトムントの監督を務めていたトーマス・トゥヘル監督の下、わずか17歳でブンデスリーガデビューを果たしたプリシッチ。スピードに乗ったドリブルとスプリント能力でチェルシー時代はFWエデン・アザールの後継者との呼び声も高く、2020/21シーズンには10番を背負うなどクラブでの未来を期待されていた。しかし、ドルトムント時代からリーグタイトルには恵まれず、2023/24シーズンよりACミランへ移籍。


ミランでは初年度ながらも既に2桁得点を達成しており、チームでも主力の座を掴んでいる。今季第32節を終えた時点でリーグ2位のミラン。残り試合数6に対し首位インテルとの勝ち点差が14とかなり厳しい状況ではあるが、2026年に母国アメリカでも開かれるFIFAワールドカップ北中米大会に向けて弾みをつけるためにも、何とかリーグタイトルを獲得したいところだ。




マーカス・ラッシュフォード 写真:Getty Images

マーカス・ラッシュフォード


マンチェスター・ユナイテッド(イングランド)のユースで育ち、現在クラブの10番を背負うFWマーカス・ラッシュフォードは真のワン・クラブ・マンだ。ユナイテッドひとすじの選手にとって、その運命はクラブと共にあるといっても過言ではない。


ラッシュフォードがトップチームデビューを果たした2015/16シーズン以降、ユナイテッドはプレミアリーグ(英1部)で優勝できていない。いまやチームの顔でもあるラッシュフォードは、優勝の立役者になり得る存在でありながらパフォーマンスの浮き沈みが激しいという課題を抱えている。


ユナイテッドのファンや関係者にとって、生え抜きであるラッシュフォードとのリーグ優勝は念願だろう。しかし、選手としての課題を克服できず今後もチームがタイトルを獲得できない場合、ラッシュフォードの放出が現実味を帯びて来るだろう。


アントニー・マルシャル 写真:Getty Images

アントニー・マルシャル


ラッシュフォードと同じくマンチェスター・ユナイテッドに所属するFWアントニー・マルシャル。将来を嘱望されていた選手だが未だリーグタイトル獲得を遂げていない。2015年、10代の選手に支払われる移籍金としては史上最高額でASモナコからユナイテッドに加入したマルシャル。


推進力のあるドリブルと持ち前のスピードを武器に、かつてはゴールデンボーイ賞も受賞したが度重なる怪我と守備意識の低さも指摘されユナイテッドでは序列が低下。2023/24シーズンで契約満了のため退団が濃厚とされているが、果たして優勝を狙えるクラブに移籍することができるのか注目だ。




マルコ・ロイス 写真:Getty Images

マルコ・ロイス


ドイツのブンデスリーガ2012/13シーズンに、ボルシア・メンヒェングラートバッハからドルトムントへ移籍したMFマルコ・ロイス。ユース時代を過ごしたクラブへの帰還は感動的なもので、いまやドルトムントを象徴する選手である。


卓越したパスセンスやプレースキックの精度で長年ドルトムントを支えてきたが、怪我に悩まされる期間も多く十分に本領発揮できたシーズンは決して多くない。2022/23シーズンには最終節で優勝を逃すなど、あと一歩のところでタイトルを逃してしまった。クラブの契約が2024年6月で満了となるロイス。その後の動向に注目が集まっている。




ハリー・ケイン(左)マルコ・ロイス(右)写真:Getty Images

無情にも迫る年齢との戦い


今回紹介した選手たちが、今後のキャリアでリーグタイトルを獲得することができるか否かに関わる重要なポイントのひとつが彼らの年齢だろう。2024年4月時点でプリシッチは25歳、ラッシュフォードが26歳、マルシャルは28歳と、この3名のキャリアにおける最盛期はむしろこれからという見方もできる。今後も欧州の第一線で活躍することができれば、リーグタイトルを獲得するチャンスは必ずやってくるだろう。


またケインに関しては30歳という年齢ながら、現在のパフォーマンスと所属チームの状態を加味すれば、まだまだチャンスはあると思われる。そこで問題なのがロイスだ。今シーズンでのドルトムント退団が濃厚とされているだけでなく、年齢も34歳と今後ビッグクラブへの移籍は容易ではない。加えて、これまで他リーグでの経験がないことも欧州クラブが獲得を躊躇する要因だ。実力者であるだけに、是非ともタイトル獲得のチャンスが豊富なクラブへ移籍し活躍してほしいものである。


今回紹介した実力ある選手が、悲願のリーグ優勝を果たすその瞬間を心待ちにしているファンは多い。簡単には手にできないからこそ掴み取った時の喜びは計り知れない。その瞬間がいつか訪れると信じ、タイトル獲得に向けてともに戦おう。

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