中日の正遊撃手・村松開人が故障離脱…代役筆頭は土田龍空 外国人やスーパーサブ候補の「奥の手」抜擢も?

今季初昇格を果たした土田。チームに勢いをもたらしたい(C)産経新聞社
巨人に連敗を喫した中日にさらなる衝撃が走った。正遊撃手・村松開人が故障で離脱ーー。
4月23日のナイターで右脇腹を痛め、翌24日に登録抹消。診断結果は「右内腹斜筋損傷」で、井上一樹監督は1か月以上の離脱を示唆している。
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こうなると、しばらくは遊撃手に代役を立てて臨まなければならない。本稿ではその代役候補についてまとめていく。
■土田龍空はポジション奪取の好機到来
まず名前が挙がるのが土田龍空だ。実際、25日に今季初の1軍昇格を果たした。
若きエース・高橋宏斗と同期入団の5年目内野手は、開幕から2軍で打撃好調をキープ。打率.313、1本塁打、OPS.795の成績を残している。本職は遊撃だが、二塁や三塁での出場も多く、村松の状態関係なく1軍昇格は時間の問題と目されていた。いい意味での「ヤンチャさ」溢れるスタイルは中日にあまりいないタイプで、新たな風を起こしてくれそうだ。
実は昨季も6月下旬に村松が故障離脱した際、土田が代役遊撃手を務めていた(当時の登録名は「龍空」)。その時は打撃で結果を残せず、数試合で別の選手に取って代わられている。再び訪れたポジション奪取の好機を活かせるのか注目だ。
■1軍帯同組では山本&辻本
25日時点で1軍に帯同している選手にも代役候補はいる。山本泰寛と辻本倫太郎の2人だ。
内野ならどこでもこなす守備職人の山本は、23日の試合で村松の故障に伴い途中出場。二塁打を含む2安打を放っており、守備も無難にこなしている。経験値と堅実さではチーム内で右に出る者はいない。
2年目の辻本は今季、自身初の開幕1軍をつかみ、出場機会は少ないものの持ち前の明るいキャラクターでベンチを盛り上げている。プロに入ってからは二塁での起用が多いが、22日の巨人戦ではアマ時代に守った遊撃で途中出場。攻守のスピード感を存分に発揮する機会は訪れるか。
■ロドリゲス、田中幹也の起用も?
現在2軍にいる選手からも数人ピックアップしておきたい。
まずはクリスチャン・ロドリゲス。キューバから来日して2年目の23歳は、強肩を活かしたダイナミックな守備を武器としている。今季は体重を大幅に増やし、課題の打撃も上昇傾向。打率.283、1本塁打、OPS.704とまずまずの成績だ。守備でも遊撃をチーム最多の14試合守って無失策。外国人枠の問題はあるが、思い切って試す価値はありそうだ。
そして、田中幹也にも触れておきたい。3月に左手有鈎骨骨鈎摘出術を受けたが、22日の2軍・ソフトバンク戦で実戦復帰。打席はまだ立っていないが、GWごろを目処に完全復帰を目指しており、最短で5月中旬ごろの1軍昇格が考えられる。本職は二塁だが、井上監督はシーズン前に「スーパーサブ」的な役割を田中に課そうとしており、遊撃での起用も場合によってはあるかもしれない。
チームは正二塁手の福永裕基も故障で欠いており、二遊間のレギュラーが同時に不在となっている。ただ、長いペナントレースにはこういうこともある。いかにして離脱のショックを最小限に留められるか。選手の頑張りと首脳陣の適切なマネジメントがより一層求められる。
[文:尾張はじめ]