フェラーリ、「予算制限めぐりF1撤退を示唆」との報道に抗議。記事の見出しが変更に

2020年4月24日(金)7時48分 AUTOSPORT web

 フェラーリのチーム代表マッティア・ビノットが、2021年F1の予算上限額がさらに引き下げられる場合はF1から撤退する可能性があると示唆したという報道を受け、チームはそれを否定する声明を発表した。


 新型コロナウイルス感染拡大により、F1とチームは大きな経済的打撃を被ることが予想されている。それにより破綻するチームが出てくることを防ぐための対策が必要となっており、2021年に予定されていた大規模な技術規則変更は1年延期されることが決まった。


 さらに、2021年の予算制限について、上限額を当初の1億7500万ドル(約188億円)から1億5000万ドル(約161億円)に引き下げることで合意がなされた。しかしこれでは十分でないという意見があり、F1、FIA、F1チーム代表による先週の会合では、2021年は1億4500万ドル(約156億円)、2022年には1億3000万ドル(約140億円)とする案が出た。しかしフェラーリはこれに反対、合意にはいたらなかったといわれている。


『The Guardian』のインタビューにおいてビノットは、予算制限について次のように語った。

2020年F1開幕戦オーストラリアGP フェラーリのチーム代表を務めるマッティア・ビノット

「1億4500万ドルでも、昨年6月に決めた額に比べて、新たに厳しい要求を突きつけられるレベルだ」


「人的リソースを中心に、さらに大きな犠牲を払わなければ、達成することはできない。それをさらに引き下げることになった場合、我々のレースにおけるDNAを展開するために、他のさらなる選択肢に目を向けなければならない立場に立たされることは、我々にとって望ましくないことである」


 このコメントは、予算制限額をこれ以上引き下げるなら、F1からの撤退を考えるという意味で受け取ることができ、『The Guardian』は、この記事に「『予算制限厳格化ならフェラーリは撤退の構え』とビノットが警告」という見出しをつけた。


 しかしこれに対してフェラーリは声明を発表し、ビノットの意図とは異なる見出しがつけられ、誤解が生じたと主張した。


「昨夜公開された『The Guardian』のインタビューにおいて、マッティアが行った発言について、明確にしたい」とフェラーリの声明には記されている。


「彼は、スクーデリア・フェラーリがF1から去るとはひと言も述べていない。それどころか彼は、予算制限がさらに大幅に引き下げられ、数百もの従業員の職が危険にさらされた場合、我々のレースにおけるDNAを展開するために、F1でレースを続ける以外の、さらなる選択肢に目を向けなければならない立場に立たされるようなことは望んでいない、と述べたのだ」


「最初に発表された記事の見出しが誤解を招くものだったことから、この誤解が生じた。この見出しは速やかに訂正された」


『The Guardian』は、見出しを「『予算制限厳格化ならフェラーリはF1での将来について検討』とビノットが警告」と変更した。


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