小椋藍、ブレーキングの改善がトップ8に繋がる「今日の進歩に満足」/第5戦スペインGP
2025年4月28日(月)13時15分 AUTOSPORT web

4月27日、2025年MotoGP第5戦スペインGP MotoGPクラスの決勝レースがヘレス・サーキット-アンヘル・ニエトで行われ、小椋藍(トラックハウスMotoGPチーム)は8位でフィニッシュした。
決勝日は朝のウォームアップセッションでは、ほとんどのライダーがフロントにソフトタイヤ、リヤにミディアムタイヤを選択して、決勝レースに向けての確認走行を行った。小椋はこのセッションで17番手となった。
快晴で迎えた決勝レースは25周。気温26度、路面温度45度とスプリントとほとんど同じコンディションだ。全ライダーが前後ミディアムタイヤを選択した。
小椋は、好スタートでふたり抜いて13番手に浮上する。序盤にフランコ・モルビデリ(プルタミナ・エンデューロVR46レーシング・チーム)とペドロ・アコスタ(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)に先行を許したことものの、序盤に上位ライダーの転倒が相次いだこともあり、6周目の時点で11番手に位置する。
10周目にはペースの上がらないジャック・ミラー(プリマ・プラマック・ヤマハMotoGP)の背後につくと、12周目にオーバーテイクを成功させてトップ10に入った。だが、ここで時間を使ってしまった影響で前を行くアコスタと1秒以上離されてしまった。差を縮めたい小椋だが、そのレースペースはアコスタとほとんど変わらない。
レース後半は、小椋は後方よりも速いペースで安全マージンを築きながら、前方のアコスタを追い続ける。その最中にも上位ライダーの転倒が連続で発生し、8番手に浮上。しかし、最後までアコスタとの差を縮められないまま、小椋はチェッカーを受けて8位でフィニッシュした。
全体としてはライバルの転倒という恩恵を得た形でポジションを上げた小椋だが、スタートでの2ポジションアップが無ければ中団でよりタイトなバトルを強いられ、トップ10に届かなかったという結末もあり得ただろう。土曜日のスプリント後には「リヤにミディアムタイヤを履いた状態では速く走れていない」とコメントしていたものの、安定した走りで8ポイントを獲得してライダーズランキングも8位とひとつ上げることとなった。
翌28日に行われるヘレス公式テストは、残り17戦に向けてMotoGPマシンへさらなる習熟の機会にもなる。そして、2週間後には第6戦フランスGPが開催される。小椋が2024年のMoto2クラスで2位表彰台を獲得したル・マン-ブガッティ・サーキットでどのような走りをするのか、ルーキーの活躍に注目と期待が高まる。
トラックハウス・MotoGPチーム 小椋藍(決勝:8位)
「今日はレースだけでなく、土曜日から一歩前進できたという意味でも良い一日だったと思います。トラックの一部ではずっと楽に走れていて、それがバイクに対する自信に繋がっています」
「基本的にはブレーキングを改善したことで安定性が増し、そのおかげでレースのマネジメントが少し楽になりました。今日の進歩には本当に満足していますし、明日もまたテストできる日があるので、とても良いことです。明日も良い一日になることを願っています」