【WSL2023】何人知ってる?イングランド1部で活躍する日本人選手

2023年5月6日(土)18時0分 FOOTBALL TRIBE

写真:Getty Images

女子サッカー界において屈指の強豪国と言われるイングランド。同国には女子リーグ最高峰のウィメンズ・スーパーリーグ(WSL)というプロリーグがあり、2011年の開幕から現在まで日本人選手も数多く在籍し活躍を続けている。


現在(2023年5月6日時点)WSLは2022/23シーズン終盤を迎えており、マンチェスターを本拠地とするマンチェスター・ユナイテッド・ウィメンが首位をキープ、そのすぐ背後には同地域を拠点とするマンチェスター・シティ・ウィメンズが迫っている状況だ。


現在、この2位のシティには、2017年からなでしこジャパン(日本女子代表)連続選出記録を継続中のMF長谷川唯が在籍し活躍中。この記事では、イングランドのトップリーグWSLと、そこで活躍している日本人選手にスポットライトを当てて紹介していこう!




マンチェスター・シティ・ウィメンズ MF長谷川唯 写真:Getty Images

WSLを構成する地域別12クラブ


ウィメンズ・スーパーリーグ(WSL)は、イングランドの各地域を拠点とする12の女子プロサッカークラブによって構成されているトップリーグである。昨2021/22シーズンまでは、運営元のFA(イングランドサッカー協会)を冠して「FA女子スーパーリーグ」と呼ばれていた。


WSLの上位2チームは、UEFA女子チャンピオンズリーグへの出場権を得られる。シーズンは男子同様、9月中旬から翌年5月下旬のいわゆる秋春制。今2022/23シーズンは、2022年9月17日に開幕し2023年5月27日(日本時間)に終了予定だ。


また、同リーグをWSL1とし、イングランド女子2部リーグWSL2(女子選手権)も2014年に発足。以来2部制で、WSL1最下位のクラブと、WSL2優勝クラブの入れ替え(昇降格)が行われている。


2022/23シーズン参戦の12クラブは地域別に以下のとおり。


マンチェスター地域



  • マンチェスター・シティ・ウィメンズ(1988年創設)

  • マンチェスター・ユナイテッド・ウィメン(2018年創設)


リバプール地域



  • エバートン女子(1983年創設)

  • リバプール・ウィメン(1989年創設)


ミッドランズ地域



  • アストン・ビラ・ウィメン(1973年創設)

  • レスター・シティ・ウィメン(2004年創設)


ロンドン地域



  • トッテナム・ホットスパー・ウィメン(1985年創設)

  • アーセナル・ウィメン(1987年創設)

  • ウェストハム・ユナイテッド・ウィメン(1991年創設)

  • チェルシー・ウィメン(1992年創設)


バークシャー地域



  • レディング・ウィメン(2006年創設)


ブライトン地域



  • ブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオン・ウィメン(1991年創設)


同じ地域を拠点とするクラブ同士は特に強いライバル関係となるため、試合は非常に盛り上がりを見せる。例えば同じロンドン地域のアーセナルとトッテナムは、いずれもロンドン北部を拠点としていることで歴史的な対立も深く、両者の戦いは現地で「ノース・ロンドン・ダービー」と呼ばれ、数あるダービーマッチの中でも名高いダービーとなっている。


そんなイングランドの女子トップリーグで活躍する日本人選手は現在5名。あなたは何人知ってる?それぞれ紹介しよう。


マンチェスター・シティ・ウィメンズ MF長谷川唯 写真:Getty Images

MF長谷川唯(はせがわ・ゆい)


所属:マンチェスター・シティ・ウィメンズ(背番号25)


1997年生まれ、埼玉県出身の長谷川唯は、飛び級でU-19日本女子代表に選ばれるなど、10代の頃から世界を相手に活躍していた。2021年にイタリアのミラン・フェミニーレに初の海外移籍。同年夏、WSLのウェストハム・ユナイテッド・ウィメンに移籍後、2022年から現在のマンチェスター・シティ・ウィメンズと契約し大活躍中。2023年は多くの試合でスタメン出場を果たし、試合中も積極的な姿勢で得点に絡む頭脳プレーを炸裂させている。


シティでは、ガレス・テイラー監督やクラブ専属ジャーナリスト、その他現地メディアからも賞賛する声が止まらない。また、海外で活躍しながらも、なでしこジャパンのメンバーとして2017年から2022年まで連続選出を果たしている。2023年も日本女子代表のユニフォームを纏うのか、期待が高まる。




リバプール・ウィメン MF長野風花 写真:Getty Images

MF長野風花(ながの・ふうか)


所属:リバプール・ウィメン(背番号8)


1999年生まれ、東京都出身の長野風花。日本国内では浦和レッズレディース(2014-2017)、ちふれASエルフェン埼玉(2019-2020)、マイナビ仙台レディース(2021-2022)に所属し活躍。2018年には、韓国の仁川現代製鉄レッドエンジェルズに所属し、WKリーグ(韓国女子1部)で国際経験を積んだ。2022年7月からNWSL(アメリカ女子1部)ノースカロライナ・カレッジと契約し、翌2023年1月に現在のWSLリバプール・ウィメンに完全移籍している。


リバプール移籍後は継続的にスタメン出場しており、主に力強さとキレのあるパスで抜群のサポート力を発揮している長野。現地(BBC)のコメンテーターから「長野の動きは素晴らしい!」という声が上がるほど。また、なでしこジャパンとしては、初選出された2018年国際親善試合のノルウェー戦から現在まで、通算21試合の出場を誇っている。




日本女子代表 DF清水梨紗 写真:Getty Images

DF清水梨紗(しみず・りさ)


所属:ウェストハム・ユナイテッド・ウィメン(背番号3)


1996年生まれ、兵庫県出身の清水梨紗。12歳で日テレ・ベレーザ(現日テレ・東京ヴェルディベレーザ)の下部組織である日テレ・メニーナに入団。2013年にベレーザ昇格以降、2022年まで同クラブで経験を積んで来た清水は、2022年8月にWSLのウェストハム・ユナイテッド・ウィメンに移籍を果たした。


初めての海外リーグでWSL参戦となった清水だが、現在ウェストハムの試合では「SHIMIZU」の表記が当たり前となっており、他の選手たちに積極的に指示を出す姿も見せている。2020年、ベレーザでキャプテンを務めた経験が活きているようだ。2018年から選出が続いているなでしこジャパンでも、2023年4月7日のポルトガル戦ではキャプテンを務めており、2-1で日本を勝利へと導いている。




ウェストハム・ユナイテッド・ウィメン MF林穂之香 写真:Getty Images

MF林穂之香(はやし・ほのか)


所属:ウェストハム・ユナイテッド・ウィメン(背番号19)


1998年生まれ、京都府出身の林穂之香。2013年から2020年までセレッソ大阪堺レディース(現セレッソ大阪ヤンマーレディース)に所属し、なでしこリーグ(1部2部)で活躍していた。2020年12月、当時スウェーデン女子2部のAIKフットボール・ダマーに移籍し、36試合7得点の記録を残す。2022年9月、現在のWSLウェストハム・ユナイテッド・ウィメンに移籍を果たした。


スピードがあり、身長差のある選手にも果敢にプッシュする姿はとても頼もしく「ボールを絶対に逃さない」という強い意志が伝わってくる林。ほぼ同時期に同クラブに移籍したDF清水梨紗とは、なでしこジャパンのチームメイトでもあり、抜群のコンビネーションで得点に絡むプレーを量産。試合時、コメンテーターの口から「清水から林へ、林から清水へ」という言葉が頻繁に繰り返され、まれに名前を間違えられる場面も見受けられるが、まさに2人の日本人選手が活躍している証と言えるだろう。




トッテナム・ホットスパー・ウィメン MF岩渕真奈 写真:Getty Images

MF岩渕真奈(いわぶち・まな)


所属:トッテナム・ホットスパー・ウィメン(背番号20)


1993年生まれ、東京都出身の岩渕真奈は、2007年から国内外さまざまなクラブで経験を重ねてきた。国内では、日テレ・ベレーザ(2007-2012)、INAC神戸レオネッサ(2017-2020)に所属し活躍。海外経験は豊富で、女子サッカー・ブンデスリーガ(ドイツ1部)ではTSG1899ホッフェンハイム女子(2013-2014)、バイエルン・ミュンヘン・ウィメン(2014-2017)に所属し、24試合出場5得点の記録を残している。


2021年からWSLのアストン・ビラ・ウィメンやアーセナル・ウィメンで活躍。2023年にトッテナム・ホットスパー・ウィメンへ期限付きで移籍し、持ち前のパワーとスピード、そして緻密に考えられた動きを各試合で披露している。アーセナル時代から「真奈は素晴らしい頭脳プレーの持ち主」と現地メディアが報じ、岩渕の能力を高く評価する声は多い。なでしこジャパンでの活躍も素晴らしく、2010年から現在まで、通算89試合36得点と堂々たる記録を刻んでいる。

FOOTBALL TRIBE

「イングランド」をもっと詳しく

「イングランド」のニュース

「イングランド」のニュース

トピックス

x
BIGLOBE
トップへ