F1アゼルバイジャンGP決勝トップ10ドライバーコメント

2018年4月30日(月)17時27分 AUTOSPORT web

 2018年F1第4戦アゼルバイジャンGPでトップ10に入ったドライバーたちが日曜日を振り返った。


■メルセデスAMG・ペトロナス・モータースポーツ
ルイス・ハミルトン 決勝=優勝

2018年F1第4戦アゼルバイジャンGP

 今日は複雑な気分だ。バルテリ(・ボッタス)は優勝にふさわしい走りをしていた。全くミスなく、素晴らしい仕事をしていたのにね。


 今日のレースはクレージーでエキサイティングな展開になっていたから、諦めることなく走っていた。常にプッシュしていたが、本当に厳しかった。今日勝利を手にできたことを、心から感謝している。誰にでもいい時もあれば悪い時もあるから、今日勝ったことを喜んで受け入れる。そして今日のレースからいろいろなことを学び取りたい。


 それにしてもバルテリは何てついてなかったんだろう。ワンツーフィニッシュができればチームにとって最高の結果になった。あのタイヤブローがなければ、残りの周回の間に僕が彼の前に出ることはなかっただろう。


(今日は勝ったが)フェラーリのマシンの方が優れているという事実は変わらない。週末のほとんどの時間、彼らの方がパフォーマンスが上だった。決勝では僕らはついていくのが精いっぱいだった。僕らが課題を抱えているのは間違いない。それでもライバルと戦えているのはいいことだし、これからかなり接戦になるだろう。努力し続けるよ。


 本当に複雑な気持ちだ。優勝する機会に恵まれたことに感謝している一方で、普段のような走りをしていなかったという思いもある。


 諦めずにプッシュしてはいたけれど、完璧なレースをしていたわけじゃない。それが心の中で少し引っ掛かっているんだ。


 でも僕は絶対に諦めない。これまでも前を向いて努力し続けてきた。そうすると物事がうまくいくようになる。


■スクーデリア・フェラーリ
キミ・ライコネン 決勝=2位

2018年F1第4戦アゼルバイジャンGP キミ・ライコネン

 楽なレースではなかったし、楽しいレースでもなかった。1周目のエステバン(・オコン)とのアクシデントの後、ピットに入ってノーズを交換しなければならず、同時にソフトタイヤにスイッチした。クルマの他の部分にダメージがあったかどうかは分からないが、全体的なフィーリングに問題はなかった。


 困ったのはタイヤの温度が不安定で、スイッチが入ったり入らなかったりしたことだ。とにかくタイヤの温度を適切に保つのが難しくて、何度か危ない場面もあった。いい感じが何周か続いたかと思うと、また急にトリッキーになったりしたんだ。それでも、レースが進むにつれて、状態はやや落ち着いてきた。


 僕はできるだけトラブルを避け、行けそうな時にはプッシュしながら、自分のレースをしていた。遅かれ早かれ、何かが起きることを予想していたからだ。最後の最後で何かが起きたとしても、それを生かせるように、あきらめずに備えをしておかなければならない。レースが終わるまでは、何が起きても不思議はないのだから。


 今後については、かなりの自信がある。僕らには速さがあり、それが一番大事なことだからだ。常に先頭を争っていくために必要なのは、ミスやトラブルを最小限に抑えていくことだ。今日は明らかに昨日よりもフィーリングが良かった。対策が功を奏したわけだ。とにかくトリッキーなレースだったので、この2位はよろこんで受け入れようと思う。


■サハラ・フォース・インディアF1チーム
セルジオ・ペレス 決勝=3位

2018年F1第4戦アゼルバイジャンGP  3位表彰台を獲得したセルジオ・ペレス

 最高にハッピーだ。まさにローラーコースターのようなレースだったね。まず始まりは1周目のアクシデントだった。ウイリアムズの1台(セルゲイ・シロトキン)に背後からヒットされ、押し出されるようにキミ(・ライコネン)のクルマに当たってフロントウイングを壊し、ピットインを余儀なくされた。そうして最後尾まで落ちた上に、5秒のタイムペナルティも科せられた。


 それでも僕はまた順位を上げていくことができて、セーフティカーが出た時にも、何とかポジションを守れた。チームがピットストップで素晴らしい仕事をして、5秒のペナルティを消化したにもかかわらず、まだ(ロマン・)グロージャンの前でコースに戻ることができたんだ。僕はタイヤをいたわりながら走っていた。手持ちの残りはスーパーソフトしかなく、タイヤの温度を保つのはとても難しかったからだ。もうどのコーナーでミスをしてもおかしくないほど苦しんだけど、やがて前を走っているドライバーたちも、同じように苦戦していることが分かった。


 セブ(セバスチャン・ベッテル)を抜いたのは良かったが、彼もすぐにスピードを取り戻してプレッシャーをかけてきた。あの最後の2周は本当に全力でドライブしたよ。自分でも信じられないペースで走れたし、僕の人生で最高の2ラップだったと思う。このポディウムには大きな意味がある。とてもうれしいと同時に、自分自身、家族、チーム、そして祖国メキシコを誇りに思う。


■スクーデリア・フェラーリ
セバスチャン・ベッテル 決勝=4位

2018年F1第4戦アゼルバイジャンGP セバスチャン・ベッテル(フェラーリ)

 100パーセント満足とはいえない。優勝する可能性があったのに、実現できなかったからだ。リスタートでポジションを落としたことに、本当にがっかりしている。それでも今回のレースからはたくさんのポジティブな要素を見つけることができた。


 セーフティカーが戻った時、(リスタートで)隙間を見つけてそこに飛び込んだ。でも成功しなかった。今になって、あの行動はリスクが大きすぎたと言うのは簡単だ。でもあの時、ストレートを時速330kmで走っていたのだし、それほど多くの選択肢はなかった。ルイス(・ハミルトン)が右にいて、バルテリ(・ボッタス)が前にいたから、右には行けなかった。インに入りたかったけど、ロックアップしてしまった。ついてなかったよ。


 タイヤにフラットスポットができてしまって、セルジオ(・ペレス)にも抜かれてしまった。


 でもそれ以外はとてもいいレースだったと思う。ペースがよかったし、うまくコントロールできていた。時にはこういうこともある。勝つチャンスがあったから、トライしたけれど、うまくいかなかった。急な判断だったから、うまくいかない可能性もあった。


 トライしてよかったと思っている。うまくいかなかったことにはがっかりしているけど、やってみる必要があった。あの時インに飛び込んだのが、楽観的すぎたとは思っていない。


 それでも今日のマシンは強力だった。これからのことを考えていこう。今後のレースでどういう結果が出るか分からないけれど、これからも勝利を切望する気持ちを持って、努力していく。


■ルノー・スポール・フォーミュラワン・チーム
カルロス・サインツJr. 決勝=5位

2018年F1第4戦アゼルバイジャンGP カルロス・サインツJr.

 チームにとって、とてもいい結果だった。僕自身も十分に満足しているし、バクーではいつもそうだけど、本当に楽しいレースだった。


 今日はなかなかグリップが得られず、ちょっとクレイジーな状況だった。最初のスティントはかなり好調で、2台のレッドブルをコース上で抜くことができた。ただ、次に履いたソフトタイヤは僕らにとってはトリッキーで、最終的には5位を争う形になってしまった。


 選手権でいい位置につけてヨーロッパに戻れるのは、チームにとってポジティブなことだ。僕としては、エンジニアたちとハードワークを続けて、もっと僕の好みに合ったクルマを作り上げ、今後もコンスタントにポイントを獲れるようにしたい。次のレースはスペインだ。本当に楽しみにしているよ。   


■アルファロメオ・ザウバーF1チーム
シャルル・ルクレール 決勝=6位

2018年F1第4戦アゼルバイジャンGP 6位入賞のシャルル・ルクレール

 最高のレースができた。この結果に心から満足している。波乱の展開だったことは確かで、コース上でいろいろなことが起き、そうした中でドライブするのはチャレンジングであり、楽しくもあった。


 クルマは快調で、ベストを尽くして走っているうちに、徐々に中団グループの前の方へ上がっていくことができた。


 F1で初めてポイントを獲得できて、まだ信じられないような気分だよ。チームとしてもポテンシャルがあることを示せたし、僕らの強みがどこにあるのかも分かっている。すごくうれしいよ。このポジティブな道をずっと走り続けられるといいと思う。


■マクラーレンF1チーム
フェルナンド・アロンソ 決勝7位

2018年F1第4戦アゼルバイジャンGP フェルナンド・アロンソは7位入賞

 最初のラップから大変なレースだった。オープニングラップの中団では、引くぐらいなら他のマシンにクラッシュする方がいいと考えるドライバーが多い。だからこそ、僕らは予選でもっと上位をつかむ必要があるんだ。上位グリッドからの方がクリーンにレースを始めることができるからね。


 今日は1周目に(セルゲイ・シロトキンとの接触で)マシンがひどいダメージを受けた。タイヤが2本パンクし、その1本がフロアを傷つけた。フロントもリヤウイングも壊れていた。


 これで今日のレースは終わったかと思ったけれど、チームが新しいフロントウイングとフレッシュタイヤに換えてくれて、コースに復帰した。そして最後まで戦うことができたし、マシンの競争力がかなり高いことも確認できたんだ。セーフティカーのおかげでポジションを上げることもできた。僕らにとってこの数年のなかでベストと言えるレベルのレースだったと思う。


(Sky Sportsに語り)7位は信じられないような結果だ。今週末、僕らは好調だったとはいえないが、最終的にマクラーレンが2台揃ってポイントを獲得できたのだからうれしい。次のレースに向けて大きなモチベーションになるよ。


 レースペースはよかった。マシンがひどいダメージを負っていたのに、他のマシンとバトルをすることができたんだ。


(Marcaに対して語り)今回の7位は、プライドを持って粘り強く戦った結果、つかんだものだ。あの状態では普通はピットレーンまで戻ろうと思わないだろう。普通はコース脇にマシンを止めてしまう。ピットレーンまで戻ったとしても、そこでリタイアだ。  


 でも僕らは途中でマシンを止めたり、ピットでリタイアすることなく、戦い続けた。毎秒、毎ラップ、ウォールぎりぎりまで攻めながら、最後まで走ったんだ。だからこそ、僕にとってこれはベストレースだと言える。 


■ウイリアムズ・マルティーニ・レーシング
ランス・ストロール 決勝=8位

2018年F1第4戦アゼルバイジャンGP決勝 ランス・ストロール

 クレイジーなレースだった。これほどいろんなことが起きるとはね。僕自身のレースには十分に満足している。全てを完璧にこなせれば、あとひとつかふたつは順位を上げられたかもしれない。だけど、今日は誰もパーフェクトなレースなんてできなかったと思う。


 終盤のフェルナンド(・アロンソ)とのバトルに関しては、何とか彼を抑え込んでおくこともできたはずだ。ただ、彼はターン3でこっちの意表を突いてきた。僕には彼がまたインサイドに来ているのが見えていなくて、うまく抜かれてしまった。今日のレースで、明らかに失敗したなと思うのはそこだけだ。


 風も強くて、走っていてもクルマが揺さぶられるのを感じたくらいだから、間違いなく影響はあっただろうね。全体としては、8位に入れたことに満足しているし、チームにとってもいいレースだった。もっとも、このペースをそのままバルセロナに持ち込めるという保証はない。僕らは問題点を理解して、さらに改善していく必要があるし、まさにそうした作業に取り組んでいるところだ。


■マクラーレンF1チーム
ストフェル・バンドーン 決勝9位

2018年F1第4戦アゼルバイジャンGP ストフェル・バンドーン(マクラーレン)

 ひどく荒れたレースだった! 毎年このレースは普通には終わらないけど、今日もやはりそうなった。


 レース中盤あたりで、僕は最後尾近くまで順位を落とし、もう挽回の可能性はゼロだと思っていた。ところが、そこでセーフティカーが出動した。そして、他のみんながタイヤの温度を保てずに苦しんでいるなかで、僕はセーフティーカーが戻る直前に、ウォーマーで十分に温められたタイヤに履き替えることができた。あの時点では、最後尾近くにいるというのは必ずしも悪いことではなかったわけだ。おかげで、リスタートにも自信を持って臨むことができ、何台かを追い抜いて、ポイント圏内まで再浮上できた。


 まだストレートでのスピードが遅くて、レース中には攻めるのにも守るのにも苦労した。そこに課題があるのは間違いない。とはいえ、この週末にポイントを追加できたことには満足している。


■レッドブル・トロロッソ・ホンダ
ブレンドン・ハートレー 決勝=10位

2018年F1第4戦アゼルバイジャンGP決勝 ブレンドン・ハートレー

 面白いレースだったよ! アクシデントに巻き込まれることなく走ることができたけど、今日は中団争いに加われるほどのペースはなかった。オーバーテイクするべき場面でも、前を走行するマシンに十分に近づけなかった。


 周りではたくさんのドラマがあったが、それに巻き込まれることなく、F1で初めてのポイントを獲得することができた。すごくうれしいよ!


 昨日ああいうことがあっただけに、今日はレースを完走することが重要だった。


 レース中、まずまずのペースを発揮できた時もあったけれど、終盤にウルトラソフトタイヤで走行した時には、前方のマシンにチャレンジできるような感触はなかった。もう少しアタックできればよかったが、1ポイント取れたのだから、とりあえずは喜ぶとしよう。この勢いを次のレースにも維持していきたい。


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