香川真司×リャイッチ、ファンタジスタの共鳴。輝きを増す武器、次節・長友佑都との直接対決へ

4月29日(月)12時25分 フットボールチャンネル

香川がもたらした変化と結果

 トルコ1部スュペル・リグ第30節が28日に行われ、ベシクタシュはアンカラキュジュを4-1で下した。この試合に途中出場した香川真司は、セルビア代表のファンタジスタと見事なコンビネーションを披露しダメ押しゴールを演出。次節ガラタサライとのダービーマッチに向け、虎視眈々と牙を研いでいる。(取材・文:本田千尋【イスタンブール】)

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 綺麗なワンツーだった。80分、ペナルティエリアの手前。左のアデム・リャイッチからのパスを、香川真司は倒れながら、左足ダイレクトで前方へ出す。絶妙なリターンを受け取ったリャイッチは、敵のGKを嘲笑うように、チップキックで軽やかにゴールを決める。4月28日に行われたスュペル・リグ第30節。3-1とリードを広げていたベシクタシュが、アンカラキュジュを突き放す。

 香川は64分からの途中出場だったが、久々に「アシスト」という「結果」を出したことに、一定の手応えを得たようだ。
 
「ここ数試合、結果というものがついてこなかったので、そういうアシストっていうのは次に繋がると思います」

 “技術者”同士のコンビネーションが、いよいよ成熟してきたのだろうか。リャイッチとは「イマジネーションの共有」が可能であることを語っていた香川。「違う変化をチームに与えて、ゴールまでしっかりと繋げて、結果を残していければいい」。セルビア代表のテクニシャンとの共演で、チームにポジティブな効果をもたらそうとしていた。

 4月13日のイスタンブール・バシャクシェヒル戦では、リャイッチからのリターンで日本代表MFがループでゴールを狙うなど、兆しはあった。だが、「ゴールまでしっかりと繋げ」ることができたのは、このアンカラキュジュ戦が初めてのことだ。

 もちろん試合も終盤に差し掛かり、敵の守備が少し緩んでいたところもある。それでも密集地帯での正確なプレーは、香川ならではの持ち味。それこそリャイッチを除けば、同様のパスを出すことができそうな選手はベシクタシュの中に見当たらない。

「この勝利に浮かれている余裕はない」

 次週5月5日のガラタサライ戦に向け、香川とリャイッチのコンビネーションは、本格的な武器になろうとしているようだ。何よりそのイスタンブール・ダービーで「結果」を残すことができれば、日本代表とセルビア代表のコンビは、いよいよ本物と言えるのではないか。

 ガラタサライ戦に向けて、香川は「この勝利に浮かれている余裕はないですし、次の試合はより厳しい試合になると思っている」と気を引き締めた。アンカラキュジュ戦を4-1の大勝に終えても、浮かれるところはない。

「修正しないといけないところがたくさんあると思いますし、このままいったら、おそらく前半だけで2点、3点取られる可能性が十分にあると思っている。今日もそうですけど、ここ数試合、安定性を欠いていると思っているので、守備っていうところでは、距離感であったり、失い方っていうのが非常に悪いものがあると思います」

 アンカラキュジュ戦では、特にディフェンスラインが不安定な姿を見せていた。相手がショートカウンターを得意とするチームだったら、ベシクタシュは失点を重ねていただろう。香川が危機感を覚えるのも無理はない。だからと言ってダービーでは決して受け身にならず、「積極的なものが求められる」という。

「アウェイだからこそより積極的に、そしてチームとしてどう戦っていくのかっていうことをより明確に示していかないと。中途半端になっちゃうと、相手のスタジアムなのでね、非常に厳しい戦いになると思っているので、より強い、積極的なものが求められると思います」

 果たして来たる大一番でも、香川はリャイッチとの美しいコンビネーションで敵の守備網を引き裂くことができるだろうか。さらにリャイッチに限らず、それ以外の選手のゴールをアシストし、自らも得点を挙げることができるだろうか。

 ガラタサライ戦での「結果」は、トルコにやって来て以来、最大のインパクトとなるに違いない。

(取材・文:本田千尋【イスタンブール】)

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