男子5000Mで東洋大の松井海斗が優勝 箱根駅伝2区で区間賞狙う逸材が復調 日本学生個人選手権
2025年4月27日(日)19時52分 スポーツ報知
日本学生個人選手権の男子5000メートルで優勝した東洋大の松井海斗(カメラ・手島莉子)
◆陸上 日本学生個人選手権 最終日(27日、神奈川・レモンガススタジアム平塚)
ワールドユニバーシティゲームズの代表選考を兼ねて行われ、男子5000メートルは、東洋大の松井海斗(2年)が13分44秒59で優勝した。2021年に東海大の市村朋樹がマークした13分45秒20の大会記録を0秒61更新した。早大のルーキー鈴木琉胤(るい)が13分44秒83で2位、法大の大島史也(4年)が13分56秒53で3位だった。
強い風が吹く中、早大の鈴木が序盤から先頭を引っ張り続けた。残り約30メートルで東洋大の松井が逆転した。「1年生に先頭を引っ張らせてしまった。残り200メートルで本当に苦しかったです。最後に勝ち切れてよかったです」と松井は早大ルーキー鈴木の実力を認めた上で、勝利を喜んだ。
松井は昨春、埼玉栄高から入学。春先はトラックシーズンで活躍したが夏前に首を痛め、8月に手術。夏合宿で練習を積めなかったことが影響し、学生3大駅伝には出場できなかったが、2年生になり、復調。「昨年の12月から練習を積めるようになりました」と手応えを明かす。
今年1月の第101回箱根駅伝では5区に登録されたが、当日変更で出番なしとなった。「1年の時は駅伝を走れずに悔しかったです。先輩や同期が頑張って9位となり、シード権(10位以内)を取ってくれたお陰で来年の箱根駅伝に出場することができます。今度はチームに貢献したい」と松井は意欲的に話す。
酒井俊幸監督の期待も大きい。「5区は宮崎優(2年)に任せられる(今年1月の第101回箱根駅伝では区間9位)。松井は東洋大のエースとして2区で区間賞争いができる選手に育てたい」と話す。もちろん、松井自身もそのつもりだ。「目標は3大駅伝で区間賞を取ることです」ときっぱり話す。勝負強さがあり、上り坂にも強い。箱根駅伝2区で各校のエースと戦える力を秘める。
第101回箱根駅伝で最終10区で東洋大は、壮絶な8〜11位争いで生き残り、継続中としては最長の20年連続シード権を守った。来年1月の第102回箱根駅伝は21年連続シード権、さらに上位を目指す。