レコード更新のA.マルケスが首位発進。好調クアルタラロは転倒もトップ5入り/第5戦スペインGP 初日

2025年4月25日(金)23時32分 AUTOSPORT web


 4月25日、2025年MotoGP第5戦スペインGP 初日のセッションがヘレス・サーキット-アンヘル・ニエトで行われ、MotoGPクラスのプラクティスではアレックス・マルケス(BK8グレシーニ・レーシングMotoGP)がトップタイムを記録した。小椋藍(トラックハウスMotoGPチーム)は17番手で終えている。



 第4戦カタールGPから1週間のインターバルを挟み、迎えた第5戦スペインGPからヨーロッパラウンドの幕開けとなる。そんな今大会は、ホルヘ・マルティン(アプリリア・レーシング)の代役としてロレンツォ・サバドーリ(アプリリア・レーシング)、ミゲール・オリベイラの代わりにアウグスト・フェルナンデス(プリマ・プラマック・ヤマハMotoGP)が引き続きエントリー。さらに、2024年限りで引退を発表し今季からホンダ(HRC)のテストライダーを務めているアレイシ・エスパルガロ(ホンダHRCテスト・チーム)がワイルドカード参戦している。


 午前はやや曇り空の下で各クラスのセッションが進行し、MotoGPクラスのフリー走行1回目は気温21度、路面温度28度のドライコンディションでスタート。序盤から多くのライダーがタイムを更新して順位を入れ替えていくなか、まずはアレックス・マルケス(BK8グレシーニ・レーシングMotoGP)が10分ほどで1分37秒239をマークしてトップに立つ。その後、ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGPチーム)が0.182秒差で2番手に続く。


 15分経過時点では、ジョアン・ミル(ホンダHRCカストロール)、フランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)、ヨハン・ザルコ(カストロール・ホンダLCR)がトップ5につける状況だった。この時点でマルク・マルケス(ドゥカティ・レノボ・チーム)は数周を走行していたものの、タイムは残せていなかった。



マーベリック・ビニャーレス(レッドブルKTMテック3)/2025MotoGP第5戦スペインGP

 残り30分を切ったあたりから計測を開始させたマルク・マルケスは、連続アタックで1分37秒188まで一気にタイムを縮め、トップタイムを更新。4番手にはマーベリック・ビニャーレス(レッドブルKTMテック3)も順位を上げており、コース上には走行を再開させるライダーが少しずつ現れ始める。そのうちのひとりであったアレックス・マルケスが、1コーナーで転倒する場面も見られた。


 そんなアレックス・マルケスだったが、残り10分を切ると真っ先に1分36秒台へ突入させた。他のライダーたちも続々と最後の計測に入っていくが、上位にはあまり変動がないままセッション終了を迎えることに。その結果、1分36秒831をマークしたアレックス・マルケスが首位発進を決め、2番手にマルク・マルケスとマルケス兄弟が続いた。


 3番手には序盤から好調さを見せたヤマハのクアルタラロが、トップから0.590秒差につけた。4番手にビニャーレス、5番手にミルというトップ5の結果で終えている。小椋はトップから1.263秒差の15番手と、午前のセッションにおいてはルーキー最速となった。


 午後にかけても上空は雲がやや多かったが気温25度、路面温度は40度まで上昇し、引き続きドライコンディションの下でプラクティスが開始した。開始早々からFP1をトップで終えたアレックス・マルケスが首位につけるも、兄のマルク・マルケスを追走中の5コーナーで転倒を喫してしまう。エアフェンスの修復が必要と判断され、開始から8分ほどで赤旗が掲示される展開に。


 中断を経て残り51分少々で再スタートが切られると、ライダーたちは一斉に計測を開始。午前はハードタイヤを装着するライダーも多かったが、序盤は全ライダーがフロントにミディアム、リヤはソフトかミディアムと選択が分かれた。そんななか、前後ミディアムタイヤを装着したクアルタラロが1分37秒071でトップに浮上する。


 2番手にマルク・マルケス、3番手にアレックス・マルケスと変わりはないが、フランコ・モルビデリ(プルタミナ・エンデューロVR46レーシング・チーム)やペドロ・アコスタ(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)と、序盤はFP1とは異なる顔ぶれが上位につけていた。一度ピットに戻るライダーが増えてきたタイミングで、バニャイアがトップから0.025秒差で2番手に順位を上げてきた。


 残り30分を切ると全体ベストを刻むライダーが現れ始め、ザルコを筆頭にトップが目まぐるしく入れ替わる。だが、再びクアルタラロが1分36秒847をマークして再びトップに名を連ねる。2番手のマルク・マルケス、3番手のアコスタとトップ3がまずは1分36秒台に入れていた。その状況下、4番手につけていたブラッド・ビンダー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)が転倒を喫する場面も。


 この時点で上位18台が1秒以内につけており、タイムが非常にひっ迫している状況だ。そんななか、小椋が自己ベストを大幅に更新する1分37秒072をマークし7番手、2番手にはビニャーレスも姿を表していた。その後も続々と計測に入っていくなか、セクター1と3で最速をマークしていたクアルタラロが13コーナーで痛恨の転倒を喫し、タイム短縮の機会を逃してしまう。


 同タイミングで続々とタイムを更新するライダーが現れ始め、ドゥカティ艦隊が速さを見せた。まずはマルク・マルケスが1分36秒258でトップに浮上すると、2番手にモルビデリ、3番手には序盤に転倒を喫したアレックス・マルケスがつける。4番手にバニャイア、5番手にフェルミン・アルデグエル(BK8グレシーニ・レーシングMotoGP)とトップ5を独占する。


 セッションはいよいよ終盤となり、残り5分を切るとバニャイアが自身のオールタイムラップレコードを更新する1分36秒094をマーク。各々がアタックを再開させようとしたタイミングで、ジャック・ミラー(プリマ・プラマック・ヤマハMotoGP)とラウル・フェルナンデス(トラックハウスMotoGPチーム)の転倒が続き、イエローフラッグによってタイム更新を阻まれるライダーの姿が多数あった。


 そんななか、アレックス・マルケスがバニャイアのタイムを0.103秒更新する1分35秒991と圧倒的なタイムを叩き出し、新たな記録を樹立させる。その後は全体ベストを更新するライダーは現れず、そのままアレックス・マルケスがオールタイムラップレコードを更新して初日首位発進を決めた。2番手はバニャイア、3番手は終了間際にタイムアップに成功したモルビデリというトップ3となった。


 マルク・マルケスは4番手、FP1から好調さを見せていたヤマハのクアルタラロは終盤にタイムを短縮させて5番手に続いた。6番手はアルデグエルが続き、ルーキーで唯一のダイレクトQ2進出を決めた。ホンダ陣営は7番手のザルコ、終了間際に転倒があったミルも10番手につけ、2台がダイレクトQ2入りを果たしている。KTM陣営はアコスタが唯一のトップ10入りとなった。


 日本勢の小椋はトップから1.081秒差の17番手にとどまり、土曜日の予選はQ1からスタートさせることとなる。また、代役のアウグスト・フェルナンデスは20番手、サバドーリは21番手。ワイルドカード参戦をしているアレイシ・エスパルガロは、21番手で初日を終えた。

AUTOSPORT web

「スペインGP」をもっと詳しく

「スペインGP」のニュース

「スペインGP」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ