ネリ戦後はアフマダリエフorカシメロ? 重鎮アラムが説いた井上尚弥の“未来”「特にサウジからの関心は大きくなる」

2024年5月4日(土)6時0分 ココカラネクスト

井上の飛躍を下支えしているアラム氏。このレジェンドも怪物の今後に興味を抱く。(C)Takamoto TOKUHARA/CoCoKARAnext

 一大決戦の行方が注目を集めている。来る5月6日に東京ドームで行われるボクシング世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)が、元世界2階級制覇王者のルイス・ネリ(メキシコ)を迎え撃つタイトルマッチだ。

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 東京ドームでボクシングの世界戦が行われるのは、1990年2月11日にマイク・タイソンとジェームス・ダグラス(ともに米国)がヘビー級王座戦を繰り広げて以来、実に34年ぶり。高揚する歴史的な背景もあって、この一戦には世界中から熱視線が注がれている。

 井上の快進撃を間近で見てきた重鎮も“決戦”の重要性を強調する。米興行大手『Top Rank』のボブ・アラム会長は、米格闘技専門YouTubeチャンネル『3 Knockdown Rule」において「これはマイク・タイソンとバスター・ダグラスが東京ドームで戦って以来、初めての試合だ。とても名誉があることなのだ。アリーナの座席数は5万人を超えるし、イノウエがいれば、満席になる」と断言している。

 もっとも、この試合に向けては、アラム氏が絶賛する井上の価値が米国内で論争の対象ともなった。元世界ウェルター級王者2団体王者のショーン・ポーター(米国)氏が、「ボクシング界で、世界最高のスターになりたいならこっち(米国)での試合が必要だ」と指摘。5戦連続で日本国内での興行を続ける“モンスター”に苦言を呈し、その発言がSNSで話題沸騰となったのである。

 いわば、「ボクシング本場で、アメリカ人の猛者を破ってこそ一人前」なわけだが、井上に対する批判的な意見を「時代遅れ」と断じるアラム氏は、「イノウエが日本を飛び出し、アメリカやサウジアラビアで試合をするのかどうかは本当に私の共同プロモーター次第だ」と指摘。日本開催を続ける陣営への理解を示すとともに、“ネリ戦後”を見通してもいる。

「まず何よりもイノウエが日本で試合ができるのは経済的な効果が大きいからだ。そのうえで日本以外の国、特にサウジアラビアからの関心について話すのであれば、それ(可能性)は大きなものになる。だが、正直なところ、明確には答えられない」

 一連のアラム会長の指摘は米メディアでも話題となっており、ボクシング専門サイト『Boxing News24』は「スーパーバンタム級にとどまるならば、選択肢はそれほど多くはない」と指摘。ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)とジョンリエル・カシメロ(フィリピン)の名を挙げ、「両雄との対決は日本のファンにとっては魅力的なカードになる」と断言した。

 いずれにしても、世界中で中継される“東京ドーム決戦”でのパフォーマンスが注目される。ここで井上が世界の度肝を抜くような試合を見せれば、彼の価値がさらに高まるのは必至だ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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