【J1リーグ2023】柏レイソル新加入選手の活躍度は?

2023年5月3日(水)13時0分 FOOTBALL TRIBE

写真:Getty Images

明治安田生命J1リーグで2021シーズンの15位から大きく順位を上げ、昨2022シーズンは7位フィニッシュとなった柏レイソル。更に上位を目指すべく積極的な補強を行って臨んでいる2023シーズンだが、開幕からここまで1勝4分5敗と大苦戦しており、一部のサポーターからは長くチームを率いるネルシーニョ監督(2009-2014、2019-)の続投を疑問視する声も出ている。


各ポジションで即戦力の獲得に成功した柏だが、新加入選手はここまで(4月29日J1第10節終了時点)それぞれが見せ場を作っているものの、いまひとつ結果を出せていない現状だ。そんな柏へ新加入した選手のうち、開幕から半数(5試合)以上で出場機会を得た選手について5段階で評価していく。




柏レイソル DF立田悠悟 写真:Getty Images

DF:立田悠悟


評価点:3


ユース時代から所属していた清水エスパルスを離れ、2023シーズンから柏で戦うDF立田悠悟。清水がJ2降格となったタイミングだっただけに、立田自身相当の覚悟を持った移籍であったことは想像に難くない。新天地の柏では開幕から4試合スタメン出場を果たしていたが、勝てないチーム状況もあってか出場機会を得られない2試合もあった。


恵まれた高さを武器にクロスを弾き返すなど守備での貢献も見られる一方で、清水時代に度々見せていた正確なフィード力は鳴りを潜めている。若くして日本代表経験もある立田。世代を代表する長身DFであり、この移籍で大きく成長して欲しいと期待している。守備陣の一員として、高さと守備範囲の広さを武器に活躍しながらも、フィード力などの持ち味を発揮しきれていないことから評価を3とした。




柏レイソル DF片山瑛一 写真:Getty Images

DF:片山瑛一


評価点:3


J2へ降格した清水エスパルスから移籍し、2023シーズンから柏で戦うことを選んだDF片山瑛一。同じく清水でDFラインを形成していたDF立田悠悟と揃っての移籍となり、連携面の不安要素は少ない。開幕からここまで10試合中7試合に出場し、これまで同様の豊富な運動量を武器に新天地でも安定した活躍を見せている。


特に開幕戦では、柏にとって今季初ゴールをマーク。守備の安定感に定評がある片山だが、このゴールシーンも含めて神出鬼没なポジショニングで攻撃でも怖さを出せている。守備面はもちろんだが、ここまでわずか6ゴールのみと得点力に乏しいチーム状態においては、さらに攻撃に絡む働きも期待したい。攻守両面への献身性を示しているものの、持ち前の運動量でまだまだ攻撃にも絡める場面が作れることから評価を3とした。




柏レイソル MF高嶺朋樹 写真:Getty Images

MF:高嶺朋樹


評価点:4


ユース世代から慣れ親しんだ北海道コンサドーレ札幌を離れ、柏を新天地として選んだMF高嶺朋樹。ここまで10試合全てに出場し、札幌時代と変わらないハードワークと激しいボールホルダーへのチェックを披露。さらに長短のパスを使い分け、背後を狙うスピードスターFW細谷真大とのコンビネーションでチャンスメイクする場面も見せている。


開幕から不調が続くチームは攻撃面でリーグ最少の得点数にあえぎ、守備でもクリーンシートは1試合のみと嚙み合わない序盤戦を過ごしている。そんな中でも随所に良さを見せる高嶺。フル出場はわずか2試合のみだが、第2節のFC東京戦では中央から展開力の高さを発揮。第5節サンフレッチェ広島戦では最後の最後で広島のDF塩谷司にかわされ失点を許したものの、終盤まで広島の猛攻に耐える守備への貢献もあった。移籍初年度から全試合に絡んでいることと、持ち前の守備力が随所に見られること、一方で直近の4試合はベンチスタートであることを考慮して評価を4とした。


柏レイソル MF山田康太 写真:Getty Images

MF:山田康太


評価点:2


昨2022シーズンまでJ2のモンテディオ山形で中心選手として多くの試合に絡み、ゲームメーカーとしての能力を発揮していたMF山田康太。柏への移籍初年となる2023シーズンは第10節終了のここまで、残念ながら良さを発揮できているとは言えないスタートに。出場機会は多く確保できており、スタメンでない試合でもほぼ毎試合ベンチ入りしていることから、ネルシーニョ監督の信頼は勝ち得ているように見える。しかし、山田の魅力である高い技術が発揮される場面は少なく、得点・アシストともにまだ生まれていない。


昨年の得点パターンから見ても、周りと相互に生かし合う関係性が生まれて初めて山田の良さは表に出る。新天地ですぐに連携面を求めるのは酷だが、中盤の層が厚い柏においてポジションを掴むためには悠長なことを言っている余裕はない。第2節のFC東京戦では先制点につながるパスワークにも絡んでおり、まったく噛み合っていないわけではない。とはいえ、山形時代に見せていたアグレッシブさとテクニックが見られないこと、徐々にではあるがベンチスタートが多くなってきたことから評価を2とした。




柏レイソル MF仙頭啓矢 写真:Getty Images

MF:仙頭啓矢


評価点:4


いぶし銀の活躍でゲームを組み立てる職人MF仙頭啓矢。昨2022シーズンは名古屋グランパスで多くの試合に絡んだものの、チームの得点力向上に繋がらず不本意だったことだろう。柏での初年度となる2023シーズンは、視野の広さからスペースを狙った縦パス、受け手のスピードを生かした浮き球のパスでチャンスメイクする姿が多く見られる。また、ゴール前へのスプリントやミドルシュートなど攻撃にも幅と厚みが出ている。


開幕後10試合を終えたここまで、残念ながら得点・アシストともにまだゼロ。チーム全体としても得点力に課題が残るシーズン序盤となった。パリ五輪世代の主軸と目されるFW細谷真大をはじめ、仙頭の優れたパスセンスを生かしてくれる相棒が多くいる柏。それだけに今の活躍度はまだまだ不十分とも感じる。すでにチャンスメーカーとしての役割はある程度果たせている一方で、仙頭個人としてもチームとしても、どう得点につなげるか課題が浮き彫りになっていることから評価を4とした。

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