B2ベルテックス静岡の「ますおか」、増田啓介と岡田雄三コンビでプレーオフ下克上ワオ!
2025年5月1日(木)7時8分 スポーツ報知
B1昇格を願い色紙に「昇」と記したベルテックス静岡の増田(左)と岡田(カメラ・塩沢 武士)
りそなグループB2プレーオフ(PO)の初戦となる準々決勝(2戦先勝方式)が3日に開幕する。西地区3位のベルテックス静岡は、東地区2位の富山と敵地・ありそドームで対戦。決勝進出でB1昇格となるヤマ場を前に、SF増田啓介(27)とPG岡田雄三(29)の「ますだ・おかだ」コンビがPOへの熱い思いを語り合った。(取材・構成=塩沢 武士)
ベルテックスでレギュラーシーズン全60試合にスタメン出場したのは、焼津市出身の増田と三島市出身の岡田だけ。POでも活躍が期待される静岡生まれの「ますおか」が、今季の戦いぶりを振り返った。
岡田「コーチ陣が代わってメンバーも入れ替わる中、ゼロからのシーズンで難しいところもあった。でも、POにしっかり出て、昨年よりも白星を挙げられたのでいいリーグ戦だったとは思う」
B2参入1年目の昨季は29勝31敗。最終戦でワイルドカードに滑り込んでPO進出を決めた。今季は34勝26敗の西地区3位と着実に成長を見せている。昨季までB1川崎に所属した増田は初のB2。プロ入り後初めて全試合に先発した。
増田「基本的にスタートも控えも同じ。やるべきことは変わらないけど、スタートで出る以上、ゲームの入りが大事だと思っていた。スローガンとして『超攻撃的なディフェンス』を掲げているので、高い強度でやることは意識した」
長いシーズンで印象的な試合は、という質問に2人の回答は対照的だった。
増田「開幕戦(山形戦)ですね。延長戦で勝って、森(高大)ヘッドに初勝利をプレゼントできた。ロッカーでみんなで喜びを分かち合って、今シーズンの勢いがついた。ターニングポイントだったと思う」
岡田「色々あるけど最終戦かな。会場は地元に近く、新装したばかりの富士のアリーナでオレンジのTシャツで埋め尽くされていた。21年に入団した時と比べものにならない盛り上がりに、チームの成長と期待をすごく感じた」
コート外でも仲のいい2人。食事やサウナを共にするが昨年、岡田に第1子の長男が生まれて一緒にいる時間は減った。「今は絶縁してます」と冗談めかす岡田に対し、増田は「ファミリーファーストなので、そこは仕方ない。もちろん尊重しています」と笑う。コート外で共有する時間は減ったが、1シーズン共にスタメンに名を連ね、コートでの連係は深まっている。
岡田「(愛称の)マッスーのインサイドのプレーの特徴は川崎時代から知っていた。ただ、今季の前半はフィン(ディレイニー)の負傷があったり、インサイド陣とフィットするのに時間がかかった。でも、後半につれて認識がかみ合っているし、終盤はスリー(ポイントシュート)の確率も上がっている」
増田「雄三さんの一番の強みはディフェンス。PGで先頭に立って強度の高いプレーをしてくれるので、後ろの選手として頼りになる。PGとしてコートでもベンチ外でも声を出してくれて感謝してます」
PO初戦で当たる富山には今季4戦全敗。ただ3戦目は2点差、4戦目も第3クオーターまで5点差と接戦だった。
岡田「うちがフルメンバーでやれたのは1試合だけ。その試合もラストポゼッションまで勝っていた。対戦成績は0—4ですけど、しっかり準備したことが出せれば十分勝てる相手。苦手意識は全然ない」
川崎で何度もPOを経験している増田は「レギュラーシーズンの結果は関係ない」という。
増田「一つのリバウンド、一つのルーズボール、一つのディフェンスがすごく大事になる。うちは森ヘッドがそういうバスケをしてきているので、POで体現したい」
ベルテックスは「WOW(ワオ)—静岡に未だ見ぬ驚きを。」をクラブの理念としている。富山を破ればB1昇格を争う準決勝の相手は福岡、タイトルが懸かる決勝はA千葉が有力だが、富山を含め3チームとも今季一度も勝ってない。究極の下克上で目標のB1昇格&B2制覇へ。「ますおか」コンビを中心とした超攻撃的ディフェンスで、日本中に「驚き」を届ける。
◇「ますおか」とは 増田英彦と岡田圭右によるお笑いコンビ「ますだおかだ」の愛称。2002年のM—1グランプリ王者。ツッコミ担当の岡田が「ワオ!」「閉店ガラガラ」など数多くの一発ギャグを持つ。
○・・・森ヘッドは「ますおか」コンビを高く評価し、特に守備力を絶賛した。「うちの超攻撃的ディフェンスの核となる選手。今のスタメンで出ている時の強度は、リーグでも上位だと思う」と自信をのぞかせた。
増田には「エース殺し」を託した。マッチアップする相手は得点源となる外国人選手が多く「そこを守れる日本人はそうはいない。B2では3本の指に入る」。攻撃面でも「リーグ終盤は3点シュートの確率も上がってきている。POに向けて大きい」と期待を寄せた。岡田は絶対的司令塔としての地位を築いた。1試合の平均プレー時間26分20秒はチーム最長。指揮官から最も信頼されている証しで「相手とのマッチアップを見て攻めどころを考えたり、自分で行くところは行ったり、その辺の意識はできてきている」と成長を認めた。
◆プレゼント 増田&岡田両選手のサイン入りTシャツを2人にプレゼントします。希望者は、はがきに〒住所、氏名、年齢、連絡先、ベルテックスへのメッセージを明記し、〒420—0853 静岡市葵区追手町9の22 読売静岡ビル5階 報知新聞社静岡支局「ベルテックスTシャツ 増田&岡田選手」係まで。5月12日必着。当選者の発表は発送をもって代えます。グッズの転売、譲渡は固く禁じます。