一部ドライバーがDRSの使用タイミングに不満「もっと早く有効にしても安全だった」/F1第4戦

2022年4月28日(木)14時42分 AUTOSPORT web

 2022年F1第4戦エミリア・ロマーニャGPでDRSのアクティベーションを遅らせることにしたレースコントロールの判断は、その遅さから不利益を被ったと考える一部のドライバーから批判された。


 エミリア・ロマーニャGPのレースはダンプコンディションの下でスタートしたため、FIAのオフィシャルたちは規則で許可されているとおり、彼らの裁量でDRSを有効化するよう指示されていた。


 63周のレースの35周目、つまりドライバーたちがスリックタイヤに履き替えてからおよそ15周後までDRSを有効にしなかったオフィシャルの判断は、昨年に同様のコンディションで起きたジョージ・ラッセルとバルテリ・ボッタスの大クラッシュの影響を受けていたことは間違いない。


 だが一部のドライバーは、レース運びの妨げになったアクティベーションの遅れに不満だった。特にイモラにはDRSゾーンが1カ所しかないのだ。


「DRSを要求していた。ランス(・ストロール/アストンマーティン)を抜けそうだったからね」とアルピーヌのエステバン・オコンは語った。


「ある時点ですごいチャンスがあった。彼の前からマシンがいなくなったんだ。僕はすぐ後ろにいたから、彼を抜けるはずだった。だからその点は少し不満が残る。もっと前に有効にしても安全だったと思う」

2022年F1第4戦エミリア・ロマーニャGP ランス・ストロール(アストンマーティン)を追いかけるエステバン・オコン(アルピーヌ)


 イモラではポイント圏内にわずかに届かなかったアレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)も、DRSはもっと早く有効化されるべきだったと感じたが、それはトリッキーな判断だったと認めている。


「もっと早い段階で有効にして欲しかった。6周から7周の間、前にいるマシンよりかなり速く走れていたんだ」とアルボンは話した。


「このダウンフォースレベルなら、DRSを使えばすぐに前のマシンをオーバーテイクできることは分かっていた。有効になるのにあんなに時間がかかったことに少し苛立った。一旦有効にされると、そうならなければよかったのにと思ったよ」


 オープニングラップでカルロス・サインツ(フェラーリ)と接触し隊列の後方に足止めされていたダニエル・リカルド(マクラーレン)は、DRSがないために2度目のピットストップに賭けることになった。


「僕たちは集団のすぐ後ろにいて何もできなかったから、DRSを有効にしてくれと頼んだ」とリカルドは語った。


「DRSを有効にするのにあれだけ長く待っていた理由がわからない。それではオーバーテイクは起きないからね」


「何も起きないので、ハードタイヤに履き替えて状況が変わるか、他のドライバーもピットストップをするか、様子を見ていた」

2022年F1第4戦エミリア・ロマーニャGP ダニエル・リカルド(マクラーレン)


 議論がある一方で、アストンマーティンのセバスチャン・ベッテルは、遅いタイミングでDRSのアクティベーションが行われたことを支持し、コースコンディションによってレーシングラインは不安定になっていたと主張した。


「あそこまでいって狭くなったら、どう見えるかなんて分からないよ。それに超高速で走るんだからね」と4度の世界チャンピオンであるベッテルは述べた。


「木陰もあるし、ドライの部分と湿った部分を区別するのはとても難しい。昨年のジョージとバルテリのようなアクシデントがいとも簡単に起きてしまう。だからあと何周か早く有効にしたとしても、順位を上げられたとは思わない」

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