鬱憤を晴らす4安打! 欲しかった“結果”を出した吉田正尚にボストン紙も称賛「信頼が捨てられたというわけではない」

2024年4月28日(日)14時12分 ココカラネクスト

ベンチを温める日々を過ごしていた吉田は、久々の出番で出色の働きを見せた。(C)Getty Images

 ようやく舞い込んだチャンスで、日本人スラッガーは文字通り「結果」を出した。

 現地時間4月27日、本拠地ボストンで行われたカブス戦に吉田正尚(レッドソックス)は「6番・指名打者」で6試合ぶりに先発出場。メジャーリーグでは自身2度目となる1試合4安打を記録し、チームの17-0の大勝劇をおぜん立てした。

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 20日(同21日)のパイレーツ戦を最後にスタメンから外れ、ベンチで出番を待つもどかしい日々を過ごしていた吉田。ラインナップに抜擢されたこの日は、その鬱憤を晴らすかのように打ちまくった。

 2回の第1打席に、左翼後方にそびえ立つ“グリーンモンスター”(巨大な左翼フェンス)を直撃する安打を放つと、先頭打者として打席に入った4回の第2打席は右前打を記録。続く5回の第3打席は無死一、二塁の好機で三ゴロに倒れたものの、ふたたび先頭打者となった7回の第4打席には右前打、8回の第5打席では2死一、二塁から中堅左へ適時二塁打を放った。

 開幕前より外野守備が不安視され、アレックス・コーラ監督からも「2人のDHを置くことはできない。私はそうしたい。3人いればいいんだけどね」と指摘されていた吉田。故障明けの主砲ラファエル・デバースらとの兼ね合いもあり、ここ最近は先発を外れる機会が増えていた。

 無論、守備に不安を抱える吉田の序列が、この4安打で一気に上がるかは分からない。それでも指名打者として何よりも求められる打撃でのアピールに成功した30歳の日本人スラッガーに対する地元メディアの評価は上々だ。

 地元紙『Boston Globe』は「レッドソックスは、ここ数年で球界ワーストの守備力を誇っていたが、それはヨシダがレフトで大苦戦したことの反映でもあった」と指摘。吉田が左翼での守備機会に記録したアウト数が平均より8つも少ないというデータを紹介。やはり守備力に対する課題を示したうえで、チームトップクラスの打撃センスを称えている。

「戦列に復帰したヨシダは、決して錆びることなく、カブス戦で完璧な一打を放った。ヨシダのベンチ入り期間の長さは、思わず眉をひそめるものだったが、これは決して打者としての彼への信頼を捨てられたというわけではない」

 試合後、米マサチューセッツ州地元局『NESN』のインタビューに応じたコーラ監督は「マサは優れた選手であり、優れた打者だ。彼こそ私たちの求める指名打者だ」と絶賛した。この指揮官のコメントからしても、目に見える結果を出した吉田への評価は高まったと言えるが、果たして、今後の起用法に変化は見られるだろうか。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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