マドリードのF1カレンダー入りで、イモラが2026年に外れる可能性が浮上。バルセロナはグランプリ開催継続を目指す

2025年4月30日(水)7時0分 AUTOSPORT web


 2026年より、スペインのマドリードでF1スペインGPを開催することになっている。しかし、現在スペインGPを開催しているバルセロナ-カタロニア・サーキットも、グランプリの開催を続けることを望んでいる。そのため、F1の年間開催数を『24』に保つには、エミリア・ロマーニャGPを開催するアウトドローモ・エンツォ・エ・ディーノ・フェラーリ、通称イモラ・サーキットが一時的にカレンダーから外れる可能性があるという。


 サーキット建設工事に関するマドリードの発表は、来年末にグランプリ開催契約が切れるヨーロッパのサーキットであるイモラとバルセロナにとってよいニュースではなかった。F1メキシコシティGPの延長が発表されると、F1は2026年に向けて実際に25個の契約を結ぶことになる。これは、すでにチーム側が物流や人的リソースの問題を理由にカレンダーの拡張を拒否しているなかで、彼らが受け入れると表明したレース数よりも1レース多い。




F1新サーキット『マドリング』のコース図(2025年4月25日発表バージョン)

 もちろんF1のCEOを務めるステファノ・ドメニカリは、F1の最善の伝統に従い、2027年から年間最大24イベントに戻すとしながらも、例外的な措置として来年25回のグランプリに参戦することを受け入れるようチームの説得を試みてきた。しかし、商業権所有者の生活を楽にするためだけの理由で1回限りの取り決めを受け入れると、F1はそれをそのまま標準としてしまい、実験が一度成功したということは、定期的に実行できることを証明していると主張するだろうことは誰もがわかっている。1回限りのトリプルヘッダーの実験はすぐに標準となり、各チームはスポーツの商業マネージャーのために1回限りのものを受け入れることにうんざりしていた。


 チーム側が考えを変える可能性は低いと認識しているドメニカリは、現在、すべての契約を履行するためにふたつの選択肢を検討している。今のところ、マドリード郊外のIFEMAエリアに計画されているサーキットが予定通りに完成する保証はないため、ドメニカリには状況に対処する時間があり、イモラとバルセロナの両会場にすでに代替案について打診している。その提案は、ふたつのサーキットのうちのひとつが2026年のF1世界選手権から除外され、2027年に最終的に復帰することを受け入れるというものだ。なぜなら、オランダGPが2026年末にカレンダーから消えることはすでに確実であり、2027年に空きが出ることになるからだ。



2024年F1オランダGP マックス・フェルスタッペン(レッドブル)

 しかしバルセロナ側は、そのような提案を受け入れるつもりはないことをすでに明らかにしている。彼らは、将来もF1レースを開催し続けるためサーキットの構造物に巨額の投資が行われてきたことを指摘している。レースは地元経済にとって非常に重要であり、カタルーニャGPと名付けられる可能性が高い。一方のイモラは、F1がアウトドローモ・エンツォ・エ・ディーノ・フェラーリに求めていたアップグレードをすべて実施できなかったため、交渉において強い立場にはない。


 そのためドメニカリは、来年のカレンダーから外れ、2027年に復帰するという条件で、彼の故郷のイモラがより柔軟に対応してくれるだろうと考えている。また、F1がヨーロッパのレースに向けて導入しているローテーション計画のなかで、2028年にはベルギーGPが開催されないことも注目に値する。そのため、イモラとバルセロナの両レースが、もはや恒久的ではないにせよ、開催の可能性を残すことになる。



2024年F1スペインGP(バルセロナ-カタロニア・サーキット)

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