スーパー耐久第2戦鈴鹿はFCY8回の荒れたレースに。seven x sevenポルシェが開幕2連勝

2025年4月27日(日)22時13分 AUTOSPORT web


 4月27日、三重県の鈴鹿サーキットでENEOSスーパー耐久シリーズ2025 Empowered by BRIDGESTONE第2戦『SUZUKA S耐』の決勝が行われ、ST-Xクラスの666号車seven x seven PORSCHE GT3R(BANKCY/藤波清斗/近藤翼/渡会太一)が総合優勝を飾り、開幕戦からの2連勝を達成した。


 前日の公式予選を経て迎えたスーパー耐久第2戦の決勝日は、朝から晴天に恵まれるレース日和となった。今回はST-TCR、ST-2の2クラスが“お休み”となるが、それでも8クラス52台が参加。気温21度のドライコンディションのなか、11時からの5時間レースに臨んでいった。



 FIA-GT3車両が争うST-Xクラスは、33号車Craft-Bamboo Racing Mercedes-AMG GT3(リー・ジェフリー/太田格之進/オジェイダ・ジェイデン)が総合ポールポジションからスタートを切ったものの、31号車DENSO LEXUS RC F GT3(永井宏明/小林利徠斗/嵯峨宏紀)が4番手スタートからトップで1周目を終える。777号車D’station Vantage GT3(星野敏/上村優太/藤井誠暢)が2番手、666号車seven x sevenの藤波が3番手で先行していく。



2025スーパー耐久第2戦鈴鹿 DENSO LEXUS RC F GT3とD’station Vantage GT3のトップ争い

 トップ争いは、4番手に浮上したTKRI松永建設AMG GT3(DAISUKE/奥本隼士/中山友貴)を加えた4台で繰り広げられるなか、40分ほど経過したときに日立AstemoシケインでST-5Rの610号車KOSHIDO RACING ロードスターがクラッシュ。ここで1回目のフルコースイエロー(FCY)が導入される。


 レース開始から1時間ほどではFCYが続けて導入されるなど、早くも荒れ模様を予感させるなか、777号車D’stationの藤井がFCY解除のタイミングで31号車DENSOの小林をかわしてトップを奪ったが『FCY中の追い越し』という裁定が下され、ドライブスルーペナルティが科されることに。一方の31号車DENSOはルーティンピット完了後にトラブルからか、再度のピットインを強いられタイムロスを喫してしまう。


 その後はコース上のデブリやストップ車両の回収などでFCYが計8回導入されるなか、レース中盤には前戦ウイナーの666号車seven x sevenが総合トップに浮上。最終ピットストップでふたたび藤波が乗り込んだseven x sevenは、フィニッシュまで安定した走りでリードを守り、2連勝のトップチェッカーを受けた。


 2位には、レース中盤に太田格之進が追い上げをみせ、オジェイダ・ジェイデンが最終スティントで好ペースを披露した33号車クラフト・バンブーが続いて今季初レースで表彰台を獲得。序盤トップ争いを展開した777号車D’stationは3位となっている。



2025スーパー耐久第2戦鈴鹿 2連勝を喜ぶ藤波清斗/BANKCY/近藤翼/渡会太一(seven x seven PORSCHE GT3R)


2025スーパー耐久第2戦鈴鹿 ST-Xクラスの表彰式


2025スーパー耐久第2戦鈴鹿 トップチェッカーを受けるseven x seven PORSCHE GT3R(BANKCY/藤波清斗/近藤翼/渡会太一)


2025スーパー耐久第2戦鈴鹿 Craft-Bamboo Racing Mercedes-AMG GT3とD’station Vantage GT3の争い

 12台のFIA-GT4車両が参加するST-Zクラスは、レーススタートからクラスポールポジションの885号車シェイドレーシング GR Supra GT4 EVO2(HIRO HAYASHI/平中克幸/国本雄資/佐野雄城)と、52号車埼玉 GB GR Supra GT4 EVO2(山﨑学/吉田広樹/服部尚貴/野中誠太)が優勝を争う展開に。


 両車のバトルは終盤まで続き、クラストップを走行していた885号車シェイドレーシングが残り16分で給油のみのピットストップを行ったため、52号車埼玉GBが逆転で開幕戦に続く2連勝を飾った。885号車シェイドレーシングは2位となり、3位には22号車EBI GROUP Cayman GT4 RS CS(北園将太/久保凜太郎/平安山良馬)が入った。


 2号車シンティアム アップル KTM(井田太陽/加藤寛規/高橋一穂/吉本大樹)と47号車D’station Porsche 992(星野辰也/浜健二/田中哲也/樺木大河)の一騎打ちとなるST-1クラスは2号車KTMが制した。


 ST-3クラスは、前日の公式予選終了後、TRACY SPORTS with DELTAの2台のレクサスRC350がST-4クラスのエナジーハイドロゲン EXEDY GR86とともに予選タイムが抹消されたが、チームが予選後車両を国内競技車両規則に則ったものに改善を加え、決勝には3台とも出走を果たした。


 レースは15号車岡部自動車フェアレディZ34(前島秀司/長島正明/銘苅翼/元嶋成弥)がST-3優勝を飾り、追い上げをみせた39号車エアバスター WINMAX RC350 TWS(藤田真哉/眞田拓海/伊藤鷹志)が2位、38号車TRACYSPORTS with DELTA RC350 TWS(今井慎吾/丸山陽平/林智大)が3位となっている。


 ST-4は、66号車odula TONE MOTUL ROADSTER RF(猪股京介/徳升広平/藤原優汰)がクラスポールポジションからポール・トゥ・ウイン。2位は最後尾からオーバーテイクを披露した41号車エナジーハイドロゲン EXEDY GR86(石井宏尚/冨林勇佑/尾﨑俊介)、3位はENDLESS GR86(坂裕之/菅波冬悟/小河諒/島谷篤史)が続いた。


 前輪駆動マシンで参加するST-5Fクラスは、4号車THE BRIDE FIT(太田侑弥/蘇武喜和/瀬戸貴巨/HIDEBOO)と67号車YAMATO FIT(安井亮平/内山慎也/椋本陵)が序盤にクラストップを争ったが、4号車BRIDE FITがマシントラブルによりS字区間でストップしたため、67号車YAMATO FITが開幕戦からの2連勝を獲得した。


 後輪駆動のST-5Rクラスは、88号車村上モータースMAZDAロードスター(村上博幸/太田達也/黒沼聖那/吉田総一郎)と610号車KOSHIDOの予選トップ2がレース序盤に後退すると、27号車Maple Hiroshima MAZDA ROADSTER(杉野治彦/古谷悠河/勝木崇文)がチーム初優勝を飾った。


 4台の開発車両が参加したST-Qは、61号車SUBARU HighPerformanceX Future Concept(伊藤和広/山内英輝/井口卓人/花沢雅史)がクラストップとなる総合22位でフィニッシュしている。


 2025年のスーパー耐久シリーズは、5月8日に富士スピードウェイで行われる公式テストを経て、5月30日〜6月1日に全クラス参加の第3戦『富士24時間レース』が開催される予定になっている。



2025スーパー耐久第2戦鈴鹿 ST-Zクラスの表彰式


2025スーパー耐久第2戦鈴鹿 Prime Racingから参戦したシー・ウェイ


2025スーパー耐久第2戦鈴鹿 ST-1クラスの表彰式


2025スーパー耐久第2戦鈴鹿 ST-3クラスを制した前島秀司/元嶋成弥/長島正明/銘苅翼(岡部自動車フェアレディZ34)


2025スーパー耐久第2戦鈴鹿 ST-3クラスの表彰式


2025スーパー耐久第2戦鈴鹿 ST-4クラスを制した藤原優汰/徳升広平/猪股京介(odula TONE MOTUL ROADSTER RF)


2025スーパー耐久第2戦鈴鹿 ST-4クラスの表彰式


2025スーパー耐久第2戦鈴鹿 ST-5クラスの決勝スタート


2025スーパー耐久第2戦鈴鹿 THE BRIDE FITとYAMATO FITによるST-5Fクラスのトップ争い


2025スーパー耐久第2戦鈴鹿 ST-5Fクラスの表彰式


2025スーパー耐久第2戦鈴鹿 ST-5Rクラスの表彰式


2025スーパー耐久第2戦鈴鹿 ST-Qクラスの表彰式

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