川崎FがACL準々決勝の壁を打ち破る! 延長戦に脇坂泰斗が決勝弾、アル・サッドとの死闘を制す

2025年4月28日(月)4時7分 サッカーキング

脇坂泰斗が魂の決勝弾 [写真]=J.LEAGUE

 AFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)準々決勝が26日に行われ、川崎フロンターレ(日本)はアル・サッド(カタール)と対戦した。

 今季のACLE準々決勝以降は、『ファイナルステージ』と題され、サウジアラビアで集中開催される。準々決勝は既に3試合が終了し、すべて西地区のチームが勝利。準々決勝最後のゲームでは、川崎Fが昨季のカタール・スターズリーグ王者に挑む。

 今季のACLEにおいて、川崎Fは東地区のリーグステージで5勝2敗の成績を残し、横浜F・マリノス(日本)に次ぐ2位で通過。ラウンド16では上海申花(中国)と対戦し、敵地で行われたファーストレグは0−1で敗れたが、ホーム開催のセカンドレグを4−0と完勝したことで逆転に成功。クラブとして未だ乗り越えたことのない、準々決勝の舞台へ辿り着いた。

 一方のアル・サッドは、西地区のリーグステージを3勝3分2敗の4位で通過。ラウンド16ではアル・ワスル(UAE/アラブ首長国連邦)を2戦合計4−2で破り、ベスト8入りを決めた。

 そんな両者によるゲームは、開始早々の5分に動く。川崎Fはピッチ中央付近でボールを奪った山本悠樹が、時間をかけずに右サイドのスペースへスルーパスを通すと、フリーで抜け出した家長昭博が右足で中央へ折り返す。ゴール前へ走り込んだエリソンが右足でゴールネットを揺らし、川崎Fが大きな先制点を手にした。

 だが、川崎Fのリードは長くは続かない。9分、GK山口瑠伊からのロングフィードを奪われたところからカウンターを受け、アクラム・アフィフとのワンツーでパウロ・オタヴィオに右サイドを破られる。ボックス左に入ったオタヴィオが角度のないところから左足を振り抜くと、パンチ力のある一撃がGK山口の手に当たってゴールに吸い込まれ、試合は振り出しに戻った。

 その後はややアル・サッドが主導権を握る時間が続いたが、川崎Fも守備陣形を崩すことなく、落ち着いて対応。迎えた21分、山本からの浮き球パスで背後へ飛び出したマルシーニョが、GKの位置を見逃さずにループシュート。この試合、再三狙っていた背後のスペースを見事に有効活用し、川崎Fが勝ち越しに成功して前半を終えた。

 後半立ち上がりの時間帯はアル・サッドに押し込まれる時間が続くも、川崎Fの最終ラインは決して気を緩めず、簡単な中央突破は許さない。クロスボールからピンチを迎える場面もあったが、GK山口がきっちりと防いでみせ、1点をリードしたまま時計の針を進める。66分にはアフィフに背後を突かれてピンチを迎えるが、GK山口の好セーブで難を逃れた。

 だが、直後の71分には遂にアル・サッドが川崎Fの守備陣をこじ開ける。三浦颯太からボールを掻っ攫ったジオヴァニがドリブルで右サイド深い位置まで侵入。マイナスへ折り返すと、アフィフ、さらにハサン・アル・ハイドゥースがスルーし、最後はボックス左でフリーになったクラウジーニョが豪快な一撃を仕留める。これで試合は再び振り出しに戻った。

 失点直後、川崎Fは山田新にシュートチャンスが到来したものの、GKマシャアル・バルシャムに阻まれ、以降はまたもアル・サッドに押し込まれる苦しい終盤戦となったが、これ以上の失点は許さず、試合は今大会初の延長戦に突入した。

 延長戦立ち上がりの時間帯は、川崎Fが敵陣で守備をする機会を増やしていく。このような状況のなか、次の1点は川崎Fに生まれた。98分、敵陣右サイド深い位置でギリェルメのバックパスが短くなった隙を瀬川が見逃さず、ルーズボールをダイレクトで中央へ繋ぐと、山田を経由してボールを受けた脇坂泰斗が右足で流し込み、川崎Fが勝ち越しに成功。脇坂はこのプレーで足が攣り、大関友翔との交代でピッチを後にした。

 延長後半の15分間も決して自陣へ引くことなく、敵陣で過ごす時間を増やす。川崎Fの選手は最後まで運動量を維持し、アル・サッドに決定機を作らせない。試合はこのままタイムアップを迎えた。

 この結果、川崎Fは前身大会のACLでこれまで3度にわたって跳ね返されたベスト8の壁を打ち破り、クラブ史上初となるACLEの準決勝へ駒を進めた。なお、東地区のチームとしては唯一のベスト4入りとなっている。

 勝利した川崎フロンターレは、現地時間30日に控えた準決勝で、アル・ナスル(サウジアラビア)と対戦する。

【スコア】
川崎フロンターレ 3−2 アル・サッド

【得点者】
1−0 5分 エリソン(川崎フロンターレ)
1−1 9分 パウロ・オタヴィオ(アル・サッド)
2−1 21分 マルシーニョ(川崎フロンターレ)
2−2 71分 クラウジーニョ(アル・サッド)
3−2 98分 脇坂泰斗(川崎フロンターレ)

【得点者】
川崎フロンターレ(4−2−3−1)
GK:山口瑠伊
DF:佐々木旭(106分 ファンウェルメスケルケン際)、高井幸大、丸山祐市、三浦颯太
MF:山本悠樹(82分 橘田健人)、河原創;家長昭博(82分 瀬川祐輔)、脇坂泰斗(100分 大関友翔)、マルシーニョ(65分 伊藤達哉)
FW:エリソン(56分 山田新)


【ゴール動画】死闘を制したのはフロンターレ! 東地区唯一の4強入り

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