佐久間朱莉 プロ5年目初V ジャンボ尾崎門下生、過去4回2位に「やっと勝てた!」

2025年4月21日(月)4時50分 スポーツニッポン

 女子ゴルフツアーKKT杯バンテリン・レディース最終日は20日、熊本県・熊本空港CC(6565ヤード、パー72)で行われ、首位と1打差の2位から出たプロ5年目の佐久間朱莉(22=大東建託)が5バーディー、ボギーなしの67で回り、通算11アンダーでツアー初優勝を飾った。この大会では昨年の竹田麗央に続き5年連続でツアー初優勝者が誕生した。男子ツアー94勝の尾崎将司(78)の指導を受ける22歳は過去4回2位になるなど惜敗を続けてきたが、ようやく努力を実らせた。

 短いウイニングパットを沈めた佐久間は両手を突き上げた。「やっと勝てた!」。キャディーと抱き合うと自然と涙がこぼれた。

 2打差の首位で折り返したが後半はピンチの連続。11番は第1打が木の裏に止まった。クラブが木に当たるため「折れてもいい番手をキャディーさんと話して7番に決めた」。決死の一打でボギーを回避。幸い折れなかった7Iは16番でバーディーを生み出した。パットも好調で、24パットは最終日最少。13番、14番、17番では5メートルのパーパットが残ったが「外しても死ぬわけじゃない」と腹を決めてねじ込んだ。

 中学3年で弟子入りした尾崎将司からは常々「俺は最初と最後の3ホールを大事にしている」と言われてきた。この日も「今日も出だしと終わりは特に気を引き締めて戦った」と言い、その師匠からは「あと一歩が届かない悔しさを体験して諦めずに努力したことが1つ目の勝利を呼び込んだね」と祝福された。

 岩井姉妹らと同じ02年度生まれ。21年6月のプロテストにトップ合格したが、ツアーでの勝利は盟友に先を越された。「置いていかれている気持ちになった」と落ち込んだ時期もあったが「自分には練習しかない」と努力を怠らなかった。「もう少し日本で頑張ってから(米ツアーに)行きたい。特にメジャーは勝ちたい」と佐久間。次なるステップへと突き進む。

 ≪父も師匠に感謝≫愛娘の初優勝を見届けた佐久間の両親も感激の面持ちだった。ゴルフを始めるきっかけをつくった父・浩太郎さんは「タイミングが合えば勝てると思っていた」と目を細め「ジャンボさんが叱ってくれたのが大きかった」と師匠の尾崎に感謝した。母・美樹子さんは「プロテストをトップ合格したのに、同世代がどんどん勝つ中で勝てずに悩んでいる時期もあった。優勝できて良かった」と感慨深げに話した。

 ◇佐久間 朱莉(さくま・しゅり)2002年(平14)12月11日生まれ、埼玉県川越市出身の22歳。名細中—埼玉平成高卒。父親の影響で3歳でゴルフを始める。21年6月のプロテストでトップ合格。同年11月に下部ツアー初優勝。家族は父・浩太郎さん(53)、母・美樹子さん(51)、兄・怜央さん(24)。1メートル55。血液型AB。

スポーツニッポン

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