三振シーズン最多ペース 悩めるヤクルト・村上宗隆に求められる「大谷の教え」
2023年4月27日(木)11時54分 ココカラネクスト

不振が心配されている村上(C)Getty Images
巻き返せるか。ヤクルトは26日のDeNA戦(横浜スタジアム)に2−5と敗れ、今季2度目の4連敗。打線は今季初の2桁安打を記録するも、7回には2番手で出た木沢尚文が戸柱恭孝に3ランを浴びるなど、勢いのあるDeNA打線に押し切られた。
【動画】4連敗となったヤクルト、7回に中継ぎの木沢が戸柱に3ランを浴びた場面
走者は出すもののホームが遠い。10残塁の拙攻で適時打は9回に浜田太貴が放った右翼線二塁打のみにとどまった。
悩める主砲、4番・村上宗隆もいよいよ深刻な状況になってきた。第1打席は空振り三振、3回の第2打席は一死二、三塁の好機に一ゴロで先制点を奪うことに成功するも、その後も空振り三振が続き、この日は4打数無安打で3三振。打率は・157まで下がり、すでに21試合で「33」三振を記録、このペースでいくとシーズン「224」三振ペースとなり、歴代ワーストの元近鉄・ブライアント選手の204三振を超えることになる。
ベンチでも浮かない表情が目立つ主砲が浮上しないことには、目指すリーグ3連覇にも届かないとあって、状態が心配されている。WBCの激戦を終え、そのままシーズンに突入していることで疲労蓄積も心配されている。また、好球必打にこだわるあまり、打てる球も見逃している点も指摘されている。
元々選球眼の良さで知られ、昨年も四球を多く選ぶなど、そうすることで打率の高さにつなげてきたが、今はその選球眼にも狂いが生じている。ネット上では「ボールを見るあまり、バッティングカウントになっても手が出ないことが増えている」「もっと積極的に打っていったほうがいいのでは?」など村上の不振をめぐって、様々な声が飛び交っている。
今春のWBCでも同様なことが指摘されたことがあった。実戦に入り、状態が上がらないことで心配された村上と対照的にメジャーリーガー組が好調だった要因に積極的に打ちにいく姿勢があった。ヌートバー、大谷翔平、吉田正尚など甘い球が来たら積極的に振っていくことで相手も警戒を強め、四球を出したり、好機を広げることにもつながった経緯がある。
WBCでは準決勝で決勝タイムリー、決勝で本塁打といざという時には結果を残してきた村上。
タイトルホルダーとなって、各球団も一層、警戒を強めており、ここは乗り越えないといけない壁でもある。豪快な一発はいつ出るか。少しずつでも前に進みたいところだ。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]