札幌、ミシャの下で台頭する若い才能。上位に食らいつく『ヤング・コンサ』の力

4月23日(月)11時20分 フットボールチャンネル

堂々とプレーする20歳前後の面々

 明治安田生命J1リーグ第9節が21日に行われ、北海道コンサドーレ札幌は浦和レッズと対戦し0-0で引き分けた。連勝は止まったものの、アジア王者を相手に粘り強い戦いを披露。今季から就任したミハイロ・ペトロヴィッチ監督のもとで新たなスタイルに取り組むチームは、勝ち点を重ねながら成長している。その中で、若手選手の奮闘も見逃せない。(取材・文:青木務)

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 菅大輝(19歳)、進藤亮佑(21歳)、ク・ソンユン(23歳)、川崎フロンターレから期限付き移籍中の三好康児(21歳)。北海道コンサドーレ札幌は、20歳前後の選手が堂々とプレーしている。

 日本代表クラスを多数擁する浦和レッズは、18歳の橋岡大樹という新星はいるものの、ほとんどが選手として脂の乗った面々だ。一方で、百戦錬磨のチームと対峙した札幌のフレッシュさが際立った

 試合後、アウェイチームの選手たちは「勝ち点1を取れたことは良かった」と振り返っている。ミハイロ・ペトロヴィッチ監督も「引き分けが妥当」と、スコアレスドローを受け入れた。

 公式戦4連勝中と波に乗る札幌は、ここ数試合で劇的な戦いを見せてきた。前節のJ1で柏レイソルに逆転勝利を収めると、直近のJリーグYBCルヴァンカップ・ジュビロ磐田戦では先制しながら一時は逆転を許す展開の中、後半終盤にスコアを再びひっくり返して見せた。

 昨季までとは異なるスタイルに取り組みながら、札幌は勝ち点を積み重ねている。都倉賢や宮澤裕樹、兵藤慎剛といった経験豊富な選手たちの存在は大きい。

 一方で若い力が台頭し、公式戦で堂々とプレーしている点も忘れてはならない。ペトロヴィッチ監督は言う。

「我々は恐らく、J1で最もスタメンの平均年齢が若いチームじゃないかと思います。昨シーズンまでは32歳くらいがスタメンの平均だったかと思いますが、今年は24歳」

ピッチの上で貢献できる選手がスタメンに名を連ねている

 札幌は20代前半の選手が複数人、ピッチに立っている。若手の方が回復までの時間が短く、過密日程でもコンディションを保てるという面はあるかもしれない。しかし、指揮官の求める基準に達していなければ戦力にはなれない。

「僕だったりヒョウさん(兵藤慎剛)だとか、上の選手もこのサッカーに順応し、さらに成長できていると思っている。例えば連戦になった時のリカバリー能力は、(若い選手に比べれば)確実に落ちると思う。ただ、僕だったらアイスバスに入ったりとか、若い選手がフォーカスしていない部分をやっている」

 都倉は、若手の成長速度を認めながらこう話す。31歳のストライカーが言うように、ベテランと呼ばれる選手も試合でクオリティを発揮するために努力を惜しまない。一人ひとりがチームの力になろうと必死に取り組んでおり、ペトロヴィッチ監督も勝利のためのメンバーを選んでいるはず。年齢という要素のみにとらわれず、ピッチの上で貢献できる選手がスタメンに名を連ねていると言える。

 昨季は23試合に出場した19歳の菅大輝は「もっと」という言葉を繰り返し、さらなる成長を誓っている。

「ミシャさんが若い選手を積極的に使ってくれるというのは知っていましたけど、だからこそ自分たちがもっとやらなきゃいけない。若さもあるので、もっと運動量で上回らないといけないですし」

『ヤング・コンサ』は現在4位につける

 左ウイングバックでレギュラーポジションを掴んだ東京五輪世代のレフティーは、絶え間ないアップダウンで存在感を放っている。ペトロヴィッチ監督からは、攻撃面の要求が多いようだ。

「ミシャさんからはサイドで走り負けない部分はもちろん、仕掛けてからのクロスやゴールに繋がるようなプレー、インサイドに入ってクロスとは別の形でゴールに絡むところを求められています」

 また、3バックの右でプレーする進藤亮佑は、主力としてリーグ戦全試合にフル出場中だ。21歳のDFは自身の立場を冷静に見つめる。

「その試合に適した11人が出ていると思っています。僕も自分が若いから、という風に思ったことはないですし、いいアピールをした選手が試合に出ていると思います。年齢というよりは、それぞれの特徴が試合ではまるか、というところかなと。力が同じであれば若い方を使う世界だとは思いますけど、そこは考えすぎず。自分よりいい選手がいればその選手が試合に出ると思うし、だからこそ僕は継続してアピールし続けないといけない」

 ペトロヴィッチ監督は「若い選手を育てながら結果を残していかなければいけないというのは、監督として非常に難しい」と述べるが、チームは現在4位につける。

 今後も連戦は続くが、「キツいのはどのチームも一緒なので言い訳にはできない」と菅は言う。そして、進藤は「この引き分けを意味あるものにするためには、次の試合でしっかり勝たないといけない」と言葉に力を込めた。

 アカデミーから育った『ヤング・コンサ』の有望株は、主力の自覚を持って次の戦いに向かっていく意思を示した。

(取材・文:青木務)

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