「選択肢はない」角田裕毅は今季で“常勝軍団”から離脱!? 元レッドブル幹部が辛辣見解「ハジャーがツノダの後任適任者」
2025年4月26日(土)7時0分 ココカラネクスト

レーシングブルズで同僚でもあったハジャーと角田。そんな二人の去就が話題となった。(C)Getty Images
大きな期待を集めている日本人レーサーは、早くも“逆風”に晒されている。
現地時間4月24日、F1の名門レッドブルの元チームディレクターで、ハースの代表も務めていたギュンター・シュタイナー氏が、米ポッドキャスト番組『The Red Flags Podcast』で、先月27日にレーシングブルズから緊急昇格したばかりの角田裕毅が、今季限りで「見切られる」という見解を示した。
【動画】曲がり切れずにマシンが大破 危ない角田裕毅のクラッシュシーン
今季からレッドブルに昇格していたリアム・ローソンとの電撃的なシート交代によって、去る3月27日に名門の一員となった角田。凱旋となった日本GPから3戦を消化したが、12位、9位、リタイアと誰もが納得するような結果を出せずにいる。
無論、多くのセカンドドライバーが苦心してきた“操作困難”のマシン『RB21』に馴染む時間の少なさなど多くの課題を抱えた中での内容だけに、一概に角田の能力を否定するパフォーマンスとは言い難い。
実際、レッドブル内部の評価は上々だ。シニアアドバイザーで、チーム編成に強い影響力を持つヘルムート・マルコ博士も「予選では少しかかり気味だが、良いパフォーマンスを発揮し、我々に必要なポイントを獲得できる見込みがある」と断言。「プレッシャーがさほど高くない時のツノダは、マックス(・フェルスタッペン)から0.2〜0.3秒差だった。これは、ここまでにレッドブルのマシンを走らせてきた他のドライバーは誰もそうはなっていなかった」と太鼓判を押している。
それでも「常勝軍団」ゆえか。角田のパフォーマンスを早くも断じる動きは強まっている。シュタイナー氏は「今のところは状況を落ち着かせたいのだろうが、最終的にはハジャーがレーシングブルズを去り、ユウキの後任となる適任者だ」と力説。今季終了後の去就に持論を展開した。
「もちろん、トライアルでユウキがうまく行かなければの話だが、いずれにしても彼がわざわざレーシングブルズに戻ってくるとは思えない。そうなると彼の選択肢は限られる。レッドブルに残るか、他のチームを探すか、もしくは故郷に帰るか。そうなれば、ハジャーは昇格の理想的な候補者になるだろうね」
今季のハジャーは、ドライバーズランキングで角田を上回る14位にランクイン。直近のサウジアラビアGPでも10位に食い込んで入賞を果たしていた。それだけにレッドブルが、その将来に関心を抱いているというのは想像に難くない。
とはいえ、だ。「ユウキは生まれ変わった。彼は自己マネジメントのやり方を変えたんだ」と評価するマルコ博士をはじめとする首脳陣が、早々に24歳の日本人レーサーを見切るとは考えにくさもある。
もっとも、来季にホンダが2026年にアストンマーティンにパワーユニットを提供することから、角田の移籍がささやかれているのも事実。今季中になんらかの動きがある可能性は大いにある。
いずれにしても、レッドブルで結果を残し続けること。それこそが、角田にとってF1生き残りを懸けたポイントとなるのは間違いない。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
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