首位阪神が最下位ヤクルトに痛い大敗　背景にある「最多勝投手の乱調」「4失策の悲劇」

守乱連発では岡田監督も頭が痛い(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

　首位の阪神は4月26日に行われたヤクルト戦（甲子園）に2−8と大敗。守乱も足を引っ張った。

　先発の青柳晃洋は今季最短の4回持たず7安打5失点KO。両軍無得点で迎えた2回、一死からサンタナ、長岡秀樹、中村悠平に3連打を浴びるなど2点を失った。3回は無失点で切り抜けるも、4回に悲劇が待っていた。

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　先頭の長岡にまたもヒットを許しさらに中村にも打たれ、無死一、二塁の形を作られる。ここで打席に入った武岡龍世の遊撃に飛んだ打球を木浪聖也が痛恨のファンブルとし、無死満塁のピンチを迎える。

　迎えたバッターは相手投手の小川。しかしここで青柳は粘れない、小川に四球と押し出しでさらに1点を失う。続く西川遥輝にも犠飛を打たれ、ここでも阪神守備陣に再びミスが出て、さらに1点を失うと、一死二、三塁から丸山和郁にレフト線へ適時打を許した後に青柳は降板となった。

　ミスが連鎖しての失点と投手とすれば苦しい場面ではあるが、過去最多勝にも輝いた実績を持つエース右腕だけに、投手への四球はいただけず、粘りを見せたかった。

　さらにこの試合で注目されたのは名手、木浪のエラーだった。4回無死一、二塁から武岡の打球をファンブルすると、尚も無死満塁で迎えた西川のセンターへの犠飛を近本光司がキャッチ、本塁送球はあきらめるシチュエーションだったが、中継の木浪は迷ったのか、ボールを地面にたたきつける形になってしまい、その間ボールは一塁側へ転々。傷口を拡げ、結局この回3点を失った。木浪は1イニング2失策を記録すると、7回にも長岡の打球をトンネルとこの試合で「3失策」を記録。一塁手の大山悠輔も4点を追う6回二死一、二塁の場面、4番村上が放った打球をとり損ねてトンネル。今季1試合での4失策はチームワーストとなった。

　木浪は昨年、自身初のゴールデン・グラブを獲得と飛躍の年となったが、投手力が売りのチームにおいてこれだけエラーが重なれば、勝利には結びつかない。何よりゴールデンウイーク初日で勝利を信じた観客4万2515人が訪れた本拠地もため息につつまれた。

　明るい材料としては5回をリードされた直後の4回に若虎、森下翔太がリーグトップタイとなる5号ソロを放つなどやり返す姿勢も示した。

　首位チームにふさわしい引き締まったプレーを今後は期待したいところだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]