悪いイメージ脱却へ “小技も上手い”飛ばし屋の清水大成が“和合”に3度目の挑戦

2024年5月1日(水)8時0分 ALBA Net

清水大成は小技で和合攻略へ(撮影:上山敬太)

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<中日クラウンズ 事前情報◇30日◇名古屋ゴルフ倶楽部 和合コース (愛知県)◇6557ヤード・パー70>

今年で64回目の開催となる歴史ある大会「中日クラウンズ」が今週の5月2日からいよいよ始まる。2022、23年大会で予選通過を逃した25歳の清水大成が、3度目の正直に向け準備万端だ。


今年は開幕戦を4位タイで終え、先週の日欧共催大会「ISPS HANDA 欧州・日本どっちが勝つかトーナメント!」では初日に「65」をマークし首位に立つなど、ショットの調子がいい状態で和合に乗り込み、今年の目標を“初優勝”に据えた。

目標は高く設定するも、これまでの結果もあってイメージはあまりいいものではない。「ほんとにショットがちゃんと打てないと、バーディパットはまずないですし、バンカーとか難しいアプローチばっかりで、なんかどんどん気持ちが落とされていくじゃないですか…」。難コースには警戒心たっぷりだ。

悪くなるときの流れを理解しているからこそ、今回はリカバリー面を徹底して準備している。練習ラウンド中もグリーン周りのアプローチを念入りに行なった。砲台グリーンに対して、左足下がりからのロブショットや、手前の斜面にあててピンに寄せるイメージづくりなど、寄せるシーンも増えてきた。そんな清水の小技における引き出しやクラブのセッティングは?

まず、ウェッジは4本のセッティング。「前は3本で、距離の幅が20ヤードぐらいあった」と、その幅をスイングなどでコントロールして距離を合わせていたという。そのせいで「チャンスの100ヤードちょっとが、チャンスにつけられなくて。それで去年の関西オープンで4本に変えて、そこからだんだん(成績が)良くなってきました」と明かす。

58度と記載されているウェッジは実質60度のロフト角で、最大100ヤードの距離を打つ。55度で実質56度のウェッジは115ヤード、51度の実質52度は127〜130ヤード、47度は140ヤードと使い分けている。これまで間に20ヤードあったが、約10〜15ヤードの間隔になったことで、グリーンを狙う際の大事な場面で思うようにスイングができるようになったようだ。

アプローチの種類については、スタンダードの上げて転がすピッチエンドラン、上げて止めるピッチショット、9番アイアンや5番ウッドでパターのように転がして寄せるランニングアプローチも多用。58度(60度)と55度(56度)も使い分けている。今週はグリーンも速く、硬い。少しでも落としどころを間違えばグリーンからこぼれることは想定している。周りにはアゴの高いバンカーなども多く、ピッチショットを使う場面が多そうだ。また、ロブショットもバリエーション豊か。「前に行かせたいのか、ちょっとやわらかく当てたいのかで、スピードは変えている。スピンの入れ方は、ラフだとスピンが入りにくいので、そのぶん少しやわらかめに当てる」と状況によってコントロールをして対応する。

小技でしのぎながらチャンスをつくる。「今年だいぶショットが良くなってきている。しっかりと、はっきりしたマネジメントができて、自分の飛距離をうまく生かせればいいんじゃないかなと思っています」と22年にはドライビングディスタンス2位に入った飛ばしと自信が芽生えてきたショットとともに、総合力アップを実感できるからこそ、大きな目標を掲げる。

ショット好調、アプローチの研鑽と準備は整った。とはいえ何が起こるか分からないのがゴルフ。想定外の事態が起きても冷静に対応できる自信はある。女子ツアーを席巻する1998年度生まれの黄金世代は同学年。開幕戦の「東建ホームメイトカップ」を制した金谷拓実、先週の日欧大会で優勝を遂げた桂川有人も同世代。難関の和合制覇を目指し、これまでとは一味違うプレーを見せる。(文・高木彩音)


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