前半に退場者を出したPSG、ホーム今季3敗目…エンバぺが同点弾も、ロリアンに3失点

　リーグ・アン第33節が30日に行われ、パリ・サンジェルマン（PSG）とロリアンが対戦した。

　今季のPSGはリーグ・アン2連覇を懸けてシーズン終盤戦に突入。現在は2位マルセイユに勝ち点差「8」をつけ、首位を走っている。4連勝を目指す今節はホームで現在11位のロリアンと対戦。PSGはセルヒオ・ラモス、キリアン・エンバペ、リオネル・メッシらが先発に名を連ねた。

　試合の均衡が破れたのは14分。ロリアンは自陣から細かくパスを繋いで前進すると、右サイド深い位置に流れたジェデオン・カルルがマイナスへ繋ぐ。フリーで落としを受けたロマン・フェヴルがペナルティエリア右に侵入して中央へ送ると、フリーになっていたエンゾ・ル・フェーが左足でゴールネットを揺らした。ロリアンがパーフェクトな崩しを披露し、敵地で先手を取っている。

　直後の20分にはPSGにアクシデントが発生。敵陣右サイドでドリブルを仕掛けたアクラフ・ハキミが、ボールタッチが長くなった後のカバーで相手の足を踏みつけてしまう。このプレーでハキミにはこの日2枚目のイエローカードが提示。PSGは残り70分間ほどを10人で戦うこととなった。

　1点ビハインドの中で数的不利となったPSGはなかなか良い形で決定機を作れなかったが、28分には意外な形でチャンスを得る。エンバペがペナルティエリア内に侵入し、相手に囲まれて倒されたものの、ここで笛は吹かれない。GKイボン・ムボゴがリスタートしようと地面に置いたところ、近くにいたエンバペがボールを攫って無人のゴールに流し込んだ。インプレー中での動きだったため反則には該当せず、PSGが試合を振り出しに戻している。

　だが、この日のロリアンは追い付かれても動じない。38分、自陣から細かくパスを繋いで敵陣に押し込むと、右サイド開いた位置でボールを受けたフェヴルが巧みなタッチでペナルティエリア右に侵入。マルコ・ヴェラッティ、フアン・ベルナトを抜き去ってマイナスへ折り返すと、最後はダーリン・ヨンワが押し込む。ロリアンが1点をリードしてハーフタイムに突入した。

　後半に入るとPSGはエンバペが状況を打開しようとフィニッシュに持ち込む場面を増やしたものの、ロリアン守備陣の集中力の高い守備を前に得点を奪えない。66分には右サイドに流れたエンバペのクロスボールから、ダニーロ・ペレイラが強烈なヘディングシュートを放ったものの、GKムボゴの顔面セーブに阻まれた。

　PSGが押し込みながらもなかなか決定的なシーンを作れないまま、試合は終盤に突入。ロリアンは86分、敵陣中央でマルキーニョスからボールを奪ったアイマン・カリが逆へ繋ぐと、最後はバンバ・ディエンが押し込む。決定的な3点目かと思われたが、ここはオフサイドのため得点は認められず。それでも、直後の87分には、クリアボール1本で前がかりとなっていたPSGをひっくり返す。抜け出したディエンのシュートは1度GKジャンルイジ・ドンナルンマに弾かれたものの、こぼれ球を自ら押し込み、試合を決める追加点を挙げた。

　試合はこのままタイムアップ。PSGはホーム開催のリーグ・アンで今季3度目の黒星を喫し、連勝は「3」でストップした。一方のロリアンは6試合ぶりの白星に。直近5試合は2分3敗で未勝利が続いていたが、敵地で首位チームを撃破した。

　次節は7日に行われ、PSGは敵地でトロワと、ロリアンはホームでスタッド・ブレストと、それぞれ対戦する。

【スコア】
パリ・サンジェルマン　1−3　ロリアン

【得点者】
0−1　14分　エンゾ・ル・フェー（ロリアン）
1−1　28分　キリアン・エンバペ（パリ・サンジェルマン）
1−2　38分　ダーリン・ヨンワ（ロリアン）
1−3　87分　バンバ・ディエン（ロリアン）